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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
8章 惑星パンツが……
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聖女と勇者

藤原さんと水神君です。


 勇者聖女の一行がどうなったか?正式な手続きを踏んで聖域の中央に聳える山・神山チョモランマーの山の中に作られた部屋に召喚されていた。


「なんだよこの部屋は……何語だこれ?読めないのまで混ざってやがるな。」


水神(みなかみ)君って意外と口が悪いんだね。たぶんあれはスワヒリ語、あっちはヒンディー語かな?あそこに日本語もあるよ。」


「聖女様。こちらに我々の大陸の言葉があります。」「こちらにはパンツ共用語ですな。」「あちらは天元大陸の古語。あちらは新語ですな。」


 様々な言語で書かれた落書きが壁面を埋めつくし、読んでみても全く同じ事が書かれている。


「何も奪うな、さすれば望む物を与えん……か……どう思う藤原?」


「何を奪うのがダメなんだろ?誰かの持ち物とか置いてある物とかかな?」


「置いてある物だったら、もうダメだろ?災害時緊急避難者支援用保存食だっけ?食っちまったもん。」


 そう言って部屋の端に山積みされているダンボール箱を見る水神。


「自衛隊の携行食とかフリーズドライの食品とか……レトルトのカレーとか……サト〇のごはんとか……電子レンジもあるし……ここって地球?」


 部屋を照らしているのは蛍光灯で、電源は神の家近くの地熱発電だったりする。

ダンジョン解放後に9辛ダンジョンや10辛ダンジョンを災害時緊急避難所に戻し、避難して来る者が居れば支援物資を適時送れるようにしてあった。


「どう見ても違うだろ?建築様式とか古すぎだろ?」


「そう言われたら……壁とか石だし、床も地面を固めてあるだけだし……でも中央にある台座ってなんだろ?ダンジョンコア?」


 据えてあるのは賢者の石。災害時緊急避難所に食料を届ける為に制御式を組み込んである特別品。


「アレに触るな。アレが1番怪しいからな。ここを出たら何があるかわかんねえ。だから先に言っとく。何があっても俺はお前の味方だ。」


 そんな事をクラスメイトに言われて少し照れる藤原千夏。


「私はまだ彼氏とか……」「そんなんじゃ無えさ。」


 そしてダンボールを漁っていた5人の神官と2人の聖騎士が何かを見つけた。


「勇者様、聖女様。この箱が詰まった箱は何でしょう?」


「あっ!それはダンボールベッド。近くに布団とかも無いかな?」「これって日本製だな。Jパッ〇ス株式会社って書いてあんじゃん。」


「うわ。隣の箱は被災セットだ。医薬品とか入ってるし。」「懐中電灯にラジオ?ラジオなんて繋がるのか?」


 ラジオ型だがただの受信機である。避難した生き物達に災害が治まった事を知らせる為の。


「どう考えても自治体の災害用品倉庫だよね?こんな所に何故?」「そんな事俺に言われてもわかんねえよ……今はただ……」


 ひしひしと感じるテューポーンの神気とテューポーンに似てはいるが全く別物の荒ぶる神気を感じ取っている水神。己の権能をフルに使い、空気中の水の分子を保護膜にしているから周りに気付かれて居ないだけなのである。


「めちゃくちゃやべえんだよ。このまんまじゃ全滅どころか……一族全部に被害が行くぞ。」


「どういう事?水神君って時々変な事言うよね?」


 神官や聖騎士が復興支援資金箱と書かれたダンボールを開けて、おびただしい量の白金貨が詰まっていた事に歓喜の声を上げる。


「くそ!何が神官で聖騎士だ。欲にまみれた糞野郎じゃねえか……」「だよね……」


 そんな事を呟くが、出口の無い部屋で2日目の一行。中央に据えられた賢者の石に触れたら入口の自動ドアが作動するのだが知る由もない。



ダンジョンの事を知ってニノが用意した物と、テューポーン様が置いてた物が混在してます。

ラジオはもちろんテューポーン様です。



読んで貰えて感謝です。

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