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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
8章 惑星パンツが……
257/347

S.M.Zにアオとギン

1PT目です。


 アトラ大陸の3辛〜7辛ダンジョンを満遍なく攻略する事がミッションの一行。年齢順に慈王、アオ、モモ、ギン、シメジ。


「凄い……」「やっぱりアオ兄さん……カッコイイ……」「アオおじ程カッコイイ鬼は居ないさ。」「暴力って……こんなのを言うのかな……」


 金剛木の棍棒を片手に暴れ回るアオさん。

倒せば倒す程に早く魔物達が自由になると知って、遠慮1つせずに大暴れである。


「ガァァァッ!グリャッ!キシェェェェ!」


 奇声を上げて全身のバネを使い棍棒を振り回す。その姿はまさに鬼である。

ダンジョンボスの部屋であっても竜巻が通り過ぎた如く、魔物達が粉砕されている。


 そして星神から預かった魔石をダンジョンコアへ吸収させたら、ダンジョンの崩壊が始まる。大急ぎでダンジョンの外に出た一行。休む事無く次のダンジョンへと向かうようだ。




「まさか4辛ダンジョンまでも1人で攻略するなんて……」


「慈王は1辛ダンジョン踏破者でしょ?慈王の方が凄いよ。」


「アオ兄さん……♡」「アオおじが1番!」


 何一つ心配要らない。だって東郷君や最長老が居なければ、惑星パンツの生き物の中で1番強いのがアオさんなんだから。転移転生チート魔王と伝説のエントは桁が違うのは仕方ない。





「ギン。真っ直ぐ突っ込むのも大切だが。己を曲げてでも勝ちに行かねばならん時もあるのだぞ。」


 3辛ダンジョン到着後も群れを成す魔物達を粉砕しながら進むアオさん。1つ1つの戦いをギン君に見せているようだ。


「ここのダンジョンまで攻略したら、終わりだよね?僕も戦いたい。戦って役に立ちたい。」


「私もやります。魔物や魔族の解放が終わったら、全てアトラ大陸に連れ帰るなんてミッション……」


 慈王君に戦う事を許さなかった星神に、慈王君は少し怒っているのだが……


「頼まれなくても私が必ずやり遂げると決めた事です。そんなモノ頼まれなくてもやります。だから手伝わせて下さい。」


「慈王。僕も本気で応援するよ。だから全部慈王がやっちゃおう。」


「ふっ……わかってないな。慈王、君はなんの為に魔物や魔族を解放するつもりだ?」


 モモちゃんは何も話さない。


「もちろん魔族や魔物の為です。それ以外にありません。」


「ニノ様は、お前のその凝り固まった考え方を変えたいんだよ。ちゃんと見ろ。ニノ様が種族を分けて考えた事があるか?まあ……人種の事が少し嫌いっぽいが。」


「無いです……人種も差別無く優遇する事も無く等しく扱ってます。」


 慈王君だって分かってる。分かってるんだが……


「慈王さん。私だって外界で魔物を殺してます。魔族は出会った事が無かったですが……魔石も使った事があります。」


 唇を噛み締める慈王君……


「知ってますよ。使った事が無い人種なんて赤子くらいでしょ。そんな事分かってます……」


 その時シメジが吠えた……


「難しい話は終わり!さっさと終わらせて帰る。」


「だな。」「それが良いな示芽慈。」「そうですよね。」「少しお腹も減ったもんね。」「さっさとダンジョンボスの所へ行くぞ。」



 そしてアオさん1人で3辛ダンジョンの攻略まで終えたのだが……


 アオさんは聖域を出る時に考えた。

これまで生きてきて同世代以下の鬼の中で1番生き物を殺しているのは自分だと、聖域で暮らして気付いたらしい。自分はもう助からないと。地獄へ落ちる運命なのだと。

たとえダンジョンモンスターでも、モモちゃんやギン君に殺させて背負わせるつもりは無かったようだ。


 3辛ダンジョンまで1人で攻略したアオさんは「ギン。モモ。お前たちはいずれ神に至る。その時まで真っ直ぐ生きろよ。俺は地獄の鬼になるのだから……」そんな事を呟いたと言う。




少しずつ話が重くなります。



読んで貰えて感謝です。

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