ガンモと2人
たまには飼い猫と2人きり
部屋に戻ってガンモと2人でまったりしてみた。
鬼さん達を聖域に受け入れてから初めてのような気がする。最近はシメジやハルちゃんも一緒に居るからさ。
「ガンモ。久しぶりだね、2人でまったりするの。」
「ニノはお仕事が忙しいから、最近あんまり遊んでくれないもんね。」
くはっ。それを言われると心が痛い。
「やっぱりガンモは思いっ切り戦える相手が欲しい?」
「う〜ん……わかんない。戦うよりブラッシングの方が好き。ブラッシングより追いかけっこの方が好き。」
ガンモの肉球の周りに生えてる毛が、伸びっぱなしだった……
「ガンモは俺が何日も居ないと嫌?」
「前に言ったよね?何日も置いて行ったら目ん玉かかじってやるって。置いて行ったら怒るよ。」
目ん玉を引っ掻かれた事はあるけど、まだ噛まれて齧られて引っ掻かれたコンボは無いなあ……
「後で俺もモヤモヤになるから癒してくれる?」
肉球の周りの毛の処理が完了。抜け毛を綺麗に取ってあげないとね。ファー〇ネーターでワサワサ抜いてあげる。
「モヤモヤにならなくても癒す!それがガンモのお仕事。お仕事終わったらカリカリにイワシトッピングお願いします。」
もちろんお安い御用だ。
「うん。もしかしたらそのままどっかに行っちゃうかもだけど、必ず戻って来るから。待っててね。」
「夜ご飯までには戻って来る?」
「うん。戻って来るよ。たぶんきっとね……」
めちゃくちゃ抜ける……最近抜いてあげて無かったもんな……
「戻って来るなら大丈夫。ニノは僕と一緒にご飯を食べるのが1番大事なお仕事なのです。」
だな。それが1番大事な事だね。老衰で死ぬまで甘やかして育てるって決めたんだから。
「うん、ありがとうガンモ。落ち着いたみたい。もう大丈夫。」
「あんまり怒っちゃダメだよ。皆がニノを嫌いになっちゃうから。」
「うん。怒らないようにするよ。」
トリートメント効果のあるシャンプータオルで拭いてあげてる。シャンプータオルが結構黒くなってる……
「ニノ。もう少し耳の後ろをやるのです。」
「はいよ。こうかな?」
耳の後ろをシャンプータオルでゴシゴシしてあげると、喉をゴロゴロ鳴らして気持ちよさそうにしてるのを見ると、ほんとに癒されるな……
「ニノはどうして何時も痛い痛いって言ってるの?」
「ん?痛いってあんまり言わない気がするけど?」
痛いって殆ど言わないような気が……
「言葉にしてなくても、何時も痛いって言ってるよ?」
「う〜ん……それはアレだね。何があってもやらなくちゃいけない事があるんだけど、それがまだ一欠片も出来て無いからじゃないかな?」
「それはガンモもお手伝い出来る?」
どうだろうな?分からないや。
「お手伝いが欲しい時はお願いしていい?」
「うん!お手伝いしてニノと美味しいご飯を食べる!」
湿った毛を音のしないドライヤーで乾かしてあげた。
もふもふレベルがアップして、スベスベの毛並みになったガンモは、超絶癒し系だった。
読んで貰えて感謝です。




