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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
7章 クラス転移なんて迷惑でしかない
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キノコ博士のイタズラ

アカさんのイタズラです。


 コロッセオを制圧したモモちゃんが、なんで制圧したのかを見物客達に説明するついでに自己紹介をしたんだけど、エグいモモコールが巻き起こってしまった。


「煩いにゃ。」「耳が痛くなるにゃ。」「黙れ。」


 エグい数の攻撃を当てられても、直ぐに回復してしまう剣闘士や拳闘士達は何度も挑んだせいで、心がポッキリ折れてしまったようだ。


「モモ、さっさとやろう。」


 シメジもうるさかったらしく、モモちゃんを背に乗せて癒し成分を振り撒き始める。

モモちゃんがシメジの背中で踊り始めて、コロッセオの観客達は声も出せずに息を飲んでいる。


「被るにゃ。」「禿げろにゃ。」「癒しだにゃ。」


 今回もアトラ大陸の時と同じように、にゃん族3人もシメジを囲んで正三角形にポジション取りして祈っている。


「ふふふっ。凄いだろ愚民共。モモさんの素敵な姿を見て声も出せてないじゃないか。」


 首が270度くらいねじれたのだが、そこは流石魔族。シメジの癒し成分を受けて速攻で回復してしまった。


 だけどモモちゃんの儀式が終わってから、シメジの背中に乗り込んだ後に1度聖域に帰る事になった一行。慈王君はしばらくモモちゃんに口を聞いて貰えなかった。



 そしてその頃ラスト大陸では。



 バチコーン!

「結局の所、種族が違えば悩みも違う。だけど相談くらいあっても良かったんじゃねえか?」


 バチコーン!

「何と言えば良かったのだ?鬼の命を全てくれとでも言えば良かったのか?」


 バチコーン!

「ニカラの鬼は、自分達から攻め込まねえのは知ってんだろ?」


 バチコーン!

「鬼達を倒したと言う実績が必要だったんだよ。」


 バチコーン!

「攻め込まねえのは、ただ何となくだ。家族の為なら戦争くらい協力してたさ。」


 バチコーン!

「お前達に勝った事で大陸を制覇する力を見せつけたのだよ。他の国々にな。」


 何をしているかと言われたら。強烈なビンタの応酬。

1発毎に一言ずつ添えて。お互いの意見をぶつけ合っている。


 そんな中でアカさんは。


「おい、弓の冒険者。あんなに楽しい矢合戦は産まれて初めてだった。あれ程充実した時間はあれが最初で最後。人間と言うのもやるな。」


 アカさんが親しげに冒険者4人と話しながら、酒と食い物の準備をしている。


「あと半時位は掛かるだろうよ。あの二人には、話したい事が沢山あるだろうからな。」


 そう言いながらシメジの貼った障壁の地面の部分を掘り始める。


「植物に詳しい奴は居ないか?ちと食い物が足りなさそうだ。キノコでも取ってこよう。」


 障壁は地面の中まで伸びておらず。少し掘るだけで中まで入れるようだ。


「掘れば入れるのは内緒だぞ。あまり中に入ってくれるなよ。」


 ニヤリと笑いながら2種類のキノコを手に持ったアカさん。人間の友と鬼の友に食わせる物を見つけたようだ。


「それは下痢茸と便秘茸じゃないのか?」


「おっ。キノコを良く学んでいるな。その通りだ。」


 食えば腹の中が全て流れ出すと言われている下痢茸。食えば7日便秘になる便秘茸。そんな物を両手に持ってニヤリと笑うアカさん。


「あヤツらは、仲が良すぎてすれ違っておるだけだ。待たされた分だけイタズラをしてやっても構わんだろ?」


「俺達にも食えと?」


「あの2人にしか食わせんよ。アオにでも料理させてカイゼルとアオに仲直りの印だと言って最初に食わせよう。」


 引いている冒険者4人。


「どちらの効力が強いのか知りたかったのだ。いいチャンスに恵まれた。」


 バチコーン!バチコーン!とやり合う2人は全く気付いて居ない。

冒険者4人は笑うに笑えず、アカさんだけがほくそ笑んでいた。



正露丸と下剤はどっちが強いのか?そんな疑問にお答えします。



読んで貰えて感謝です。

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