急襲警報
空襲警報じゃありません。
タブレットを使って世界中を確認したんだけど、それこそ主要な人種の領域全てに高校生達が散らばってた。
目の前で何を頼まれるかwktkしてるアントニウスさんがイラッとする。
「異世界から召喚された勇者や聖女達ですか?それならば構わないのでは?悪い事をする為に呼び出された訳じゃ無いでしょうし。」
軽く説明したら、アントニウスさんは何もわかってなかった。
「既に不具合が出てます。目に見える部分では天元大陸に。ほか三大陸も見えない部分で色々と。」
顔を引き攣らせているアントニウスさんを置いて外に出た。そして……
「急襲警報!急襲警報!急襲警報!急襲警報!」
まだ完全に聖域の住人じゃないアントニウスさんは別として、ニカラ一族とドワーフ4人組をスキルで呼び出した。
呼び出した直後から俺の家の庭に集まってくる皆さん。
「ついに我々が役に立てる日が来たのですな!」「日々の研鑽を見せる時が来たぞ。」「ニノ様御命令を。」「戦じゃ!戦の用意じゃ!」「神と戦うならドワーフ4人武器を取りますぞ。」「私は妊娠してるから後方で指示出しするわ、指揮に従ってね。」「アオおじ、僕も行くよ!首根っこ引っこ抜いて肥料にしてやる。」「遠距離から狙撃すれば何も問題は無く安全だ。」「大棍棒の一撃で粉砕してやるさ。」「久々に腕がなりますね、鎧通しをヒヒイロカネで作って良かったです。」「鬼達の棍棒もグレードアップしまくたからのう。」「パンツに攻めてきた事を後悔させちゃるわい。」etc.
もう少し穏便な呼び出しアナウンスを作っておけば良かったと後悔してる。
と言うかドワーフ4人組、武器は作らないんじゃ無かったのかよ?ギン君まで汚い言葉を使ってるし。
「今回は異界の神との戦いにはなりません。皆さんにして欲しいのは、世界中に散らばった勇者や聖女達を捕獲して来て欲しいのと……」
全員真剣な目付きになってる。
「もう1つ皆さんにお願いするのは、世界中が混乱し始めるんで、穏便に神力草と万能キノコと栄養満点胡桃を安値で世界中に売りまくって来て欲しいんです。」
それを言うと、みんなが頭の上にクエスチョンマークを出した表情になった。
「勇者聖女と言っても16か17歳の子供です。暴力的な事は少な目で、できるだけ穏便にお願いします。」
俺が言った言葉に真っ先に反応したのは東郷君。
「僕と同じように日本からですか?それに達って……。」
鬼さん達は、15で成人なんだから子供じゃないってザワついてるけど、東郷君だけは理解してくれたようだ。
「35人1クラス、担任の先生と一緒に来ちゃったみたい。」
東郷君の顔がドン引きしてるね。
「前に微生物さん達が来て焦った事があったでしょ?あの時だと思う。微生物さん達をカモフラージュにして、気付かないようにされちゃったね。」
そのあとは、どの大陸に誰が行くとか。見た目が鬼のままだと建物に入れない事もあるから人間アバターを渡したりとか慌ただしかった。
そして、神力を使って植物活性・極大を発動して、世界中に売り捌く植物さん達を増産し終わった。
だからか気付いて無かったんだ、シメジとモモちゃん、慈王君、にゃん族のトラ吉、マダラ、ポムの6人組と、慈王君の髪の毛に住み始めた蟲達がこの場に居ない事に……
もう1つ、アバターを渡してから気づいたんだけど、皆スキルで縮めるじゃん。
7章から、コメディー要素少な目回が続きますが御容赦を。




