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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
6章 惑星パンツ初のメイド・イン・パンツ製オートバイ爆誕
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S.M.Zのお使い 天元大陸 2 阿鼻叫喚


 天元大陸ですからね。


 聖域から天元大陸へと移動するのは、かなり簡単に出来る。


 アカ・エメリー夫妻に星神が配慮して作った自由交易都市近くの転移門以外にも、数箇所ほど設置してある。

 なんだかんだ言っても、星神も隣人には甘いな、と言われれば、違うと答えなければならないのだが。


 その理由が、聖域から転移して来た一行の目の前に列をなして正座している。


 聖域から転移して来るなら此処だろうと予想されていた、天元大陸中央に聳える霊峰・限界突破。

標高17000m、世界一の標高を誇る、その名の如く、まさに限界突破。


 山頂に設置してある、古くから存在する転移門ではなく、山裾に設置してある門の前に、数千人のエルフが正座して待っていた。


『お待ちしておりました。』


 老若男女関係無く、正座からの三指を立ててのお辞儀……


「なんでしょうコレは?」


「たぶん暴走しましたね。」


 慈王君は、今回は何となく理解出来たようだ。


 だって、先頭にアントニウスさんが居るのだから。


「天元大陸エルフ一同、首を長くしてお待ちしておりました。さあさあ!早く!」


 慈王君やモモちゃん、シメジとも面識のあるアントニウスさんが、鼻息荒く急かしてくる。


 にゃん族も含めて一行はドン引きしているのだが。


 急かされるままに、苗木や種子や若木等を持ち込んだ全種類渡すモモちゃん。


 渡されたエルフ達は狂喜乱舞しつつ、何かの準備を始めた……


 その何かとは。惑星パンツで、これ程までに阿鼻叫喚な状態になるビンゴ大会等あっただろうか? そう思われる程に熱狂的なビンゴ大会が始まる。


「目が血走ってますね……」


「まるで夜の魔族のようにゃ!」


「目から血を流している人も……」


「なゃにがエルフを駆り立てるにゃ?」


「エルフのイメージが崩れたにゃ?」


「目を癒してあげた方がいいかな?」


『…………アホや…………』


 6人組だけでなく、慈王君に小さくなって着いてきた蟲達にまでアホと言われてしまう。


 しかし最初の当選者が出た所で、会場が更にヒートアップした。


 叫び出し、上半身裸になる者まで出ている。


 最初の景品はタンポポの原生種の種子。

1列揃ったら、箱に入れられたクジを引き、そこに書かれた若木や種子を手に入れられるシステムのようだ。


 受け取ったエルフは、タンポポの原生種の種子を、天高く掲げて涙している。


 そして、一行が見た物は……


「頼む!タンポポの原生種の種子を売ってくれ!言い値で構わない頼む!責任持って私が世界に広めるから売ってくれ!」


 アントニウスさんが、金の力でどうにかしようとしているが、植物が関わる事であれば、エルフは金に屈しない。


 会場中から大ブーイングが起きるかと思えば、その様な事など一切無く、ひたすら次のボールに書かれた数字が、自分に配られたビンゴカードの数字であるようにと、神に祈りを捧げている。


 そして、続々と当選者が出続ける。


 当選者に至っては家族だけではなく、遠い親戚にまで囲まれて、祝福を受けたりしている。


「最後まで見ますか?」


 あまりにも酷い有り様なエルフ達を見て、モモちゃんが提案したのだが、それに答えたのは蟲達。


『最後まで見ます。彼らが無茶をしないように、僕達が植物達に着いて行くので。』


 ただ慈王君に、まとわりついてただけでは無く、外界に植えられる事になる、様々な植物達を保護する為に着いて来たらしい。


『他の大陸なら気にしませんが、この大陸のエルフだけは……』


 天元大陸のエルフ達は、蟲達にすらドン引きされている。


 それで良いのだろうか?


 数分後にエメリーさんも様子を見に来たのだが、前半後半に分けられていたせいで、後半に参加する事になってしまう……。




 来ると分かっていたので、色々と準備されてました。


読んで貰えて感謝です。

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