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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
6章 惑星パンツ初のメイド・イン・パンツ製オートバイ爆誕
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S.M.Zのお使い 蒼大陸 2 ありがたや

なんか、ありがたいそうです。


 猫獣人に、最初に気付いた人魚が大声で叫ぶ。


「ヤツらが来たぞ!海に逃げ込め!」


 そして、十数人居た人魚が一斉に海に飛び込む。


 しかし、シメジにまとわりつかれていた人魚さんが逃げ遅れた。

そこに、冒険者風の武装した猫獣人3人が襲い掛かる。


 慈王君もモモちゃんも、走っているが間に合わない。


「マグロ様ぁぁぁ!マグロ人魚様ぁぁぁぁ!」


「旨いにゃ!マグロ人魚様は旨いにゃ!」


「うひょー、少年!私に舐められるにゃ!」


 シメジがまとわりついていた人魚は、まだ10歳の男の子。

そして、モモちゃんと慈王君が防ぐ前に、人魚に辿り着いた猫獣人の冒険者達は、ひたすら人魚君の下半身を舐めている。


「うみゃい!うみゃい!海の旨みがたっぷりにゃ。」


「猫又様も分かってるにゃ!マグロ人魚さんは、美味しいにゃ!」


「生きたマグロ人魚様を舐めるのは幸せだにゃ。いっその事、私らと冒険者になるにゃ!毎日舐めて綺麗にしてあげるにゃ。」


 慈王君もモモちゃんも、呆気に取られている。


「なんでしょうコレは……」


「さあ?なんでしょう……」


 猫獣人達は人魚君を撫で回し。丁寧に布を敷いて、上に座らせたのだが……


 まるで、崇拝する何かを見つけた狂信者の様に、ひたすら土下座して、仲間になってくれと勧誘している。


 そして海から、親の人魚さんが人魚君を大きな声で呼んでいる。


「サミュエル。早く逃げて来なさい。そいつらは危険だ!全身を舐め回されるぞ。」


「ザラザラした舌で、全身くまなく綺麗にされてしまうわ。早く逃げて来なさい。」


 う〜ん、どう言う事なのだろう?


「この人たち、悪い人じゃ無いよ。尾びれに付いたフジツボとか綺麗に取ってくれるし。」


 そして大人の人魚数人掛りで、水魔法を発動する。

 そこそこ大きな水の塊が飛んで来たので、濡れるのが苦手なシメジも猫獣人も避けた。


 その隙に、人魚君は大人達に連れていかれたようだ。

後に残ったシメジと猫獣人3人。

慈王君とモモちゃんが近付いて来た事なんか気にしていない。


「ものすごく力の有る猫又様にゃ。」


「神々しいにゃ!こんな猫又様に初めて会ったにゃ。」


「私生きてて良かったにゃ。こんな癒しな猫又様は初めてにゃ。」


 シメジに向かって自己紹介をしようとしている猫獣人3人組。


「私たち、お魚大好き冒険者パーティーにゃ!パーティー名は“青い魚”にゃ。」


 う〜ん、冒険者パーティー・青い魚……

どう考えてもサバとかアジとかイワシとかを連想してしまう。


「僕はトラ吉だにゃ。逃げ足に自信があるにゃ!」


 そう言って逃げる仕草をする。


「僕はマダラにゃ。隠れるのが上手いにゃ。」


 草むらに頭を突っ込んで隠れるマダラ、お尻と尻尾が丸出しである。


「私はポムにゃ。戦うのは苦手にゃ。」


 背中に背負った弓を持とうとするも、肉球で掴めない……。


「僕は、若竹若芽彦と若葉春芽姫の息子で若竹示芽慈彦。癒すのが得意だよ。」


 シメジがちゃんと挨拶してるのを、モモちゃんと慈王君が、あたたかい眼差しで見守っている。


「うにゃ!若竹若芽彦と言う猫様は知らにゃいけど、春芽姫様は知ってるにゃ!」


「むかしむかしに、お隠れににゃった猫の神様にゃ!」


「本当に若竹示芽慈彦様は、春芽姫様の息子かにゃ?」


 シメジが尻尾を解いた。

9本の尻尾全てがモフモフ、そのうち5本のカギ尻尾。


「うにゃ!猫又様じゃ無いにゃ!ナインテイル様にゃ!ありがたやーありがたやー。」


「初めて見たにゃ。本物のナインテイル様にゃ、ありがたやーありがたやー。」


「もふもふでカギ尻尾のナインテイル様にゃ、ありがたやーありがたやー。」


 3人の猫獣人がシメジを拝み出す。


「なんでしょうコレは……」


「さあ?なんでしょう……」


 目の前で繰り広げられる、猫神獣と猫獣人のやり取りは、慈王君もモモちゃんも理解不能だった。


うふふ。

詳細は次回。


読んで貰えて感謝です。

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