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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
6章 惑星パンツ初のメイド・イン・パンツ製オートバイ爆誕
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魚谷さんが素晴らしい

何も言うまい……素晴らしいそれ一言だ。


 ここ最近の作業は、日本から持ち込んだバイクの部品を、1つずつコピーして行く所まで来た。


 まずは計測なんだけど、殆どの計測機器は日本製、そこは惜しまずにお金を使った。


「ダイヤルゲージっちゅう(モン)は、キチガイの産物じゃのう、髪の毛の数十分の一程のブレまで計測出来るなどと感心を通り越して呆れてしまうわい。」


「マイクロメーターもデジタル計りもそうですよ。粉粒1つの重さを計れる、大きさを計れる、そんな事を考えた事もなかったですもの。」


 確かに、目で見てある程度大きさが揃っていれば十分なんてのも分かるけどね。


「計測機器も芸術まで高めた技術力なんじゃのう。」


 鬼さん達は、半分話に着いて来れない組と、興味津々組に別れてしまった。


「部品を作るより組み立てる方が我々は好きかもです。」


「作ったネジの、どれとどれを組み合わせても使える事が楽しいな。」


 なんて言いながら組み立て組になっちゃった。


「まずはフレーム作りからですが、フレーム自体は1〜2mm程度の誤差があっても大丈夫です。一体型にせずに数個に分けてボルトで固定する作り方もありますが、どっちを採用しますか?」


 殆どの部品を1度俺のバイクに組み込んで、実際に使えるか試してみたんだ。


 そしたら数点ダメな部分があって、そこを作り直す作業と、大丈夫そうだから1度組み上げてみる部品に分けてみた。


「最初にニノ様が言うた弱点だったかのう、ピボットシャフトのフレーム側の固定するプレートをボックスタイプに変えてやるじゃったか?あれをやるなら組み立て式より一体型の方が良いかもしれん。」


 RZの弱点だな、レースに出るようなRZは、後に出た後継機のRZRのようにフレーム側のピボット部分をプレートタイプからボックスタイプに補強している物が殆どだ。


「フレームの補強とやらも、ニノ様のバイクを使って色々試してみたいが、許されんのじゃろ?」


 もちろん、俺の宝物(アールゼット)には手を付けさせてあげない。


「ええ、ダメです。私の持っているフレームは、日本(あちら)の様々なノウハウを元に、既に補強を入れている物ですから。」


 色んなサイトを見て、どの部分にどんな補強を入れてるとか、色んなカスタム車両を見てどんな感じに収めてるとか自分なりに勉強して自分で入れた補強だから、触って欲しくない。


 だから。


「言われると思って、書類なしの安いフレームを2本買ってきました。これを使いましょう。」


 どちらもサビが酷かったし、登録書類が無くて1本7千円くらいで落札出来た、と言っても250のフレームだけどね。


 350と250のフレームが共通なんて、エンジン載せ替えてパワーアップしなさいって言われてるみたいなもんだろ?

 昔の走り屋さん達は、250の車体に350のエンジンを載せて峠を攻めてたらしい。


「しかしニノ様の言う通り、魚谷さんは凄いのう、純正と言うイグニッションコイルをコピーするのはなんとか出来そうじゃが、魚谷さんだけは無理じゃ。」


「CDIと魚谷さんは、私の方で用意しますね。この2つだけは、まだ作成は無理でしょうし、超えるのなんて不可能に近いでしょうから。」


 ヤ〇オクに出品してある、個人で作ってる純正を元に少しだけ強化してあるCDI。

これは、1度純正がパンクした時に、予備を持ってたんだけど、何となく気になって購入したんだ。


 そしたら凄いの、経年劣化で少しだけ点火不良を起こしてるなって感じが消え去った。


 それからは、もう一個同じ物を購入して予備に置いてあった。

今回はそれを地球時間を1ヶ月ずらして10個落札してきた。

1度に頼んで怪しまれないようにね。20万円を超える出費だったけど後悔はしていない。


 因みに、魚谷さんも同じ要領で購入した。

魚谷さんは、プラグコードとプラグキャップは別売りの汎用品、それだけでも12万円位の出費。


「私でさえ、最初に魚谷さんを取り付けた時は感動しましたから。」


 そう、古いバイク乗りは感動するはず。


「冬の寒い日には、エンジンをかけるのに一苦労だったんですよ。」


 キックスターターしか付いて無いバイク乗りなら分かるだろ?


「チョークを引っ張ってみたり、キャブクリーナーを軽く掛けてみたり、寒い冬の朝の風物詩みたくなってたものが。」


 冷え冷えの状態のエンジンがさ。


「キック1発始動したんです、あの時から魚谷さんの信者ですよ私は。」


 神様だけど、信じる物があっても良いだろ?


「汎用品と言う、専用設計でも無い物で、あれ程苦しんだ冬の朝が快適になったんですもん。キャブをどれだけ調整しても、朝の調子が悪かったバイクが、朝から元気に走ってくれたら嬉しいなんてもんじゃ無かったですよ。」


 いてっ!


「ちょっとガンモどうしたの!お尻痛い。」


 ガンモにお尻を引っ掻かれた……。


「ニノにい、皆がドン引きしてる。」


「ニノ、興奮し過ぎ、皆が困ってる!」


 やっちゃった……

最近さ、興奮すると神気がダダ漏れになっちゃうんだよな……。


 興奮して神気が漏れると、人間タイプの皆が青ざめてるのに、植物タイプの皆は狂喜乱舞して。


「ヒャッハー!我らの主の新鮮なエーテルじゃあ、余すこと無く浴びまくるぞ!うひょー!」


 なんて言いながら元気になっちゃうんだよな……。


 アレ?俺って人間タイプの神様だよな?


 

 魚谷さんは凄いです。

どれだけ凄いかなんて言い表せられないですが、筆者の友人達には、魚谷さんを勧めまくってます。

古いバイクに乗っている人ばかりなので。


 読んで貰えて感謝です。

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