表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
5章 レシプロエンジン完成しました。
156/347

高校生の部屋ですか?

日本に行き来出来て、ある程度余裕があるなら作りますよね?


 東郷君一行を聖域でも案内しようかと思ってたんだけど、エメリーさんがサマンサさんを連れて植生さん達の元へ、アカさんが慈王(じおう)君を連れて鬼さんやドワーフさんの所へ案内してくれると言うもんだからお願いしといた。


 モーブさんタマオさんに至っては、聖域の動物さん達が、こぞって面倒を見てくれるようだ。

5人ともにスキル・5cm浮く を付与して浮いて貰ってるよもちろんね。


「とりあえず(うち)でお茶でも出すよ、それとも珈琲がいい?珈琲はインスタントだけどさ。あと食事って聖域風精進料理なんだけど、食べちゃうと仙人化しちゃうけど……大丈夫だよね? 寿命伸びても。」


「お茶が良いです、ずっと飲んでないので。それにアトラ大陸に住んでる魔族や魔物って寿命が無いみたいなんで、伸びても問題無いです。」


 良かった、それなら色々おもてなし出来るな。

ここ2年近くで進化したアオさんの料理を堪能するがいい。

俺がアオさんと同等なレベルで作れるのはカップラーメンに注ぐ、お湯くらいだよ今となっては。



 雑草ハウス1号の中に据えてある(かまど)でお湯を沸かしてるんだけど、ガンモがちょっとだけ警戒してるな……

多分あれだ、蟲系だからかな?匂いを嗅ぎたいんだけど、東郷君の目がキラキラ過ぎて近寄り難いんだろうな。


愛くるしいだろガンモとシメジとハルちゃん親子は。


 なんて思ったら、カンタ君が走ってきた。


「ニノにい、ヤバイよ、あいつ何? めちゃくちゃオイラに懐いてくるんだけど、うわっ追い付かれそう。」


慈王君が走ってくるよ、仮面〇イダーぽいのに子供を追い掛けて来るとか……

え?東郷君まで……


「御名前を教えて頂けませんか。私は東郷和真って言います。」


顔を赤らめてハアハアしてる、何故だ?


「オイラは螻蛄(おけら)のカンだよぅ〜。そうだ空に逃げれば! 若芽彦、上に乗せて。」


 おお! その発想はなかった。ガンモに乗って空中遊泳かって、だめ!


「カンタ君、ガンモに乗っちゃダメだ、ガンモは乗り物じゃない。」


 ガンモに乗るのをダメだと言ってるうちに、慈王君に追いつかれそうになったカンタ君が雑草ハウスMarkIIに入ってった。

ゴンのお腹の下に隠れるつもりだな。


「東郷君までどうしたの?さっきまで余裕があった感じだったけど、ハアハア言い過ぎだよ。」


「螻蛄のカン様ですか、神々しくて感動しました。」


蟲だからか?だろうな。


「カンタ君って蟲神だもんね、蟲系の魔族には神々しく見えるんだね。」


 お湯も沸いたから家に入ろう。雑草ハウスMarkIIの前で五体投地してる慈王君は無視だ。


「東郷君のお城と比べたら小さい家だけど、ようこそ神の住む家に。」


 小屋と言われた我が家の引き戸を開けると、東郷君が小屋と言ったのに気付いたみたいだ。

少しだけ焦ってる。


「これが神殿ですか?」


神殿って言い直してくれたね、気を使ってくれてありがとう。


「違うよ、小屋だよ……。俺とガンモ一家だけしか住んでないから、これで十分なんだよ。」


六畳一間、収納二畳、十分だろ?



 東郷君が部屋に入って第一声がこれだ。


「やり過ぎです、田崎さん。なんですかこの趣味丸出しの部屋は。」


 入口左側の本棚に大量のバイク雑誌&漫画、右側の机に、古いけど17インチ・トリニトロンディスプレイとWin98搭載日本製PC。

その隣にテレビ台の上に32型の4Kテレビと、テレビ台の中にプ〇ステIIIとHDレコーダー、ガンモ用品棚と工具入れが並ぶ。


 中央に厚手のラグマットの上にコタツが置いてあって電源は入ってないけど、こたつ布団は掛けてる。

ベッドは邪魔だからインベントリに保管中。


 コタツの上にはもちろんミカン。これはドルトさんが来た時用で雰囲気作りも兼ねてる。


 コタツの上に湯呑みも4つ、お盆に乗せて伏せて置いてある。

お茶っ葉が入った筒もね。

お茶っ葉は、先日行った旅行の時に知覧の深蒸し茶を買ってきた。


「やり過ぎかな? ほとんどタダで手に入れたやつなんだけど。」


「何処の高校生の部屋ですか、ゲームなんてシリーズ物が揃ってるじゃないですか。」


「おっ!気付いてくれた?このプ〇ステIIIってIIのソフトも使える奴ね、だからちょいレトロゲー出来るよ。」


「田崎さんって神様ですよね?神様がこんな感じで良いんでしょうか?」


 それは言わないで、コツコツ集めてたらこんな感じになっちゃったんだから。


「良いんじゃ無いかな?聖域がメインの管理地なんだし、外界はある程度しか介入しないつもりだからさ。」


「うわ、ジ〇ジョが全巻揃ってるし、ジ〇リ系のDVDも揃ってる……。」


「うん。ジブ〇系の映画鑑賞は聖域の大切な文化だね、特別な日とかに夜ご飯食べながら皆で見てるもん空中投影して。」


よし、現実逃避にアオさんに料理の手配をして、魔王家族の歓迎会でもしようかな。


今日の聖域は少しだけ慌ただしいです。




集め始めると、つい全種類集めたくなりません?


読んで頂いて感謝です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ