飼い猫の冒険 尻尾が九本になった理由
ふぅやっと九尾になる所を書けました。
この子は何だろう?まだほんの少ししか生きてない猫のはずなのに。
凄く力強くて、凄くふわふわで、火吹き竜に向かおうとしてる。
危ないよ、火吹き竜が火を吹いた。あれに触ると大火傷するよ?
軽々と避けてる……
あっという間に火吹き竜がひれ伏したよ、私達聖獣と変わらない強さなのに。
強いでしょ僕って……
なんで火吹き竜も治してあげるの?火吹き竜が帰って行くよ。
もげた翼も元通り、噛まれた首の傷も残ってない。
凄く大きくなったけど、この子って猫だよね?
えっへん!どう?ガンモ強いでしょ。そう思いながら春芽を見たら。
ボーッとしてる、どうしたのかな?
「ねえ春芽、僕の大好きなニノの所でゴハン食べよ。美味しいのニノに貰お。」
さっきまでずっと警戒してたのに、僕が近づいてもボーッとしてる。
クンカクンカクンカクンカ……
うん、匂いは覚えた。
「ねえ春芽、行かないの?一緒に行こ?」
ボーッとしながら春芽も着いて来てくれるよ。
ニノに美味しい焼きカツオ貰うぞ、春芽の分もね!
最長老と2人で、俺の勉強の為に惑星パンツ共用語を使ってしりとりをしてたんだけど、なかなかに有意義な時間を過ごせたと思う。
こっちでは、ん から始まる言葉も何種類かあるらしく ん でしりとりが終わらないんだ。
確かにスワヒリ語とかだとンから始まる言葉って沢山あるよなあ……
しりとりは、日本語じゃないとダメか。
最長老に付き合って貰ったお礼にと、植物栄養活力液を1本あげといた。
アンプルを折って匂いを嗅いだ瞬間、全身震えてたよ。
めちゃくちゃいい匂いで、凄く美味しそうってさ。
飲んだ事が無いから俺には分からん。
椅子に座って自宅に戻ろうかとしてたら、空をガンモが走ってくる。
「ニノー!可愛い猫さんいたよ!連れてきたよ!焼きカツオ2つちょうだい。美味しい缶詰も1つちょうだい。」
ん?可愛い猫さん……
良く見たらガンモの後ろにサビちゃ色のスリム猫さんが居る……
ヤバス!超撫でたい。
「あげるからお家に向かって、直ぐに帰るからね。」
空を走るガンモと、サビちゃ色のスリム猫さん……
写真撮るべきでしょ?
タブレットを取り出してカメラを起動して撮りまくる。
後で永久保存する写真を選ばないとね。
初めて見る新しい主は、凄くほわっとしてる人間だった。
お名前はなんですか?って聞かれたから若葉春芽姫です。って答えたら、ハルちゃんってあだ名を貰ったよ。凄い沢山力が流れ込んできた。
おかげで今までよりもずっと高い所を、凄く速く走れる。
ガンモ君が怪我を治してくれたから、怪我はして無いよって教えたら、スキルオーブを貰っちゃった。
思いっ切りガンモに爪を立てて怪我をさせたら治してあげてねだって。
私の爪じゃ傷一つ付かないよ。
初めて食べるお魚さんの焼いたヤツを貰ったよ。
美味しすぎてビックリした。
缶詰って言うのも貰ったよ、こっちも凄く美味しかった。
ガンモを宜しくねって言われたよ、私の方が宜しくねって感じなのにね。
新しい主も前の主も、どっちも優しいね。
「ねえニノ、僕にもう少し力を下さい。」
ん?どうしたんだろう……力?
「どうしたのガンモ?力ってどんなの?」
今日は火吹き竜と戦ったって言ってたから、何か思う所でもあったのかな?
「僕が居れば、誰も僕とニノの縄張りの生き物を食べようとしないくらい、強くなれる力をください。」
ありゃ、男の子の顔って言うのになってるのかな?猫になった事が無いから表情までわかんないや。
「その力で誰も傷つけちゃダメだよ、もしか傷つけたら、ちゃんと治してあげる事。いいね?」
「うん!ニノ大好き!」
飛び掛って来るガンモを受け止めてモフモフのお腹に顔を埋める。幸せや〜。
よし!ガンモ!思いっ切り力をあげるよ……
そう思ってガッツリ神気を固めて、超高純度の魔石を作った。
ガンモが魔石に触れた瞬間に魔石が吸収されて行く。
ちょっとやりすぎたかな?……
尻尾が九本になってる……
まっ可愛いからいいっか、もふもふだし。
戦う為じゃ無くて、戦わなくて済むようになるために九尾になりました。
以後聖域全体がガンモの縄張りになります。
だから聖域の生き物が減る事は、ガンモが居る限りありません。
読んで貰えて感謝です。
誤字、脱字、句読点の違和感などがあったら教えて欲しいです。
少しずつ修正していますが、やはり自分の目で見ても、思い込みってのが邪魔して、ちゃんと見えないものなんで。宜しく御願いします。