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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
1章 始まりの1年
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初日ラスト

不条理や!


 とりあえず現在必要な事を考えよう。

飲み食い等は、この体だとそこまで優先的な事じゃないから後回しにするとして、着るものと住む場所の2つのどちらを優先するか……


まず意思疎通の出来る人型生物が居ないのならば、とりあえず透過しておけば安全も確保出来るし気温もそれ程気にならない。服は後回しにして、最初に住む場所をどうにかしようと思う。


 家とか……

まず木が無ぇよ!

山まで行かないと建材に出来そうな木が生えておらず。たとえ行けたとしても建材に加工する道具も無い!

とりあえず柱替わりになりそうな流木を集めて草を被せて雨風をしのげる環境を作りつつ、建材を作るための道具を……

どうやって手に入れよう。


海岸線まで戻り、直径5cm程の流木を数本抱き抱えて草むらまで戻るを繰り返すこと数回……

既に疲れた。肉体的にじゃなくて精神的に。


これが21世紀の日本であれば、ホームセンターに行けば木材も工具も釘もお金を出せば手に入るが、今いる場所にお金の概念もあるか怪しく、あったとしても現地通貨なんて持ってもおらず。


いちおう高校中退した後、最初に就職して10年程働いたのが建築の仕事だったので。木造の構造や作成など自分で出来るが、黙々と草を結って(藁縄を作る要領で)作った縄で流木を縛っているが長さ2mの柱替わりの棒すら作るのに四苦八苦してしまう。


とりあえずテントの骨組みっぽい形に木を縛れたら、長さ60cm程の草を掛ける為の横方向に小枝を縛り付けていく。


既に日が落ちかけて、少しだけ夕焼け色に染まる空を見ながら、暗くなる前に簡易テントだけでもと思い、一生懸命草縄を結んでいく。


横に小枝を縛り付け終わったら既に空には星や月達が出ている。月達?って思うかもしれないが、なんとこの星には6個の月がある。


6個の月それぞれ色や形が違うのだが。それぞれの月がこの世界の暦に対応しているようで、そのうち別の大陸に行って人型種族に会うのなら覚えないとなぁなどと、今まったく関係無い事を考えながら、草を被せて行く。


簡易テントが出来上がったのは、朝日が昇る直前だったのがとても悲しかった。




理不尽や!

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