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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
1章 始まりの1年
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初日4

筆者が主人公にやらせたい事にたどり着くまで何話使うんだろうと心配しております。


 拝啓母上様。貴女の愚息の和信は、現在フルチンで右手に草を薙ぎ払うのにちょうど良さげな枯れ枝を持ち。それを振り回しながら砂浜を爆走中で御座います。

何言ってるか分からないかも知れませんが。死んだ後に言うのもなんですが、元気です。



 砂浜に寝転がって、この先どうするかを考えようとしてたら上空を何かが横切ったのだが。

あぁ鳥か……長閑だな。と思ったのもつかの間、その鳥が俺目がけて急降下してくる。


危な!と思った瞬間には既に俺の腹部に嘴から突撃して地面まで穿(つらぬ)いて、嘴が地面に刺さってる。


胴体に大きな穴を開けられて、一瞬だけ死んだ!と思ったが、死なない身体なのを思い出して横にゴロゴロと転がって、どんな鳥なのか見てみると突撃スズメでした。


この時までは、まだ余裕があった。



 突撃スズメの詳細を考えてみると、思い浮かんで来たのが。

体長25cm~30cmの肉食のスズメで肉を見付けると嘴から突撃する。

虫など見向きもせず、動物の肉を見付けると集団で突撃してくる。

群れになると、数十人規模の村程度なら食い尽くす程の凶暴性をみせる。


スズメじゃねえだろ!ってツッコミつつ、じたばた砂浜に顔を埋めてもがいている突撃スズメの方を見ながらだったから、上空に数十羽の突撃スズメが居て俺を狙っているのに気付くのが少し遅れた。

だが神のデフォルト能力の1つで透過全身と考えたら、突撃してきたスズメ達が俺の体をすり抜けて砂浜に次々に突き刺さっていく。


それを見ながら最初に抉られた腹部を見るとうねうねうねりながら肉が盛り上がって元の状態に戻っていくんだ。

見た目が気持ち悪いが、痛みもなく、傷も残らない身体に少し感動していると。布をトンビのような鳥が咥えてかっさらって行く……


透過してしまったから腰巻き代わりのバスタオルくらいの大きさのボロ布は、地面に落ちてたようだ。


 焦ったよ本気で。

だってさ布が無ければフルチン決定で。さらに言うと解脱ポイント10ポイント分の布って、1ポイント貯めるのに虫の一生くらいの時間使うのよ?10解脱ポイントって時給換算だと超高級品で、唯一俺がこの世界に持ち込んだ物だもん、盗られるのなんて勘弁してくれと思いつつ冒頭のアレだ。


あの鳥って何?と考えると。いみしかトンビ、イタズラ好きなトンビ。

食性は草食で主に木の実を好んで食べる。

同族以外をおちょくるのが習性のお茶目な鳥。

ふざけた鳥も居るもんだ。


布を咥えていたら飛ぶ速度も遅く、高さも3m程しか飛び上がれないようで何とか走って追いつけそうなので最大限浮きながら、思いっきり走って追っかけてみる。

この体の能力は、かなり優秀で若い頃だと50mを7秒8とかの早くも遅くも無い程度のスピードしか出せなかった俺が、思いっきり走るとビビるくらい速くて。

ジャンプすると余裕で3mくらいの高さに手が届いた。

布を掴んで着地すると、忌々しそうにこっちを見ながらキュローと鳴きながらいみしかトンビは、飛び去って行った。


とりあえず今日の寝床は、安全な場所を確保したいなぁ。着る物も欲しいし、最低限安全に住める場所も欲しいな……


「食べ物が要らないのが唯一の救いだな。」


と独り言を呟いて、寝床確保に付近を探索してみようと動き出した。




マンガやアニメになったらフルチンのおっさんがが走り回ってるだけの悲惨な映像になるなぁと無体な事を考えながら書いてみました。

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