#1 始まり
初投稿でドキドキしています(笑)
朝。ギラギラと照りつく太陽。無限に広がる青い空。
夏休み一ヶ月前のこの日。
「・・・行くのだる。」
私は、学校へと足を運ばせたのだった。
つまるところ、私は高校1年生。まだ、恋など知らない。
恋など、経験したことがなかった。誰かを好きになるなど、私にはあり得なかった。
天才でも分からない、恋心。
私には、到底無理だった。天才が分からないものを、どう理解すれば良いのか、分からなかった。
「授業始めるぞ。日直。」
「起立。礼。着席。」
授業が始まった。授業は、暇つぶしに最適だった。恋をしない私に、自由という時間が1番苦痛だった。
「今回は、まず前にやったテストを返す。今回も一人、満点だった人がいる。沙原。」
「はい。」
そう、私の名前は沙原華子。クラス委員、学年代表である。
・・・私は、テストなんて満点をとって当たり前な日々だった。勉強以外、することもないような日々であったから。
みんなはすごいだの、なんで出来るのだの、知りたくもないくせに、ポンポン質問をボソボソと、小さな声で言う。聞きたいなら、私に詰め寄ってこればいいのに。まぁ、詰め寄られたくもないけどもね。
そんな時、雑音と共に何か、オーラを感じた。後ろから。
振り返る前に、オーラ側から話しかけてきた。
「委員長、ここ分かんないから、教えてくんない?」
そういったのは、クラスの人気者的存在、私とは真逆な、菅原くんだった。菅原智くんは、クラスでとても人気。
よくある少女マンガの男の子と同じように、スポーツ万能、イケメン、高身長。それに加え、私よりは低いが成績優秀。
まるでマンガの中から出てきたかのような男の子。
女子がキャーキャー騒いでいた。五月蝿いなあ。
私はこういう子は苦手で、あまり関わりたくなかったので、適当に、「他にも出来る子居ると思うから、その子に聞いたらどう。私がわざわざすべきことでもないしね。」とあしらった。
俺、避けられてる?笑 的なこといってた。くだらない。
テストをしまっている時に聞こえる、女子のヒソヒソ話。あれって、聞こえてないと思っていってるのかな。だとしたら相当の馬鹿ってやつだ。まあ、聞こえるように言ってるんだろうけど。
女子の会話は酷いもので、私に対して(だと思う)、『性格わっるぅ〜……菅原くんが解けないっつってんじゃん、教えろよな。』いや性格悪いのはアンタらだ。思うんだけど、教えたら教えたで「何話してんの?うざ」とか言うんだから、黙ればいいのにな。『わかるぅ〜!マジ対応塩すぎだよね。満点だからって調子乗りすぎ。』いや乗ってないし。調子乗ってないし。今最悪の気分だよ、……
性悪女あるある、便乗。
性の悪い女はこれだから嫌だ。人に合わせてばっかで……はぁ……と、授業が始まる。授業が1番落ち着くなぁ……
「一限目はこれで終わるー。日直ー。」
授業が終わる。終わってしまう……
休み時間。それは、私にとって唯一の苦痛であった。
何をしても良い。いわゆる、自由。
そんな自由な時間が、私には無理だった。
話す人もいなければ、やることもない……
そんな時私は、誰かに声をかけられた。
「……沙原。おーい、委員長!」
「聞こえてるよ。」
同じクラス委員の、寝河くんだった。
「聞こえてんなら返事しろよ!!!」
「する必要がないもの。で、要件は何?」
「相変わらずつめてーなぁ……」
寝河くんは、いわゆるスポーツマンだった。スポーツなら、だいたいなんでもできる。ちなみに、フルネームは寝河弘利。
「えーと、昼放課に図書室集合、だとよ。」
「はいはい。ありがとね。じゃあ、早くサヨナラしてね。」
「ほんとにつめてぇ……」
私はいつも、このぐらいの冷たさだ。一応、ネタというやつを取り入れているつもり…である。
「委員長。さっきの人誰?」
菅原くんだ。しつこいな。
「誰でもいいと思うけど。一応答えておくと、同じクラス委員の寝河くん。」
「ふーん……」
菅原くんから聞いてきたくせして、関心がない。まったく、酷いものだ。
私は次の授業の準備をし、寝河くん、暇つぶしに来てくれてありがとう、と心の中で思っておいた。
読んでいただき、ありがとうございました。
華子と智がどうなるのか、続きが気になりましたか?(笑)頑張って続き作りたいと思います!
ご意見などお聞かせください。