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零歳



――――――――「自殺」「自死」「自決」

     ・自ら命を絶つこと。毎年約三万人もの人間が自分で自分を殺す。

      クスリ、ガス中毒、リストカットなどさまざまな方法があるが、約半数が首吊りである。


――――――――「自殺未遂」

     ・自ら命を絶つことに失敗すること。完全に死にきれず、植物状態で生きている人も多い。

      特に、飛び降り自殺をして見つかり、病院に搬送されて助かるケースが最も多い。



――――――――「自殺志願者」

     ・自殺を望む人間のこと。いじめや、集団でいることによる社会的、精神的な不安が深く関わ      っている。特に、鬱病状態の人間に多くみられる。





――――――――俺、自殺しようと思うんだ。




 暗い部屋。何も見えない、何も無い。俺はいつからこの暗い部屋に閉じこもっているのだろう?何も食べていないし、何も飲んだ記憶もない。俺が生きているのか死んでいるのかも分からない。

 なんで、殺してくれないんだ?こんなふうに、一生暗い部屋をさまよって生きるのなら死んだほうがマシだ。俺の気持ちを誰も理解してくれない。もう死にたい。死んでくれ、俺。なにも見えないのに、何も感じないのに、俺が生きている意味なんてないのに。横たわって何も言わない、何もしない俺なんかの存在価値はどこにあるんだ?人間としての存在価値を失った俺に、生きろと言うのか?


 最近、日本に飽きている。

 いっそのこと、戦争をしてドンチャン騒ぎをして終わればいいのに。この地球が。そんなことを毎日のように思っている。刺激的なものなんて何も無い。毎日同じことをして、毎日同じように眠って一日が終わるのだ。

 戦争をしていた時代。自殺した人なんているのだろうか?誰もがみんな、敵を倒そうと必死に戦っている時に、自分が辛いからといって自殺した人間がいるのだろうか?もしかしたら、恋人と死んでいった人もいるかもしれないし、辛い訓練に耐えられすに死んだ人もいるかもしれない。

 でも、年間三万人も自殺しただろうか。空襲で焼け死んでいった人間のほうが多い。人間かもわからない姿で、誰にも気づかれずに原爆で消えていった人間がどれほどいるのか分からない。


――――――平和とは、何か?


 今の状況を「平和」だというのならば、俺はつまらない。

 毎日何も無い生活が続いて、淡々と人生を歩むなんてそんな暇な平和があってたまるか。と、俺は心の底から思うのだ。殺人事件がなくなれば、テロがなくなれば、戦争がなくなれば平和。

 それが平和だとゆうのなら、そんなの要らない。

 刺激的なニュースがないテレビなんて、見ていてもつまらない。

 感動的なドキュメンタリーばかり見ても、心は他の何かを求めようとするのは普通のことだ。感動で満腹になるほど、俺の腹は白くない。

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