入学早々に幼馴染が彼氏をゲットしたそうです…てか、キス検定試験って何⁉︎
オレには、日奈子という幼馴染がいる。
今日は、高校の入学式で午後から日奈子と、ゲームの約束をしている。
「おじゃまじゃましまーすっ‼︎」
元気に日奈子がやってきた。
「コンコンこーんにちは‼︎入るよ‼︎」
「もう入ってるじゃんか」
「あはは♡てかさ、聞いてよっ‼︎わたしったら、なんと‼︎なんと‼︎彼氏ができましたー‼︎イェーい‼︎パチパチパチパチ‼︎さぁ、そこのあなたも拍手喝采エンジョイしなさい‼︎」
…
「なんの冗談だよ…」
「⁉︎なんて⁉︎ご冗談は、そちらさんよね?ガチ‼︎これは、ガチなのっ‼︎」
…
マジかよ…
いきなりすぎんだろ…
びっくりしすぎて、頭真っ白だわ。
…
「おーい、ヒロー?どうしたかー?なしたかたかしたかー?」
…
「…どうしたか?って…どっかの方言なの?…。あとさ、なしたかたかしなんたらってなんだよ…てかさ……彼氏できたならゲームできないな」
「えっ⁉︎するよ?」
…
「だって、彼氏できたんでしょ?なら、男の部屋で二人きりでゲームは、ないだろ…普通さ。」
⁉︎
「な、なんですって⁉︎あー、でも大丈夫だよ。だって、ヒロは幼馴染だもん」
…ダメじゃね?
「いや…幼馴染ってさ、そもそもきょうだいじゃないから、アウトだろ。」
…
へ?
みたいに、キョトンとする日奈子。
「え、じゃあ聞いてみる。シンカレに聞いてみるよ!」
「おー…そ、そうなんだ…」
シンカレって…
名前呼びしないのかよ…
携帯を巧みに操る日奈子。
そして、数分後…日奈子は絶句していた。
「え…どうしよう」
「ん、どうした?」
…
「フラれました」
⁉︎
「はぁ⁉︎日奈子…彼氏になんて送ったの⁉︎」
「幼馴染と、幼馴染の部屋でゲームするけどいいよね?幼馴染は、別腹だよね?密室でも幼馴染だからいいよね?だから、これからも幼馴染とは、密室ゲームしてもいいよね?」
って。
…
な…なにしてんだよ。
「幼馴染なのに…どうして…どうして別れるの?おかしくない?どうなってんだよ⁉︎はぁ⁉︎短気かよっ‼︎」
…
いや、あんたの方が短気じゃんか…
「…その…ごめんって謝りなよ。今なら間に合うかもよ?」
「え…でも、そしたら…」
「そしたら?」
「もう…一緒にゲームできない?」
「彼氏とやればいいじゃん」
「え…やだよ。隣には、いつもヒロがいないと…ムリ」
…
いつも三人ってこと⁉︎
…
それは…オレがムリ。
「大丈夫だよ。慣れるよ…」
…慣れるってのも変だけど。
「慣れない。さっきも慣れなかったの。キスされそうになって…思わず避けちゃったし…やっぱり、ムリだったのかもしれない。モト…シンカレには、悪いことしたな。」
「そうだな…」
…
シーン
いや、なにこの空気感…
気まず‼︎
ピコン
⁉︎
「ひ、日奈子…携帯なってるよ?」
「あ、うん…」
…
また携帯をみて、絶句する日奈子。
「現れた…」
「え?シンカレが⁇」
「違うよ‼︎告白魔」
「え?どういうこと?」
「わたしと別れたシン…モトシンカレが、わたしの友達に告白…してきたらしい。日奈子の彼氏なんだよね?って聞かれた」
…
「その人…なんか…すごいね」
「うん…びっくりだ。うかつに付き合ったわたしも悪いけどさ…」
「あー…まぁ…」
「でもさ、高校生っていったら、カップルでお出かけとか…お出かけとか…楽しそうって、浮かれすぎたかも。今は、もう…後悔でしかない。これからは、キス検定試験してから付き合う‼︎」
?
「キス検定試験って…聞こえたのは、オレの耳がどうかしてるせい?」
「ううん、そう言った。」
…
「それって…どんなテストするの?」
「そりゃ、キスしてもらうの。で、イヤならさっきのモトシンカレみたいにとっさに避けるでしょ…で、避けたらごめんなさい。みたいな」
…
すごいな…
告白した人も、いきなりハードル高…ってならん?
「でもね…わたし…ヒロとは、ずっと一緒にいたい。彼氏できても一緒にいてもいい?」
…
「オレは…いいけど…」
「いいけど、なに⁉︎あ、もしかしてヒロに彼女ができたら、どうなるの⁉︎」
…
「それは…」
「それは、何⁉︎わたし捨てられちゃう⁉︎出禁⁉︎出禁なの⁉︎ねぇ、そうなの⁉︎お客さん侵入禁止シール貼られる?」
…
「なに…そのシール」
「ねぇ、わたし…ヤダよ。シール貼らないでよ…。部屋に入れてよ…」
…
「大丈夫だよ。オレ彼女つくらないし」
「あー、つくらないじゃなくてつくれないのか。あーよかった」
…
「やっぱりつくろ」
「えっ⁉︎折り紙で⁉︎」
「違うよ…」
「ダメ‼︎ダメだよ‼︎わたし…ホントは…知っちゃったの…。例の秘密を」
?
「なにそれ」
「わたしのわたしがずっと、とじこめていた秘密…」
「だから、それって…なに?」
「ヒロ…ねぇヒロ、キス…して?」
「えっ⁉︎」
…いきなり、何を言い出すんだ⁉︎
「それさ…避けられたら、今後気まずくね?お互い…」
…
「大丈夫‼︎あ…てか、大事なこと忘れてた」
「なに?」
「そもそも、ヒロがわたしにキスできない説浮上中」
…
それは…
「あのさ…それは、できるっていうか…その…さっき日奈子が告白されたって聞いて、めっちゃ落ち込んだ。ショックだった。この際、はっきりいうと、オレは日奈子が好きだ。」
…
「え…それは…びっくりした。」
…
シーン
…
告白の返事…が、まさかのそれはびっくりしたで終わりかよ⁉︎
…
「してもいいの?キス…認定試験ってやつ」
「えっ⁉︎えと…うん、そうだね。君がよければそれでいいんじゃない?」
…
ロボットかよ?
「なんで、他人事なんだよ」
「いや…これはおおごとだよ‼︎ままごととは、違うからね⁉︎」
「うん、知ってる。」
「わたしも…知ってる。」
…
「…まだ焦らす?」
「え、そんなこと…ないじゃない。焦らしてるの…そっちだし…なんなら、いつでもウェルカムだから、ここにくちびる用意して生きてるんだし」
…
「え、なんか…なにそれ?どんな生き物だよ…」
「こんな生き物だよ。何十億人いる人間の中のひとりです。この生き物は、ヒロに選ばれるためにくちびるを用意いたしました」
…
「ねぇ、それって…なんか生物学になりつつあるし、なんか…生々しいな」
「生キスいただきますか?それとも、やきますか?」
「なに、やくって…」
「わたしが他の人にキスを奪われてヤキモチやくの。ヒロが」
…
「やかねーよ」
「あ…そうなんだ。やっぱりわたしのこと好きじゃないんじゃない。」
「好きだよ。てかさ、こんだけ焦らして避けたらオレ絶望的なんだけど?」
「なら、してよ…ずっと…ほんとは、この日を待っていたのかもしれない。そのためのくちびるなのかもしれない。知らんけど」
「知らねーのかよ‼︎」
「うそ、さっきわかった。もうヒロと一緒にいられないんだってなったとき、わたしヒロが好きなんだって、知ってしまったの‼︎だれかのタンス預金見つけたくらい驚いた。」
…
例え…いま、そこ?
タンス預金のくだり…いらなくね?
「…もう、するよ?」
「タンス預金…いくらあったと思います?」
「実話かよ‼︎」
「ええ、三十三円でした」
「それは…タンス預金じゃねえな。てか、もう黙りなよ。」
「だって…黙ったら、キスするんでしょ?」
「うん。いや?やっぱりいやならしない」
「いやなわけ…あると思います?そんなすぐに諦めるんですか?そんなちっぽけな愛なんですね?」
…
「バカ、そんなわけねぇだろ」
チュぅ〜〜うううう♡
「ヤバいよヒロ…とろけそうだよ…」
「焦らすから、罰としてとろけの刑です」
チュぅ〜〜うううう♡
「それはヒロ…さすがに好きが好きすぎて好き♡すぎる♡」
「オレも好き♡」
チュぅ〜〜うううう♡
こうして、やっとキス認定合格いたしましたとさ♡
おしまい♡




