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入学早々に幼馴染が彼氏をゲットしたそうです…てか、キス検定試験って何⁉︎

作者: 猫の集会
掲載日:2026/03/13

 オレには、日奈子ひなこという幼馴染がいる。

 

 今日は、高校の入学式で午後から日奈子と、ゲームの約束をしている。

 

 

「おじゃまじゃましまーすっ‼︎」

 

 元気に日奈子がやってきた。

 

「コンコンこーんにちは‼︎入るよ‼︎」

「もう入ってるじゃんか」

「あはは♡てかさ、聞いてよっ‼︎わたしったら、なんと‼︎なんと‼︎彼氏ができましたー‼︎イェーい‼︎パチパチパチパチ‼︎さぁ、そこのあなたも拍手喝采エンジョイしなさい‼︎」

 

 …

 

「なんの冗談だよ…」

「⁉︎なんて⁉︎ご冗談は、そちらさんよね?ガチ‼︎これは、ガチなのっ‼︎」

 

 …

 

 マジかよ…

 

 いきなりすぎんだろ…

 

 びっくりしすぎて、頭真っ白だわ。

 

 …

 

「おーい、ヒロー?どうしたかー?なしたかたかしたかー?」

 

 …

 

「…どうしたか?って…どっかの方言なの?…。あとさ、なしたかたかしなんたらってなんだよ…てかさ……彼氏できたならゲームできないな」

「えっ⁉︎するよ?」

 

 

 …

 

「だって、彼氏できたんでしょ?なら、男の部屋で二人きりでゲームは、ないだろ…普通さ。」

 

 ⁉︎

 

「な、なんですって⁉︎あー、でも大丈夫だよ。だって、ヒロは幼馴染だもん」

 

 …ダメじゃね?

 

「いや…幼馴染ってさ、そもそもきょうだいじゃないから、アウトだろ。」

 

 …

 

 へ?

 

 みたいに、キョトンとする日奈子。

 

「え、じゃあ聞いてみる。シンカレに聞いてみるよ!」

「おー…そ、そうなんだ…」

 

 シンカレって…

 

 名前呼びしないのかよ…

 

 携帯を巧みに操る日奈子。

 

 

 そして、数分後…日奈子は絶句していた。

 

「え…どうしよう」

「ん、どうした?」

 

 …

 

「フラれました」

 

 ⁉︎

 

「はぁ⁉︎日奈子…彼氏になんて送ったの⁉︎」

「幼馴染と、幼馴染の部屋でゲームするけどいいよね?幼馴染は、別腹だよね?密室でも幼馴染だからいいよね?だから、これからも幼馴染とは、密室ゲームしてもいいよね?」

 って。

 

 …

 

 な…なにしてんだよ。

 

「幼馴染なのに…どうして…どうして別れるの?おかしくない?どうなってんだよ⁉︎はぁ⁉︎短気かよっ‼︎」

 

 …

 

 いや、あんたの方が短気じゃんか…

 

「…その…ごめんって謝りなよ。今なら間に合うかもよ?」

「え…でも、そしたら…」

「そしたら?」

「もう…一緒にゲームできない?」

「彼氏とやればいいじゃん」

「え…やだよ。隣には、いつもヒロがいないと…ムリ」

 

 …

 

 いつも三人ってこと⁉︎

 …

 それは…オレがムリ。

 

 

 

「大丈夫だよ。慣れるよ…」

 

 …慣れるってのも変だけど。

 

「慣れない。さっきも慣れなかったの。キスされそうになって…思わず避けちゃったし…やっぱり、ムリだったのかもしれない。モト…シンカレには、悪いことしたな。」

「そうだな…」

 

 

 …

 

 

 シーン

 

 

 いや、なにこの空気感…

 

 気まず‼︎

 

 

 ピコン

 

 ⁉︎

 

「ひ、日奈子…携帯なってるよ?」

「あ、うん…」

 

 …

 

 また携帯をみて、絶句する日奈子。

 

「現れた…」

「え?シンカレが⁇」

「違うよ‼︎告白魔」

「え?どういうこと?」

「わたしと別れたシン…モトシンカレが、わたしの友達に告白…してきたらしい。日奈子の彼氏なんだよね?って聞かれた」

 

 …

 

「その人…なんか…すごいね」

「うん…びっくりだ。うかつに付き合ったわたしも悪いけどさ…」

「あー…まぁ…」

「でもさ、高校生っていったら、カップルでお出かけとか…お出かけとか…楽しそうって、浮かれすぎたかも。今は、もう…後悔でしかない。これからは、キス検定試験してから付き合う‼︎」

 

 ?

 

「キス検定試験って…聞こえたのは、オレの耳がどうかしてるせい?」

「ううん、そう言った。」

 

 …

 

「それって…どんなテストするの?」

「そりゃ、キスしてもらうの。で、イヤならさっきのモトシンカレみたいにとっさに避けるでしょ…で、避けたらごめんなさい。みたいな」

 

 …

 

 すごいな…

 

 告白した人も、いきなりハードル高…ってならん?

 

「でもね…わたし…ヒロとは、ずっと一緒にいたい。彼氏できても一緒にいてもいい?」

 

 …

 

「オレは…いいけど…」

「いいけど、なに⁉︎あ、もしかしてヒロに彼女ができたら、どうなるの⁉︎」

 

 …

 

「それは…」

「それは、何⁉︎わたし捨てられちゃう⁉︎出禁⁉︎出禁なの⁉︎ねぇ、そうなの⁉︎お客さん侵入禁止シール貼られる?」

 

 …

 

「なに…そのシール」

「ねぇ、わたし…ヤダよ。シール貼らないでよ…。部屋に入れてよ…」

 

 …

 

「大丈夫だよ。オレ彼女つくらないし」

「あー、つくらないじゃなくてつくれないのか。あーよかった」

 

 …

 

「やっぱりつくろ」

「えっ⁉︎折り紙で⁉︎」

「違うよ…」

「ダメ‼︎ダメだよ‼︎わたし…ホントは…知っちゃったの…。例の秘密を」

 

 ?

 

「なにそれ」

「わたしのわたしがずっと、とじこめていた秘密…」

「だから、それって…なに?」

「ヒロ…ねぇヒロ、キス…して?」

「えっ⁉︎」

 

 …いきなり、何を言い出すんだ⁉︎

 

「それさ…避けられたら、今後気まずくね?お互い…」

 

 …

 

「大丈夫‼︎あ…てか、大事なこと忘れてた」

「なに?」

「そもそも、ヒロがわたしにキスできない説浮上中」

 

 …

 

 それは…

 

 

 

「あのさ…それは、できるっていうか…その…さっき日奈子が告白されたって聞いて、めっちゃ落ち込んだ。ショックだった。この際、はっきりいうと、オレは日奈子が好きだ。」

 

 …

 

「え…それは…びっくりした。」

 

 …

 

 

 シーン

 

 

 …

 

 

 告白の返事…が、まさかのそれはびっくりしたで終わりかよ⁉︎

 

 

 …

 

「してもいいの?キス…認定試験ってやつ」

「えっ⁉︎えと…うん、そうだね。君がよければそれでいいんじゃない?」

 

 …

 

 ロボットかよ?

 

「なんで、他人事なんだよ」

「いや…これはおおごとだよ‼︎ままごととは、違うからね⁉︎」

「うん、知ってる。」

「わたしも…知ってる。」

 

 …

 

「…まだ焦らす?」

「え、そんなこと…ないじゃない。焦らしてるの…そっちだし…なんなら、いつでもウェルカムだから、ここにくちびる用意して生きてるんだし」

 

 …

 

「え、なんか…なにそれ?どんな生き物だよ…」

「こんな生き物だよ。何十億人いる人間の中のひとりです。この生き物は、ヒロに選ばれるためにくちびるを用意いたしました」

 

 …

 

「ねぇ、それって…なんか生物学になりつつあるし、なんか…生々しいな」

「生キスいただきますか?それとも、やきますか?」

「なに、やくって…」

「わたしが他の人にキスを奪われてヤキモチやくの。ヒロが」

 

 …

 

「やかねーよ」

「あ…そうなんだ。やっぱりわたしのこと好きじゃないんじゃない。」

「好きだよ。てかさ、こんだけ焦らして避けたらオレ絶望的なんだけど?」

「なら、してよ…ずっと…ほんとは、この日を待っていたのかもしれない。そのためのくちびるなのかもしれない。知らんけど」

「知らねーのかよ‼︎」

「うそ、さっきわかった。もうヒロと一緒にいられないんだってなったとき、わたしヒロが好きなんだって、知ってしまったの‼︎だれかのタンス預金見つけたくらい驚いた。」

 

 …

 

 例え…いま、そこ?

 

 タンス預金のくだり…いらなくね?

 

「…もう、するよ?」

「タンス預金…いくらあったと思います?」

「実話かよ‼︎」

「ええ、三十三円でした」

「それは…タンス預金じゃねえな。てか、もう黙りなよ。」

「だって…黙ったら、キスするんでしょ?」

「うん。いや?やっぱりいやならしない」

「いやなわけ…あると思います?そんなすぐに諦めるんですか?そんなちっぽけな愛なんですね?」

 

 …

 

「バカ、そんなわけねぇだろ」

 

 チュぅ〜〜うううう♡

 

「ヤバいよヒロ…とろけそうだよ…」

「焦らすから、罰としてとろけの刑です」

 

 

 チュぅ〜〜うううう♡

 

「それはヒロ…さすがに好きが好きすぎて好き♡すぎる♡」

「オレも好き♡」

 チュぅ〜〜うううう♡

 

 

 こうして、やっとキス認定合格いたしましたとさ♡

 

 

 

 おしまい♡

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