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川の鳩の日常  作者: 水玉そら
変人の親友
8/25

友だち

鳩本「うどんが食べたい。」

川端「キモい。」

鳩本「一回ぶっていい?」

 長らくうどんを食べていない。ツルツルのざるうどんが好みだ。熱いのは文字通り熱いので息を吹きかけて冷ますということをしないといけない上に、それでも冷めなくてあたふたするのでどちらかというと苦手である。猫舌の敵。


川端「そういえば、今日一緒にお昼食べよ。」

鳩本「えー。嫌。」

 あまり人に食べているところを見られたくない。お菓子は別だ。

川端「キラスイも一緒やのに。」

鳩本「そうなん?」

川端「はとの弁当、何が入ってるか気になるって。」

 おそらく嘘だ。川端が僕と一緒にお昼を食べたいのでその誘い文句だろう。

 いいだろう。やらない後悔よりやって後悔だ。

鳩本「今日だけやで。」

川端「はとの「今日だけ」いただきました。」


 お昼休み、授業が終わってすぐに川端が近づいてきた。

川端「屋上行く。」

鳩本「はいはい。」

 あまりにも早く来てしまったので吉良さんはいない。川端は一直線で屋根のあるところに行った。

川端「はよこい。」

 まさか、その極狭のスペースに入れと?公園のときといい、川端は距離が近いのでこのくらいのスペースはなんてことないんだろう。

 待てよ?ここに吉良さんが加わるんだよな?

吉良「お、制服姿の鳩本くん。」

 噂をすれば吉良さんが現れた。角のスペースなのに迷わずに来たらしい。常連?

 吉良さんはスラックスだった。ただ、上半身のベストと髪型も相まって女子に見える。

吉良「じゃ、ちょっと失礼して。」

 しゃがんで寄ってきた。肩が触れた。なんてことはないぞ。

吉良「あ、ごめんね。三人じゃ狭いよね。僕がはみ出るよ。」

鳩本「それだったら僕がはみ出るよ。川端も…ほら、あれやん。」

川端「どれ?」

鳩本「と、とにかく僕が出るから。」

 二人は本当に仲良しみたいだ。何もないところから話題が溢れてくる。先生への悪口だったりの学校の話題から、アニメの話題まで。ほとんど川端から話しかけている。

川端「『猫に千円』アニメ化やって!」

吉良「知ってる!絶対見る!」

 僕は知らない。何のことかさっぱりわからない。

吉良「そういえば!鳩本くんのお弁当の中身見てなかった。」

 本当に気になってることなんかあるか?別に一般家庭のおかずだけど。

吉良「へえ。」

 何それ。



一組「さようなら。」

 私、キラスイは一人で家に帰る。フルネームのあだ名は少ししんどい。

 瑞樹ちゃんが鳩本くんと仲良くなっていて嬉しかった。一生私が瑞樹ちゃんの隣にいるつもりだったので安心もした。

 というか、最初は瑞樹ちゃんが私に話しかけてくれたんだ。調子に乗るな。

川端「チョコ飽きないの?」

鳩本「飽きないって。しつこいな。」

 二人が前を歩いていた。鳩本くんはものすごく優しい人なんだろう。瑞樹ちゃんに付いて行ったとはいえ、家に急にお邪魔しても何も言われなかった。お母さんも寛大な人だ。

 私がいなくても瑞樹ちゃんは一人で友だちを見つけた。私は瑞樹ちゃんよりも劣っている。私は一人で友だちも作れないし、話しかける勇気もない。瑞樹ちゃんの方が凄い。

 違う道から帰ろう。二人の邪魔をしちゃいけない。

鳩本「あ、吉良さん。」

川端「お!キラスイ!」

 気づかれた。どうしよう?どう返事しよう?

川端「キラスイも来る?」

吉良「え?」

鳩本「あ…これから公園に。」

 公園?二人は公園で何をするんだろう?言われるがままついて行った。


 知っている公園だった。昔よくここで遊んでいた。

サクッ

 鳩本くんが何か食べている。

吉良「何それ?」

鳩本「濃厚チョコステッキぶどう味。」


ぶどうチョコ「勝ち取ったわ!葵くんを!」

ノーマルチョコ「なんでなの…葵くん…。」


 二人は何も言わず、ぼーっとしている。瑞樹ちゃんは相変わらず鳩本くんとの距離が近い。

川端「奪え。」

吉良「は?」

川端「お菓子。」

 いやいやダメだよそんなことしちゃ。

鳩本「いる?」

吉良「あ…うん。」

川端「私にはくれなかったのに。」

鳩本「川端はなんか癪に障る。」

 予想以上に美味しい。すると女の子が近づいてきた。

女の子「今日、多い。」

川端「私の友だちやで〜。」

女の子「お兄ちゃんは?」

鳩本「え?吉良さん?友だちやで。」

 ドキッとした。

鳩本「そやんな?」

吉良「え…?!」

鳩本「ちゃうん?」

吉良「あ…うん。友だちやで〜。」

 言っちゃってよかったのかな?

女の子「今日は一緒に遊ぶ。」

 子どもとも仲良くなっているなんて。ほんと凄いな。

川端「よしやったるか!」

鳩本「ドッヂボール以外で…」

女の子「ぶらんこ。押して。」

鳩本「それなら。」

川端「変態。」

鳩本「ああ?」

 すると女の子が私を指差して言った。

女の子「お姉ちゃんが押して。」

 なんで私?!二人と遊びたかったんじゃないの?初対面なのに私を選ぶ理由がわからない。

吉良「なんで私なの?」

女の子「なんかお姉ちゃん、ひとりぼっちだったから。」

吉良「え…?私一人じゃないよ。」

女の子「間違えた。」

 心の奥をつんと指されたような気がした。

 子どもと触れ合うのは久しぶりだ。親戚の中に一人いたくらい。背中、触っていいのかな?()が触っていいのかな?

吉良「行くよ。」

 こぎはじめた。キャッキャ楽しそうだ。

女の子「もっと強く!」

吉良「え…?」

 これ以上速くしたら危ない。子どもの身体は以外と小さいし、飛んでいきそうだ。

吉良「大丈夫?」

女の子「大丈夫!」

 ほんの少しだけ強くした。

 親御さんは来ていないのか。

吉良「一人で来たの?」

女の子「うん。」

 強いな。私はこのくらいの歳の頃はお母さんが一緒にいないと何もできなかった。

川端「ボール遊びしないの?」

 なんか瑞樹ちゃんから誘ってない?

鳩本「よーし。帰ろう。時間だ。」

川端「もう!これからやろ!」

鳩本「川端は僕と一緒に帰るか女の子と遊ぶかどっちがいいんだい?」

川端「え…?んー…。一緒に帰る。」

 へえ、そっちを選ぶんだ。


 帰り道、二人は何も話さないのでとんでもなく気まずかった。何だ?この空気…。

吉良「…あ、今度お菓子のお返しするね。」

 鳩本くんがこちらを見た。

吉良「あ、あの!ダジャレとかではなく…!」

 恥ずかしい。狙ってないダジャレが一番恥ずかしい。

鳩本「それはわかってるけど。」

 余計に恥ずかしくなった。

鳩本「お返しはいらないよ。僕からあげたんやし。」

 返事!返事!なんか言え、この馬鹿!

川端「じゃ、ばいばい。」

鳩本「ほい。」

 え?離脱?

吉良「ばいばい…。」

 ここから鳩本くんと二人きりらしい。何を話そう?

鳩本「以外と家近いんやね。」

吉良「あ、そやね。」

 止まった。やばい!なんか出せ!

鳩本「息荒いけど大丈夫?」

吉良「え?大丈夫。」

 見られている。鳩本くん近くで見るとやっぱりイケメン…。

鳩本「無理に話さなくていいよ。話題がないんやろ?」

 訂正。バレてるのが最も恥ずかしい。

鳩本「決めてんねん。何も話すことがないときは話さへんって。話したいときに話すのが一番いい。と個人的には思うんやけど、どう?」

 だから静かだったのか。これこそ二人だけの空気というやつだ。

吉良「じゃそうする。」

鳩本「あ、ごめん。僕から話題振っていい?」

吉良「あ、うん。どうぞ。」

鳩本「家どこらへん?」

吉良「スーパーの右のちょっと入ったとこ。」

鳩本「へえ。東中の近く。」

吉良「そ、そう。」

鳩本「通ってた?」

吉良「う…うん。」

 あまり中学のことは話したくない。話題を逸そう。

鳩本「東中、厳しいって聞いたんやけどどうやった?」

 逸らせ。思い出すな。


『あいつ、こんなん持ってるぜ。』

『かっわいーボールペン。』


鳩本「聞いてる?」

吉良「ああ!えっと、なんだっけ?」

鳩本「ん…やっぱりいい。今日の吉良さん、いつもよりテンション低ない?寝不足?」

吉良「ちょっと…。」

鳩本「授業中寝ないの偉いね。」

吉良「…寝た。」

鳩本「寝たんかい。」

 そろそろ別の道だ。手を振って「ばいばい」と一言言うイメージをしていると鳩本くんが急にしゃがんだ。キーホルダーが落ちていたらしい。優しいな。心当たりがあるのだろうか?

鳩本「こころちゃんの。」

吉良「誰?」

鳩本「よく公園に来てる。名前は親御さんから聞いた。」

吉良「聞きに行ったの?」

鳩本「いや、「聞こえてきた」が正しいかな?」

吉良「どうするの?」

鳩本「今日は公園にいなかったから、明日とか来たら渡す。」

 よく見ている。顔は覚えても名前まで覚えるとは。子どもが好きなのかな?だから公園に行くんだろう。

吉良「それ、私が渡しに行っていい?」

鳩本「真正面から手柄を奪いにくるとは。」

吉良「あーちゃうちゃう!その…二人、子どもたちと仲良さそうだったから、私も追いつかなきゃと…思って…。」

 またダジャレっぽくなったけど無反応だった。

鳩本「あ…そう。別に怒らへんけど。」

 てか変なこと言ってないか?そもそもこころちゃんが誰かわかってないのに。

鳩本「ちなみにこころちゃんはさっきの子とは違うから見つけたら教えるよ。」

吉良「うん、わかった。」

鳩本「毎日公園に来ないといけないね。いつ来るかわかんないから。」

吉良「それくらいするし。じゃ、ここで。」

 うまく別れられた。


 鳩本くんが見えなくなった。鳩本くんキャラ濃いな。隣にもっと濃いのがいるのでなかなか気づきにくい。あんこを食べた後のジュースみたいな。

 それにしても、このアニメのキーホルダー懐かしいな。今の世代はこんな感じなのか。自分が老いているのを感じる。

??「おい。」

 顔を上げると同世代の男子がいた。

純也「おひさ!覚えてる?純也。」

 覚えている。できれば顔も見たくなかった。

壮介「高校生やん!かっけー。」

吉良「何?なんか用?」

 気に食わないので鋭い目を向けてやった。

壮介「おー怖。」

純也「すまなかった。中学んときは俺らが無知やった。いやー今日も可愛いねぇ。」

 勉強さぼって高校受験全部落ちたやつに言われても説得力がない。

壮介「そのキーホルダー、かばんにつけてやるよ。」

 お前がこのキーホルダーに触るな!

吉良「やめて!」

 手を振り払った瞬間、キーホルダーを側溝に落とした。

壮介「うわ、やっべ。」

純也「じゃ、またな。」

 二度と話しかけんな。

 運が悪く、泥や苔で水分を含んでいるところに落ちた。顔を近づけるととても臭い。しかし、私がこころちゃんに返すと言ったのだ。取り出さなければ。

吉良「う…。くっさ…。」

 手も泥だらけだ。こりゃお母さんに叱られる。

吉良「とれた。」

 蓋をし直した。腰を下ろし、しばらく動けなかった。



一組「さようなら。」

 翌日の終礼終了後、教室の外へ出ると鳩本くんと瑞樹ちゃんが待っていた。

吉良「早いね。」

鳩本「二組は爆速やからね。」

 公園への道すがら、こころちゃんの特徴を訊いた。

吉良「こころちゃんってどんな子?」

鳩本「いつも一人やね。砂場で遊んでるイメージ。」

吉良「へえ。」

 さて、こころちゃんに話しかけるイメトレをしよう。まず、こころちゃんが昨日の子みたいにほんわか優しい子だったときのイメージ。


吉良『ねえ。』

こころ『ん?』

吉良『こころちゃんで合ってる?』

こころ『うん。』

吉良『キーホルダー、落としてたよ。』

こころ『うわぁ、ありがとう!探してたの。』


 良い方向へ想像してしまった。続いて、やんちゃな子だったとき。


吉良『ねえ。』

こころ『何?』

吉良『こころちゃんで合ってる?』

こころ『今お城作ってるんだけど。』

吉良『ごめんね。きっと喜ぶよ。キーホルダー。』

こころ『あ…。ありがと。』


 不愛想に手から奪い取る様子を想像したけど、きっとそんな子ではないだろう。失礼なことをしたな。まあ、想定しておくのはいいだろう。


 公園に着いたのでじっくり探してもらおう。砂場は全体が見えるようになっている。

 ちなみに鳩本くんが食べているお菓子が美味しかったのでまた食べたい。瑞樹ちゃんに奪えと言われたのを思い出した。瑞樹ちゃんが私を見たので合図した。瑞樹ちゃんは小さくうなずいた。覚悟を決め、後ろから近づく。すると鳩本くんが振り返って言った。

鳩本「いる?」

吉良「は!」

鳩本「どうかした?前、美味しそうに食べてたから気に入ったかなと思って。」

吉良「も…!もちろんいただきます!」

 今日もぶどう味だ。


ノーマルチョコ「私のこと嫌いになったの…?」

ぶどうチョコ「あんたはもう古いのよ!葵くんは最先端rrrレディが好きなのよ!」

ノーマルチョコ「そんな女に葵くんは振り回されないわ!あと巻き舌腹立つ!」

ぶどうチョコ「今の状況が物語っているわ。こっちの勝ちよ。」


鳩本「明日は普通のチョコやから。そっちも美味しいで。」

吉良「へえ。」

鳩本「あ、いた。」

吉良「え?どこ?」

鳩本「あそこ。あのちっちゃい子。」

 良かった。ほんわか系だ。

吉良「行ってくる。」

鳩本「ほい。」

 きっとすごく可愛いんだろう。そんでめっちゃ感謝されて。キュン死注意だな。

??「なあ。」

 なんだ?今から癒されに行くんだ。邪魔するな。

純也「いくら何でも、ロリ襲っちゃダメでしょお。」

吉良「ああ?」

壮介「やっぱり変態は変態やな。」

純也「俺ら心入れ替えたんや。弱い者いじめは徹底的につぶさなきゃなあ。」

吉良「お前らも中学卒業して大人になったかと思えば、何も変わってねえじゃねえか。」

 やばい。逃げたい。心臓がバクバク言ってる。いや自分は今正しいことをしている。いじめたいがために理由こじつけて。こいつらなんかにくたばってたまるか。

純也「弱い者いじめはいけないってえ、習いませんでしたかあ!!」

 純也が足を上げて蹴飛ばしてきた。痛い。こいつら頭ひねくれすぎだろ。

 すると、純也たちの顔に砂がかかった。

川端「おい、テメェら。吉良ちゃんがキーホルダー返しに行ったと思ったら、なんだこれぁ。」

 瑞樹ちゃん。ダメだって。瑞樹ちゃんが敵う相手じゃない。一番わかってるでしょ。

純也「川端やんけ。」

川端「これ以上吉良ちゃんに何かしたら殺すぞ。」

純也「そうかい。じゃあお前から死ね。」

 純也が拳を握った。瑞樹ちゃんの顔面目掛けて飛んで行った。下手したら死ぬ…!私は一部始終を直視できなかった。

鳩本「人を殴ったり蹴ったりしてはいけないって、習わなかったかな?」

 顔を上げると鳩本くんが間に入っていた。お菓子を差し出して言った。

鳩本「いる?ラスイチ。美味しいよ。」

純也「は?!いらねえよ!誰やねん!」

鳩本「この二人の親友にして…」

 して…?

純也「っ…。」

鳩本「親友や!」

純也「さっきからうぜえんだよ!もういい。お前からやる。」

鳩本「状況的に不利だと感じているのに自分のプライドが追いついてないね。」

純也「うるせええ!」

 純也が鳩本くんに殴りかかった。しかし、鳩本くんはそれを素早くかわした。それでも純也は殴りかかろうとする。鳩本くんはそれを避けた。

 鳩本くんってそんなに動けたっけ?いや、怒っている。怒りが伝わってくる。それと同時に怖がっているのも伝わってくる。顔が硬い。

 顔の圧だけで石垣の壁まで追いやった。砂場に落ちていたシャベルを純也の顔の横の壁に突き刺した。

鳩本「死ねって言葉はな、死ぬ覚悟ができてから言え。」

 川端が壮介を指差して言った。

川端「お前、ビビって何もしてへんやん。マジおもろ。」

 鳩本くんが私のために怒ってくれている。私は鳩本くんに何もしてあげられてないのに。

純也「なんやねん!クソ…!」

 純也が逃げたのに続いて壮介も逃げた。

川端「うーわ!だっせー!逃げ出してやんの!」

 私は瑞樹ちゃんの口を塞いだ。

吉良「もういいから。」

鳩本「手ぇ、いった!マッジで怖かった。死ぬかと思った…!」

 瑞樹ちゃんは冷たい顔をしたけど私は安心した。いつもの鳩本くんだ。

川端「それ言わんかったら完璧やのに。」

鳩本「やってあんなチンピラみたいなやつ怖すぎやろ。」

吉良「ご、ごめん!私のせいで…。」

 二人はあっけらかんとした。

川端「吉良ちゃんのせいやなくて、あいつらのせいやろ。」

鳩本「そやで、それにごめんよりありがとうの方が嬉しいけど。」

吉良「あ、ありがとう。」

 優しい友だちを持った。二人には感謝してもしきれない。

鳩本「ほら、キーホルダー。渡しに行かないと。」

吉良「忘れてた。」

 こころちゃんのところに行った。こころちゃんは怖がった。さっき喧嘩していた年上が近寄ってきたら怖い。

吉良「こころ…ちゃん…?」

 無視された。というより声が出なかった。

吉良「あ…。キーホルダー落とした?」

 キーホルダーを見せた。すると手をじっくり見て言った。

こころ「おんなじの持ってる。」

吉良「ん…?おんなじの?」

こころ「ほら。お揃い。」

 かばんを見せてくれた。そこには同じキーホルダーがぶら下がっていた。あれ?これ、まさか…。

川端「はと。どういうことだね?」

鳩本「あはは…。お揃いやね…。」

川端「殺す!」

鳩本「すみませんでした!」

 つまりは全く同じキーホルダーが落ちていて、それを見つけた鳩本くんがこころちゃんの物だと勘違いしたということだ。

 と、とりあえず、こころちゃんが落としていなくてよかった。

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