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ツンデレ犬と懐っこい猫

「ねーあそぼーよー!」


 メスの猫はそう言って、やや嫌がっている様子のオスの犬に擦り寄る。あまりにもグイグイ寄るもんで、頬と頬が擦れ合っている。


「俺は忙しいんだよ! どっか行ってくれ!」

「つれないなぁ……ま! じゃあ、一緒にいるだけでいいよ」

「っせーな」

「あと、人間さんから奪った魚あげる! すごい追いかけられたけど、ちゃんと逃げれたんだよ」

「おう……」


 なんやかんやで魚を半分だけ食べて、猫に返す。それを嬉しそうに残りを全部平らげた。


「ふふ」


るんるんで、暖かい犬と共に一晩過ごした。



⭐︎⭐︎⭐︎



 翌朝。

 猫が今日は来なかった。毎日でも一緒にいるのに、ふと来なくなると犬は空を見上げて悲しげな表情を浮かべた。

 しばらくして暇になって久々に、人間に悟られないように街周辺の森林を練り歩く。すると、猫が人間達にいじめられていた。

 犬は糸が切れたような表情を浮かべて、すぐさまに人間達に襲いかかり、追い払う。既に猫は大怪我を負っていて助かる様子でもなかった。それでも笑顔を浮かべて「いつも、ありがとう」と言って、笑顔で目を瞑った。


「ごめんな、俺が人間だったら良かったのにな……」


 今度は猫に犬が擦り寄って、体温がなくなるまで一緒にいた。

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