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面白いことになったわね

間に合えー

 「とりあえず、良かったね悠。ちょっと嫌な言い方してるけど、どこまで嫌味な校長先生なんだろうね。とりあえず教室戻ろっか。悠?」


 しばらくの間、許可印が下りた提出したプリントを悠は見ていた。これでも悠は一人の人間なのだから。あんな嫌な言い方されたら少しは腹が立つのだろう。それでも私たちが勝利を勝ち取ったことには変わりない。私は後ろから悠に抱き着いた、そうして「教室もどろっ」と言う。


 「えぇ、それとこういうのはもうちょっと身長が大きくなってからしたほうが良いわよ。ほら、顔の横からそういうのって言うんじゃないの?ただ抱き着かれただけな気がする...」


 「もうっ、いいでしょ!はやく行くよ!」


 そうして校則変更を知らせる張り紙を作成するために生徒会室に戻った。待機していた生徒会会計や書記の子とハイタッチして喜び合ったのは言うまでもない。珍しく悠がハイタッチして喜んでいた。


 夏休み2週間前、その日登校した高校生のほとんどは私服で、地域の人の間では少しの話題となった。悠の提案で一芝居打った私たちの作戦は成功した。


 「春、ちょっといい?」

 「うん。」

 「どうせあの校長のことだからそう簡単には校則変更できそうにないじゃない。」

 「あー、まあそうかも...」

 「だから直談判2回に分けましょう、それで1回目はおとなしく手を引く。それで2回目で頭を下げてでもお願いするのよ。それであの人満足でしょう。実際にまずは1回目様子を見てみましょ、どうせ私の言ったとおりになるわよ。」


 実際に一回目では全く取り合ってもらえなかった。けれど2回目で許可が下りたのは悠の交渉術と頭を下げたからだった。

 

 至急、生徒会会長副会長は校長室に来るように。

 朝のこの珍しい時間に放送が鳴った。

 「一体どうなっているんですか?」

校長先生は憤慨していた。

 「簡単なことです、あなたちゃんと中身見ていなかったでしょう。ちゃんと読んでいれば分かったのにね、服装は自由ですって変更したこと。私が頭を下げたことそんなにうれしかったのかしら?」


そういう悠の恰好は奇麗なお姫様のコスプレをしていた。そこまでも自由何だこの人は、と思う。


 校長はまだ何か言いたげだったが悠が引き連れたやじ馬が校長室の前で騒ぎを起こしてこの件はそのまま流れた。これもまた面白いだろう、と校長が判断したそうだった。何より「許可いただくときに頭を下げたのだから校則を変更したいのなら生徒にまず頭を下げましょうか。いまからこの件に関して全校集会でお話しするでしょう。時間用意して差し上げますよ。」

 そうして全校集会でお姫様の恰好をした生徒会長の校則の変更に関する発表はとても好評で、校長はプライドを捨てきれずにこれを認めた。

 そうしてコスプレをして登校したりと自由な悠のファンクラブがまたこの高校でも開設された。


 私は湯と同じ意見を持っていた。『面白そうなことをしているのね。』

 「ちょっとマネしないでよ気持ち悪いわね」

 「ひどい...」


 沢山のコスプレ姿をする悠とそれに驚かされる私たちの生活はまた別の機会に。

今後続編書きます

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