雲の上をのぞきたい
『自殺ってどうしたらできるのかな?? 』
僕は自分に聞いた。独り言を言うように聞いた。僕は東京の大学2年生。友達はいる、サークルも楽しい、嫌いな奴もいる、ただの大学生ですませたくないけど、残念ながらただの大学生だ。試しに彼女にこの言葉を問いかけた。彼女は、、、こう答えた、、、
高校を卒業して行きたくもない大学へ入学した。最初の数ヶ月は仮面浪人をしようと考えていたが、慣れたら慣れたで大学も悪くないと思えてきた。家で友達と宅飲みするのは至福の時だ。訳の分からない話ほど楽しいことはない。うん楽しい、大学は楽しい、本当に楽しい、うん、うん、、、
これは多分、本当の僕じゃない。絶対俺じゃない。楽しいことを演技している。笑うことの演技なら小栗旬よりも上手くなったと思ってる。
『死んだら、俺は、本当の自分になれるのかな』
寝る前にいつももう1人の自分が問いかけてくる。死んだら誰のことも考えなくていい!自分の事しか考えなくていい!自殺は最高の自己中だと思えた。でも
『死にたい。死にたい。死にたい。』
と思えてくる。かろうじて自分は自殺願望より、自殺の恐怖が勝っているが、この自殺の恐怖が弱まり、自殺願望が上回ったとき、俺は自分を制御出来なくなる。この不安が僕を追い詰め、自殺願望を強めていく。目の前に[今すぐ楽に死ぬ]というボタンがあったら押してしまいそうだ。
『助けて、助けて』
誰にもこの事は言えない。ひかれたら嫌だ。死んだらこんな事考えなくていいのかな?
大学1年生の冬、彼女が出来た。初めての彼女だ。初めて人を愛した。大好きだった。愛したいと思った。助けて欲しいと思った。自分を生きさせてくれると思った。そんな彼女の答えは
『バカじゃないの笑笑 あたまおかしい人だよ、自殺するひとは笑笑』
。。。。
。。。
願望がちょっと上回った
。
人が考えてる事を考えるのには飽きた
。。
『なんかこの大学のどっかの学部の人、自殺したらしいよ〜』
『そいつ頭おかしい奴だよ笑笑笑笑笑笑』
『でか〜昨日のアメトーク面白かったよね?』
『そうそう〜おもしろ、、、』
『Jdiixiksjj』
『Kkjd』
世間の人たちは自殺する人たちを除きたいと思っている
でも僕は、僕は、その人たちを覗きたい
覗きたい