1、足立真咲
下手くそで、読みにくいですがよろしくおねがいします!
ゆったりと流れる時間。
夏も終わり、冬服に衣替えした。
カーテンを揺らす風は少し冷たい。
隣に座る女の子はこっくりこっくりと船をこいでいる。
理科の授業はいつもこんな感じだ。
起きてる人の方が少ないんじゃないかと思うぐらいに、みんな寝ている。
「おーい、起きて」
つんつん、と肩をつつくと、その女の子は目をこすりながら伸びをした。
「あーよく寝た!
起こしてくれてありがと。足立くん」
「どういたしまして、森木さん」
「はあ、まだ授業中なのかぁ。ねむい……」
「ちゃんと起きてないと森木さん、成績下がっちゃうよー?」
「それは、大変だ。高校行けなくなっちゃうね。ふふふ」
「うん。受験生なんだから頑張らないと
森木さんは、どこ行きたいの?」
「こら!そこ!授業中にしゃべるな……ああ。足立か…どうしたのか?」
「なんでもないです。先生」
「なら、いいんだが」
キーンコーンカーンコーン……♪
授業を終えるベルがなる。
長い長い50分がやっと終わった。
学級委員の僕は号令をかける。
次の授業は体育だ。
「おーい、真咲!一緒に行こうぜー」
友達が呼びかけてくる。彼の名前は松田光。
小学一年生からの仲だ。
「お前羨ましいよー。授業のときとか、全然先生に怒られなくてさー」
「そんなことないよー。光も怒られないじゃん」
「そんなことあるって。俺がしゃべってたら先生すぐに切れるもん。真咲は、学級委員もやってるし、賢いし、イケメンだし、スポーツもできるし、なんなんだよー!俺にも分けてくれー」
「やーだねっ」
廊下をかけ出した。
「おーい!松田くん、足立くん。急がないと授業はじまっちゃうよー?」
キーンコーンカーンコーン…♪
授業が始まった。
体育。
正直にいうとあんまり好きじゃない。
なんと言うか、本気になれないから。
ぴ!
笛の音でボールをなげる。
今日はバスケットボールの実技テストだった。
十回投げて何回ゴールできるか。
がこんっ!
ぼうっとしてやっていたら、気づけば9回いれていた。
……ここで一回外しておいたほうがいいのかなぁ。
なんて、余裕で考える。
「やっぱり足立くんかっこいいよねー」
「ほんとほんと!他の男子とは全然ちがうよねー」
「だよねー!」
こんな声を耳に挟んで、僕は一回外しておいた。
「最後だけミスるとかかわいいー!」
「だよね!」
はぁ。
ため息をつく。
「あーだーちくん!」
肩にぽん、と誰かの手がふれた。
あわてて、体を離す。
「…あ。………ごめん、ね……」
「別に、いいよー、それより、とってもバスケ上手なんだね!スリーポイントのとこから9回も入っちゃうなんて。あたし尊敬したゃうよー」
「ありがとう」
「よかったら、放課後とか練習つきあってくれないかな?
あたし、すごく運動苦手でー。」
「ごめんね。僕、放課後はいそがしいから…」
「あ、そっかー!じゃあ暇な日があったら、ぜひね!」
「うん。ごめんね」
「きゃー!足立くんと話しちゃったあ!!」
「いいないいなー!」
はぁ。
どん、と肩に重いてを感じる。こんどは誰だかすぐに分かる。
「光ー。やめてくれよー」
「お前、最後手ぇ抜いただろう?もったいねえな!」
「なんか……」
「分かってるって。嫌なんだろー。キャーキャー言われるの。
てか、女子が苦手なんだっけ?
俺は羨ましいけどなぁ」
「うん。どうしたらいいんだろう」
「でもさ、森木なら大丈夫なんじゃないのか?
俺よりも長い間いっしょにいるんだろう?」
「うん」
「あー。でも森木が大丈夫でも他の女子が苦手なら無駄かぁ」
ふと、森木さんを見てみると、体育倉庫の中で1人お昼寝していた。