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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第一章 超能力編
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第5話 人体実験

 新潟と富山大学が極秘で共同研究を行ったムタチオンの誕生について研究するもので、みゆの知り合いでもあるちえこもそれに関わっていた。なぜみゆがこれを知っていたかというと、みゆがムタチオンなのはちえこも知っていて、知っているなら教えてもいいと、このことを定期的に教えていたのだ。それに対してさとしは言う。

 「なんでもっと早くから言わねんだよ。」

 「だってあんたに言ったら、また変な探り入れてしまうもん。私の知り合いにまでは手を出して欲しくはなかったから。」

 みゆはさとしの、追求心から、あえて言わないようにしていた。しかし、このような事件が起きてしまった以上、言うしかない。さとしらは、ちえこがいる大学に向かった。

 「あら、あなたがみゆの彼氏?」

 「あ…はい…えーと使徒佐さとしです。」

 「ったく・・・・」

 さとしは、若干人見知りで、初対面の人と会うときはカチカチに固まってしまう。

 さとしは早速、何の研究をしているのかを聞いた。すでに知っていると知っているちえこは全て話した。

 「ムタチオンは染色体が普通の人にはないM染色体というのがあるのがわかったわ。ここで気になったのはM染色体を持っている、人間と普通の人間との間の子供はどうなるかといえば、実は何も起こらなくて、逆にムタチオン同士で子供を産んでも、実はムタチオンが必ずしも生まれてくるとは限らない。つまり遺伝するものではないということ。」

 「遺伝しないのか?ますます興味深くなるな。」

 「ええ、なぜ遺伝しなくて、突如現れるのかはわからないけど、ムタチオンについてわずかにわかった気がする。」

 「しかし、ムタチオンの細胞から取ったって、一体誰の細胞から取ったんだ?」

 「それは・・・」

 ちえこは黙り込んだ。そしてみゆもなぜか黙り込んでいる。おかしいとおもったさとしは、みゆに聞くがみゆは喋らない。

 「一体誰の細胞だよ、言ってくれよ。」

 「じゃー私を満足させたら言って上げる。」

 「お前って奴はいつもいつも・・・」

 といって二人は誰もいない講義室へ静かに入っていった。

 30分ほどして、二人は戻ってきた。さとしは最も肝心なことを忘れていた。

 「あーそうだ、ちえこさんは、ひったくりにあったって、あのカバンの中身とか覚えてますか。」

 「あのカバンのなかには、ムタチオンの細胞と遺伝子のデータ、塩基配列などの情報が入っている。」

 「おいおい、それ明らか内部の奴の犯行だろ。」

 「大体検討は付いてる。このことを知っているのは富山大学の医学部の「たける」という男で、私と共同で研究している。細胞のデータは私が管理すると言ってカバンに入れたの。おそらくたけるはそのデータが欲しかったんだと思う。」

 「そこ一番重要な話じゃない。」

 みゆはたけるはムタチオンの正体を探るために、データを盗み取ったのだ。そして、みゆは、犯行の手口からたけるの能力を割り出した。

 「その男の能力はおそらく、電気系統などをコントロールしたりすることができる能力だと思う。」

 「まじかよ。」

 「場合によっては町全体の電気を停電させて混乱させることもできる。このたけるという男は警察の危険人物のリストに入っているはず。」

 さとしら3人は、たけるの元に行ってデータを返してもらうことにした。

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