表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラウンゲーム  作者: 好きな言葉は酔生夢死、家から3歩出ることで毎日の運動タスクを消化し、健康的課題の高血圧については24時間断食することで対策を完了させている、200歳まで生きることが超確定した、常識はずれのバケモン
変態編
2/19

2 警察からのエスケープ


 麓まで降りてみると、パトカーがぐるりと山を囲っていた。


 野次馬も集まっており、こっそり逃げ切るのは難しそうだ。いずれ、山の中にも捜索が入るだろう。


美紀(実験場に指紋は残してないから……問題はこのナイフだけか)


 服の中にしまい。今後の動きを考える。先ほどの人間離れした身体能力も伸びた腕も、とりあえずは置いておく。


美紀(今、取れる選択肢は


 1 素直にごめんなさいという

 2 応援に来た警官に一矢報いる

 3 頑張って逃げる

 ……どれも決め手に欠けるなぁ)



美紀(私が中学生くらいの美少女ってことはバレてないだろうけど、警官に姿を見られたら確実にバレちゃうなー)


 そうしたら、さすがにまずい。


 その時、視界の端に喉を裂いた警官の死体が目に入る。性別も年齢も全く違う男性。それが着ている制服はもちろん私に合わないだろう。


 だが、今の私には謎の力がある。

 警官の声は覚えている。そして、さっきの脳内情報が正しいなら、この服は()()()()()()




―――





「応援、ありがとうございます!」


 何台のパトカーと大勢の警官の前に堂々と出てきたのは、首元に血痕の残る斎藤刑事だった。


「斎藤、なにがあった。その傷は大丈夫か?」


 上司が心配の声をかけるが、斎藤は軽く首を振った。


「こんなのかすり傷ですよ。それより、犯人がまだ山中にいます」


「特徴は?」


「黒色のパーカーにジーンズ。長身の男でした。フードで顔は見えませんでしたが年配のようでした」


 上司はすぐに無線を手に取る。


「ようし、これよりW山に入る。A班B班は俺と山中へ。C、D、E班はここで待機。絶対に犯人を逃すな!!」


 檄を入れた上司は無線を戻し、斎藤の方に声をかける。


「よし、斎藤。お前は後ろで休んでいろ」


「はい」


 斎藤はすぐに後方に退避し、やがて見えなくなった。




―――




 その後、山中で三人の警官の遺体が発見され、警察は殺人事件として大規模な捜査を開始した。しかし、千人規模の捜索にも関わらず犯人は見つけられなかった。


 さらに、山中から逃げ延びたはずの斎藤刑事の消息も途絶え、壊れた無線と彼の遺体が発見されたことから、警察はこう判断した。



 ――犯人は斎藤に変装し、包囲を突破したのだ、と。



 このことから、犯人は身長180ほどの大柄な男であり、声も判明した。


 だが、この事件の犯人は捕まることなく、事件は迷宮入りすることとなった。




―――




美紀「いやー、やばかったなー。もし、名前を言えとか言われたら詰んでた」


 警察からエスケープした直後とは思えないほど楽観的な口調で、私は自室に帰ってきていた。


美紀「さて、そろそろ諸悪の根源――この情報について整理するか」


 もとはといえば、こんなものが流れ込まなければ警察にバレることもなかったのに、と思いながら今でも簡単に思い出すことができるゲームのルールと称号を紙に書きだす。



 ゲーム名【クラウンゲーム】

9の規約

1 称号の恩恵を受けた者は【ホルダー】としてゲームに絶対参加すること

2 ホルダーはある一定の条件を持つ者全てから完全公正なランダムで決定する

3 ホルダーにはそれぞれに特殊能力と高い身体能力を与える

4 ホルダー、または【宝具】によるゲームへの介入は全て正当行為と判断する

5 1人のホルダーが世界各地に存在する13の宝具を全て集めることによりゲームの終了とする

6 このゲームの勝者には【?】になることが可能となる

7 ゲームには原則として死亡以外に脱落を認めない(なお、宝具・ホルダーの特殊能力により脱退する場合、その限りではない)

8 ゲームとしての公平性、存続性を著しく脅かした場合、ペナルティを与える

9 以上を持って【クラウンゲーム】のルールの全てとする


 称号

 あなたは【変態(サイコパス)】のホルダーになりました。

 称号取得条件

 サイコパスであること。

 特殊能力

 体を自在に変形することが可能です。

 専用宝具

 黄金の粘土



 早速、わかることとわからないことをまとめる。


美紀(分かること。

 私はこのクラウンゲームっていうゲームに強制参加させられた。しかも変態として。

 ナイフの柄を握りつぶしたり、腕を伸ばしたり、声を変えたりできたのは規約3の身体能力と、この称号の力だろう。

 ただ、体積以上の変形は無理っぽい。要検証)


 次に分からないことをまとめる。


美紀(次にわからないこと。

 まあ、分からないことだらけだけど、この規約に関して言えば規約6の【?】のところかな。

 普通、こういう部分はなんでも願いを叶える、とか不死の力を与えるとかだけど…なんで【?】なのかな? 

 宝具の詳細も不明。私専用の宝具が粘土っていうのも気になる)


 最後に推測。


美紀(宝具が13個ならホルダーも13人なのかな? あと、専用の宝具は粘土っていうから何かクラフトしたりできるのかも)


 私はペンを置き、天井を見上げた。


美紀「うーん……。全然わからん! 情報が足りないな―。かといって下手に動いたら他のホルダーに気づかれるかもだしなー」


 1時間ほど考え込み、とある考えに至る。


 私がホルダーになって最初に考えたのはこれで金儲けができることだ。


 ただの女子中学生が警官3人を殺すほどの身体能力を得るのだ。オリンピックにでれば優勝も夢ではない。

 しかし、目立てば危険だ。


美紀(そこそこの金が入り、かつ自分の力を活かせて情報も入る仕事……大物政治家のボディガードとか?)


 まあ、わからんがとにかく情報が入ってくる仕事をしてるはずだ。


 そこで、私は鏡を見た。


 普段の顔でも十分に芸能界を狙えるが、ここに変態の力を乗せればバストアップに毛穴の処理、避妊も可能になる。


美紀(完璧美女の誕生だね)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ