女神
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1話完結
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第12話「女神」
放課後の茜色ラプソディ
君は 人気者だから
僕は 遠くで見てるだけ
取り巻き達の更に遠く
綺麗で明るい 元気な声が
たまに聞こえる そんな場所
君が太陽だとしたら
僕は遙か遠くの海王星
光の届かぬ 暗い星で
光そのもの 貴方に憧れ
せめて
一目置かれるようにと
勉強だけは頑張った
ある日 人生初の告白を
まさか 受ける側になるなんて
同じクラス
すぐ横の席の女の子
星に例えてみるならば
青く澄んだ天王星
物静かで しとやかで
消え入りそうな
ウィスパーボイス
真っ赤な顔が
可愛く思えた
きっと僕も 真っ赤だろう
誰もいない
夕陽射し込む教室で
ガタン
扉の方で音がした
視線の先には
太陽の女神
今にも怒りそうで
泣きそうな
これから始まる ひと波乱
上手く捌けるはずもなく
ただ立ち尽くして
いるばかり
何もわかっていない僕
あまりにも 低くて幼い
僕の恋愛経験値