異世界転生しても敵に嫌がらせして生きていく
俺、バリバリ都民のサトル!引きこもって、育成対戦ゲームをするのが趣味さ!今日も元気に害悪耐久パーティ使って憂さ晴らしをしていたら、相手のカスオってやつに一撃必殺技を連打されて運ゲーで負けちまった!なんだよこのクソゲー!やってられっか!
腹立ちついでに新作のゲーム機を買うために家から出たらトラックに轢かれちまった!せっかく引きこもり耐久してたのにリアルに一撃必殺技を喰らっちまったってワケ!人生はクソゲー!
「なんてテンションではいられねぇよな…」
俺の眼前には大量の死体が積み上げられていた。
頭上には赤く爛れた空。大地は澱み、腐食していた。ここは、あれか。地獄ってやつだな。まぁ俺にはお似合いの場所かもな…
だが、トラックに撥ねられてバラバラフェスティバルをしたはずの身体がピンピンしていた。どゆこと?耐久パーティ組みすぎて身体まで丈夫になったんかな?それとも地獄的な空間の中ではもはや肉体を留めることはなく、魂的な部分だけが生前の記憶を保ってる的な……最近やったエロゲにそんな展開があったな……
「あの〜ちょっといいですか?」
何者だ!?そう叫びたかったが、声が出なかった。知ってるかみんな?人と長期間喋ってないと声帯が退化するんだぜ?
随分と甲高い声の主を見ると、そこには鋼のような身体の鳥が立っていた。
「喋る鳥だ!」
今度は声が出た。意外にも大きな声が。そうすると鳥も叫び返してきた。
「喋るゾンビだ!」
は?どういうつもりだこの鳥は?俺は自分の手足や胴体をそこで始めて確認した。どうやら俺は腐っているらしかった。