三途の川かな、レレレ
あの世も現代化されていますので
レレレは道に沿って歩いていた。アスファルトの普通の道だ。回りには同じように歩いている人が何人もいる。みんな顔色が悪かったり、ひどい怪我をしていたり、血まみれになっている人もいて、死んだ人みたいだ。みんながうつろな目で、同じ方向に向かって、ノロノロと歩いている。まるで亡者の行進だ。
ふと自分に目を向けて、レレレはびっくりしてしまった。レレレだけ、紙一枚分の薄い身体になって、ペラペラと歩いている。いつもの黄色い服を着て、ほうきを持っているけど、アニメを切り取ったように、ペラペラの状態で歩いている。
前を見るとたくさんの亡者達が、一つの大きな建物に向かってノロノロと歩いている。「死役所」。そんな言葉が頭の中で浮かんだ。よく見ると普通の道路と思っていたけど、道路の両端には手すりがあって、その向こうには川が見える。「三途の川」。そんな言葉が頭の中で浮かんだ。
「ああ、ボクは死んでしまったんだなぁ、レレレ」その時になって初めて自分が死んで三途の川の橋を渡っている事に気がついた。
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