ようこそひま部へ!No、3
二つ頑張りました~
ご指摘がございましたらお願いします。
学園長が新しい規則を出してから2週間がたっていた。
そんな日の夜のことであった。あたりは真っ暗だった。寮の近くには街灯がないのため本当に真っ暗だ。明かりは真っ暗な空にあるよわよわしい小さな星の光だった。
そんな中、寮の近くにある木の下の横長のベンチに真希と龍は背中を合わせて足を伸ばしながら座っていた。
「あと1週間もないわよ。早く決めてくれないと他の部活にいくわよ。」
「それは困る。君がいなかったら僕は楽をできない。」
「だったらはやくしなさい。何やるかは決まってるんでしょ?くだらない意地で無駄に時間を消費させないでくれる。」
「なんでわかった?」
「どれくらい濃い関係をしてきたか忘れたの?7歳のときは(君と僕は一心同体だ、二人で一人だ、君は僕の半身だ)って言ったじゃない。」
「それは今でも変わっていないよ。」
龍は真っ暗な空に手を伸ばし、よわよわしい星の光をつかむように手を握った。
「今でもしっかりと覚えているよ。君と過ごした3ヶ月、ここにきてからの1年間、君といる時を忘れたことはない。1日たりともね。」
真希は少しだけ笑みをっ見せた。その顔を見なくてとも真希がどんな顔をしているかわかっていた。
「僕は今でも変わってないよ。初めて君と会った時から。」
「まだ諦めてないの。」
「諦めてない。」
「そう……それであなたはどうするの?」
「うん、今はまだ分からない。でも、あと2年、この学校をでるまでにはなんとかしてみせる……だから今は君と僕が楽しめる部活をつくることにするよ。」
龍は酷く悲しげな顔をしているが、絶望して諦めた顔はしていない。むしろ次に向かう顔をしている。
その顔を暗闇のなかで真希は思い浮かべて、悲しい想いをしていた。
夕暮れ時、真希は職員室から青年が出てくるのを待っていた。
「失礼しました~」
といいながらだらけた青年がでてきた。
「どうだったの?」
「聞かなくてもわかるだろ~大丈夫だったよ。」
「あんな部活がよくとおったわね。ここの学校大丈夫かしら?」
「僕をいれた時点で終わってるよ。」
などと無駄口をたたきながら寮にもどっていった。
職員室の机に部活動申請書と寮の活動内容書類があった。
(高校生が高校生による高校生のための暇つぶしをする部活!活動内容…依頼をしてもらって依頼をこなしたり、自分たちがやりたいことする。なお、寮の活動内容も同じとする。)
その4日後に新入生が入学してきて龍と真希の勧誘活動が始まった。
龍と真希の寮はこの二人しかいないため新入生を入れないと部活ができないのであった。最低でも1人は必要だが、このひま部にはいるということは、その時点でたくさんある寮の中から龍たちの寮を選ぶということになる。
そのため、なかなか新入生が入ってくれなかった。
「想定内だったけど~このままもし、誰も来なかったら、自動的に僕たちの寮にきてしまった子はやりたくもない活動に参加させてしまうな~」
机につっぷして頭を悩ませながら言った。
7校の規則により、新入生は寮を決められる。もし希望する寮がない場合は自動的に人数が足りない寮にわりふられる。また、希望者が多い寮は抽選によって決められる。選ばれなかった生徒は自分のいきたい寮をもう一度見つけるか、自動的にわりふられる。
「あの子どう?」
「どれ?」
「諦めてないでしっかり見なさい。あの男女の二人よ。」
つっぷしていた頭をあげて真希が指さす方を見た。
(なんも感じないな~存在にインパクトがない。あ、でも丁度いいかもしれないな~)
「声掛けて来る~」
「気に入ったみたいね。」
のさのさと歩いて行き少年の方に声をかけた。
「ねね、そこの君~なに部になろうとしてるの~」
「え、俺ですか!?えーとまだ決めてません」
「こっちにいい部活があるんですよ~」
「危ない薬を売ってる人にしかみえないですけど?」
「ちょっと宮崎くんなにいってるの!!?」
となりの女の子が慌てていた。
「こりゃー面白いこというんだなお前~そんなお前みたいなのにぴったりな部活と寮があるぞ!入らないか?」
「面白そうなので入ります。」
「え!!?入っちゃうの!!」
「うん。だめかな橘?」
「宮崎くんがどうしてもっていうならいいけど~」
「ふ~ん決定みたいだな!」
「「はい!」」
「ようこそ!ひま部へ!」
千紘と美久は部活と寮に入った。
真希と龍に何があったんでしょうね~
まぁだんだんとわかっていきますのでお楽しみに