プロローグ―――勇守とかぐや姫
主人公の名前は勇守です。
言葉がおかしいかも。
今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば、さぬきのみやつことなむいひける。
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。
翁言ふやう、
「我朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて知りぬ。子になりたまふべき人なめり。」
とて、手にうち入れて、家へ持ちて来ぬ。妻のおうなに預けて養はす。うつくしきこと、かぎりなし。いと幼ければ、籠に入れて養ふ。
翁とおうなはその娘を「なよ竹のかぐや姫」と名付け、育て始めてからは、たびたび黄金の入った竹を見つけるようになった。
10日後
かぐや姫を見つけた竹の根元に一人の少年が倒れていた。歳は5歳くらいだろう。
「我かぐや姫を見つけし竹のもとにおはするはかぐや姫を守りし子なめり。」
と翁はその少年も家へ連れ帰った。
少年は家に着いた瞬間に目覚め、起き上がるなり辺りを見回した。そしてかぐや姫の姿を見つけるなり、駆け寄った。
「姫様!私、姫様を追いまするは不思議なこの世界に御座りまする。」
かぐや姫は突然のことに動じず、冷静に聞き返した。
「?私は貴方様を存じませぬ。故に人違いでは。」
そこへ水を持って翁とおうながもどってきた。
「我さぬきのみやつこと申す。貴方の名は?」
「私・・・・・・名を、忘れてしまいました。故に、なんと申してもよろしうと。」
授かった大切な名を忘れるなんてと、かぐや姫は首をかしげていた。
「では、勇ましく、かぐや姫を守れるようにと『勇守』と名付けり。名は大切に致せ。」
「有り難し」
その後勇守はいつもかぐや姫につきそい、仲良くすごしてきた。不思議なことに、早いと思っていたかぐや姫の成長は、追い越さんとばかりに勇守と同じように育っていった。
10日後
見る見るうちに成長していったかぐや姫と勇守。2人が12歳ほどの形になったとき、勇守があることを言い出した。
「あ、……が、学校ヘ参りとうございます!どうかお許しください!」
「・・・」
あまりにもいきなりのことだったために翁は何も言えずに座ったまま目を見開いていた。
「私、かぐや姫に使えしものなり。故に豊富なる知識も必要なめり」
翁は言いたいことは解ったと、頷いた。しかしそれだけで学校ヘ通わせてもらえるほど甘くはなかった。
「学校ヘ通うというなれば、長きに渡ること間違いなかろう。その間姫はどうなさるつもりじゃ?」
「勿論そのことも考えたうえでのお願いです。私は、姫になにかあるなればふと駆けつけて、見事回避させることを誓います。その上姫もすでに大人、わが身を守る護身程度も教えてありますので」
翁は勇守の熱心な思いを理解したうえでおうなにも、かぐや姫にも内緒で約束を立てた。
「では、2度目の鮮やかなる紅葉が舞う頃、こちらへ戻ってきなさい」
それを聞いた勇守は満面の笑みを浮かべ、はきはきと、嬉しそうに翁に言った。
「有り難き幸せ!私、必ずや2度目の紅葉が舞う頃にこちらへもどってまいります!・・・その間はかぐや姫をお願いいたします。」
翁と勇守は深くお辞儀すると、強く抱きしめあった。
「いつ、ここをたつ?」
「明後日には出られれば宜しいかと。勿論、あてもありますので、ご心配なく」
2日後
「本当に、行ってしまうのですね。……必ずや…無事……に……帰って………」
かぐやはついに泣き出した。それを宥めるおうなは、勇守に2つの包みを渡した。
「これを。先刻かぐやと作った…勇守の好きな草団子じゃ。もう一方は、いつか開くときが来るはずじゃ。それまでは決して開けるでないぞ」
「はい。」
翁はなにも言わずに微笑んでいた。まるでわが子を誇るように。
「では、行って参ります!」
「いってらっしゃい」
「気をつけるのじゃぞ」
「行って参れ」
それから勇守1度も振り向かずに山を駆け下りていった。竹林を抜け、森に入る前の小道はじめてきたところだったが、勇守はその小道の端にあった大きな岩に魅力を感じ、しばらくの間その場で立ち止まっていた。が、「急がねば」と、慌てて森を抜けていった。
森を抜けるとみたことのない世界が広がっていた。きたことがないどころではなく、勇守のみたことのないもので構成されている町だった。
そこには勇守が見たこともないほど高い建物や、平らな道、道を走る自動の車など、複雑怪奇なものばかりだった。
―――さすが、やはり町というものは違うな。しかし森を抜けるだけでこうも違うとはな。
勇守は見たこともない珍しいもの達に気を取られて気がついていなかった。自分の着物姿が周囲の目を集めているということに。
いかがでしたか?これからの展開は、あまり考えていないので、読んで頂ければ幸いですが、あらすじと変わってくるかもしれません。
よろしくお願いいたします。




