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前置き

……俺の物語は、世間が見れば実に他愛ない


当たり前の日常生活であったとしよう。


それはきっと、特筆するに値しないもので、


ありきたりのことしか書いてないのだとしたら


そもそも、俺の存在価値はここにない……。


自虐的で滑稽なヤツだと言ってくれたら、


どれだけ嬉しいかなんて、あえて言わない。


自分が喜んでどうする?


少なからず、この物語に目を通すヤツも


もしかしたら、いるだろうに……。


まあ、所詮俺はこの物語のただの主人公で、


ただの学生で、ただの世間知らずのガキだ。


どこにでもいそうな……いや、


さすがにそんな事があってたまるかと思う、


理想主義よろしくご都合主義者だ。


……非凡でいて、奇妙で不気味な……


……ある意味汚らしいヤツ。 


言うならば、『最悪で最凶で最低の人種』


……そんな俺の物語だ

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