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悪魔召喚
「BAZUBI BAZAB LAC LEKH CALLIOUS OSEBED NA CHAK ON AEMO EHOW EHOW EEHOOWWW CHOT TEMA JANA SAPARYOUS――――――……!」
長い詠唱の後、一瞬の沈黙が訪れた。
前触れもなく、あたりの空気が引き延ばされる。
薄暗い廃工場が、虹色に輝く空間に変わる。
突然の変化についてこられる者はいなかった。
そんな人間たちに、美しい悪魔は笑みを向けた。
「やあ!」
淡雪のように美しく、白い肌。
絹のように滑らかな、肩まで届く黒髪。
セクシーな、たれ目がちな目。
縦に割れた白い瞳孔を持つ、藍色の瞳。
古めかしい西洋貴族のような衣服をまとったすらりとした体躯。
呼吸の方法を一瞬忘れるほど美しい青年が、そこにいた。
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