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「第三話 未〇△☐め@×択1」-11

カレン 十五歳

黒髪ロングの清楚な美人系少女。身長は178cm。

[最近あったこと]:白髪交じりだった髪の毛が黒髪だけになった。

オイキャス 十五歳

黒髪、黒目の主人公。

[最近あったこと]:婚約していた彼女から急にノーを突き付けられた。

シオノ

カレンの推し。

[最近あったこと]:カレンちゃんの様子がおかしい……笑。

 カレンは若干の気まずさを感じつつ静かに食事を味わう。食事を終えると、

「今日はこの後すぐに冒険者ギルドに向かう。その後メンサーヘ書店へ案内する」

「分かりました。ありがとうございます」

「街に出るにあたって、変装をしてもらう。オレヤが部屋まで着替えを持って迎えに行く、冒険者カードだけ準備しておけ」

「はい」

「その後は君の自由にしてくれ」


 いやいや、そう、私はニートじゃない。だって私は自由にするのが仕事だもん。

 それにほら、冒険者になってそこで生計を立てれば何も文句は言われない。

 うん、きっとそうだ。


「それからこれを渡しておこう」

 ピエスは胸ポケットから金色に反射するペンダントを差し出されカレンはそれを受け取る。

「これは……?」

「領主が公認を証明するものだ。要するに私の代わりみたいなものだ。これを持っていれば帝国内なら大抵の事を解決してくれる。特にギルドなどの団体に見せれば金の工面にも困らないだろう」

「そんなもの受け取れませんよ……!」

 カレンはピエスに返そうとする。


 こんなの受け取ったら本当にニートになるじゃん。

 親にクレカ渡された気分だよ……。

 グータラ生活も悪くないけど、これじゃ締まりがない……。


「別に君が豪遊するためや問題などをもみ消すために渡したのではない。君はそういう人に見えないからな……。持っておけば君はうまく使えると思って渡したんだ」


 生活を担保されるようなものは堕落への一歩なんだから……。

 ……今もそうか。


「それにこの後すぐに必要になる。こういうものを持っていなければ機密性の高い空間での会話が意外とできなかったりする」

「し、しかし……」

「それに権力を持つ者と交渉するときに私がいなかったときに役に立つこともある。持っておいて損はない」

「……い、一応預かっておきます」

「ただし、失くすなよ」

「き、肝に銘じておきます……」


 断れなかった。

 私、おしに弱いタイプだったっけ?


 言いくるめられたカレンは金のペンダントをぶら下げながら部屋に戻る。

 冒険者カードを準備し、ベッドに寝っ転がりながら金色のペンダントを眺めている。

 アクセサリーには紋章のようなものが刻まれている。

 しばらくペンダントを眺めていると外から話し声が聞こえカレンは声のする方の壁に耳をあて盗み聞きをする。

「なんであんなガキの女がこれだけの待遇を受けているんだ?」

「さぁな?ピエス様の愛人なんじゃない?」

 執事の声と思われる男性二人がどうやらカレンの事を話しているそうだった。

「おい!それはふ……、お、おう、オレヤ、どうしたそんな怖い顔して……」

 そこにおそらくカレンを呼びに来たオレヤがちょうど会話をしていた二人に近づいてきたようだった。

「ここはカレン様のお部屋の前ですよ?そんな下衆な会話、しない方がよろしいかと」

「ま、じか……!」

「それと、ピエス様に今の事を報告されてたくなかったらこの宮殿では今のような会話はしないことね……」

 オレヤに事実を聞かされた男二人は声の様子で分かるぐらいに気まずくしその場から立ち去るような足音が聞こえた。

 執事とオレヤの会話を聞いてしまったカレンは複雑な感情だった。


 もちろん自分でもこんな生活でいいのかと思ってます……。

 ごめんなさい……。

 今日から、……明日からちゃんと働きますから!


 すぐに部屋のドアを叩かれる。

「カレン様、よろしいですか?」

「……どうぞ」

「失礼します……。カレン様お着替えをお持ちしました」

 姿勢のいいオレヤは街でよく見るスタイルの衣服を腕にかけていた。

「こちらがお着替えです……」

「ありがとう……」

「何かついていますか?」


 やばっ、まじまじ顔を見すぎた……。


「いいえ?」

「そうですか……」

 カレンが服を受け取るとオレヤは後ろを向く。

 カレンはすぐに着替え始める。


 オレヤが後ろ向いて絶好のお触りチャンスだけど……、今はそういう気は一切起こらないな。


「さっきはありがとうね……」

「……聞こえていましたか?」

「うん。まぁ」

「そうですか……。私も気持ちは理解しています。十四年前にここに連れてきてもらった時、同じように陰口を言われていたので……」


 十四年もここで働いているのか……。


「そうなんだ……」

「ただ私はあなたに感謝されるような()()じゃありません」

「どういう事?」

 カレンの質問にオレヤは答える様子はなかった。

 その後会話はすることなくカレンは着替えを終え準備を済ませた。

「お待たせ」

「では行きましょうか……」

「一人で大丈夫よ?」

「いいのです……」

「そう」

 お互いに黙ったまま宮殿内を移動する。



「ではここで……」

 オレヤはサングラスに帽子と雑な変装をしたピエスがいるところまでカレンを連れた。


 あんな変装簡単に分かるけど……。

 いや知らない人からしたら気付かないものかな?


「ありがとう」

「いえ、私はたいそうなことをしていないので……」

「そんなことは無いよ……」

 オレヤは無表情のまま、

「……カレン様」

「なに……?」

 ふいに自分の名前を呼ばれたカレンは笑顔をオレヤに向ける。


「私はあなたのことが嫌いです……」


「え?」

「ではお気をつけて……」

 綺麗な礼をしたオレヤはすぐピエスのところへ向かい何かを話した後その場を立ち去った。

 オレヤがカレン向けてに急に放った言葉はまるで戯言のようで、しかしそう感じなかった。

読了ありがとうございます!

次回のお話も楽しみ待っていただけると嬉しいです

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