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「第三話 未〇△☐め@×択1」-8

カレン 十五歳

黒髪ロングの清楚な美人系少女。身長は178cm。

[最近あったこと]:白髪交じりだった髪の毛が黒髪だけになった。

オイキャス 十五歳

黒髪、黒目の主人公。

[最近あったこと]:婚約していた彼女から急にノーを突き付けられた。

シオノ

カレンの推し。

[最近あったこと]:カレンちゃんの様子がおかしい……笑。

 ピエスは静かに頷く。

「そのクーデターに私を連れていきたいと……?」

 ピエスは再び静かに深く頷く。

 ピエスの考える計画が徐々に明らかになってくる。


 聞けば聞くほど話の規模が大きい……。

 でも……、少し考えただけでこの計画の粗さが……。


 カレンは計画の課題を考えていると、

「現実味がないか……?」

 ピエスはカレンの顔を見て尋ねる。

 簡単に考えられる懸念点をカレンは上げる、

「現実味があるかは分かりませんが、細かい部分を聞いていませんがいくつか懸念点が上げられると思います」

「聞かせてくれ」

「では……、まずはそもそも暗殺がうまくいくのかという事です。この計画の肝の部分だと思います」

「そこからだろうな……」

 ピエスはわざとらしく間をあけ、

「暗殺のことについては自信がある」

「根拠は?」

「君が誘拐された時まさかあそこまでの人数がいるとは思わなかっただろ?」

「そうですね……急に多くの人間が出てきてびっくりしました……」

「我々の暗躍部隊の隠密性は優れている。何度か皇帝の周りをうろつかせたが問題はなかった」

「なるほど。確かにそれだけの実験をしているという事は自信があるのはわかります」

「そういってくれて何よりだ」

「ただ、目的のための手段として皇帝暗殺は最善なのかという事は疑問です……」

「つまり?」

「そもそも暗殺という手段をとらずに、例えば皇帝に直接交渉して皇帝の座を退いてもらうというなども一つの手段なのではないかと。わざわざ、皇帝選挙をするための理由としては皇帝を暗殺するのは優先するべきではないと考えています」

「それについてはまだ議論中だ。しかし我々は皇帝を殺すことが一番得られる対価が大きいと考えている」

「なぜ?」

「民の多くが不満を抱えた状況であれば皇帝の死というのは一番インパクトが強い、ゆえにことを有利に進められると思う」

「なるほど……。しかし皇帝を殺すのはリスクもありますよね?例えば領地間の紛争になりかねません」

「そうだな、君の指摘通りその点を考慮すると暗殺ではなく皇帝を直接交渉によって下ろすのも考えて作戦を練らねばならない。幸いまだ実行に移していないから慎重にマンケステル領とともに議論をするべきだろう。ただ現状では命を奪う事が、最善だと考えている」

「そうですか……」

「あぁただ肝に銘じておこう」

「お願いします……。それから、ここではあえて国王と呼びますけど、国王を殺しても結局王家の家系は途絶えないですよね?」

「そうだ。すでに何人かの次期候補はいる。しかし全員子どもであり、皇帝は領主の座を争った兄弟などをすでに処刑している」

「であれば、もし仮に国王を殺したとしても次期候補が選帝侯になればその方が皇帝になるのでは?」

「あぁそうなる。そのためにクーデターを起こして王家を捕虜として捕える」

「……それが無難でしょうけど反旗を翻そうとする場合はどうされるんですか?」

「その場合、子どもを含め、男はすべて殺す。完全な根絶は望んでいないがそれでも危惧されるのであれば躊躇(ちゅうちょ)はできない……」

「思い切った判断ですね……」

「それほどこの国の皇帝の一家というのはどうしようもない奴らというわけだ……」

「こういうった改革に犠牲は付き物ですけど子どもの件については私も思うところがあるので検討し直してくれるといいんですけど……」

「考えておこう……」

「次の懸念点はクーデターの成功率です。どのくらいの勝算がありますか?仮に皇帝の暗殺が成功してもクーデターが成功しなければ意味をなさないですよ」

「そうだな……。それが一番重要だが、まだ何とも言えない。ただ成功のカギは君にかかっている……」


 まぁそうなるよね。クーデターの話を聞かされてからなんとなく思ったけど……。じゃないとここまで私に話聞かせないでしょ……。

 重大な役すぎる……。


「……話を聞いていれば私は引き受けなかったかもしれないですね」

「フェアではないか?」

「ちゃんと聞かなかったのが悪いので……」

「君の中にいる大精霊というのはそれを可能にするぐらい異次元な力を持っている」

「となると私が胸にいる大精霊を扱えるようにならないと話にならないという事ですね……」

「そういう事になるな……」

「頑張ります……」

「……期待している」


 サラっとエグイかもしれないことが決まってしまった……。

 期待しないでくれ……。

 あの時の決断、これだけ重要だったんだ……。

 聞かなかった私が悪いけど……。


「はぁ……」

「まぁ、気負うな……どうせ今すぐ実行に移せるものではない、まだ協議が終わっていない、準備が終わるまであと一年以上は時間がかかる」

「逆に一年しかないと焦ってますよ……」

「すまない……、プレッシャーをかけるつもりはなかった」

「何も考えていなかった自分を今恨んでますよ……」

 ピエスは紅茶を飲み渋い顔をした。

「君の考えた問題点はこのぐらいか?」

「いえ、まだあります」

「聞こう」

「クーデターを起こしたとして、その情報が筒抜けだった時ここの領土に他の領土の軍隊が進軍した時計画は頓挫すると思います」

「君の言う通りだ。国を一つにして良い方向にもっていこうとするときに分断が起きていたのでは話にならん。それに……」

「それに……?」

「今からする話は現在の国内の情勢と他国との関係について整理したほうが分かりやすい。昨日も話した通り魔王と隣の王国が手を組む。これを軸に考えなくてはならない」

「あの、一つ質問してもいいですか?」

「なんだ?」

「この国と隣国とではどのような条約が結ばれているんですか?」

「その事か……。我が国と隣国とでは戦争状態ではないし特別な条約を結んでいるわけでもない。だからと言って国交を断ってはいない。人は軍人でなければ自由に行き交い出来るようにしているし、貿易も行っている。しかしどちらかが何者かに攻められたからといって、共同して追い払うようなものもない。ただ両国とも国境付近に要塞を置き国防に備えている」

「それは他国とも変わらないですか?」

「あぁ、ただ我々のもつ国境で今話題にしている隣国以外は特に軍事的行動をとったり魔王と手を組んだりという動きは今のところは見えていない。それに軍隊が特別強いわけでは無い。我が国と比べれば大したことは無い、むしろ皇帝がいくつかの国と会議を開き魔王討伐に慎重になるようにという意見を一致させた」

「であれば重要なのはその魔王と組んだ隣国と接する領地という事ですね」

「そうだ。そしてその王国と国境を触れている領地で最も重要な砦を持つのがウェストンマルクだ」

「……それまずくないですか?」

「あぁ。そもそもなぜウェストンマルクは君を欲しがったと思う?」

「分からないです……」

「この国は本当に多くの問題を抱えている」

 湯気の立っていない紅茶はすでに冷めているようだった。


「ウェストンマルク辺境伯領はこの帝国から独立を画策している……」

読了ありがとうございます!

次回のお話も楽しみ待っていただけると嬉しいです

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