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「第三話 未〇△☐め@×択1」-5

カレン 十五歳

黒髪ロングの清楚な美人系少女。身長は178cm。

[最近あったこと]:白髪交じりだった髪の毛が黒髪だけになった。

オイキャス 十五歳

黒髪、黒目の主人公。

[最近あったこと]:婚約していた彼女から急にノーを突き付けられた。

シオノ

カレンの推し。

[最近あったこと]:カレンちゃんの様子がおかしい……笑。

 少女はベッドの上でじたばたとし体をごろごろと転がしていた。


 正直自分が一番驚いた。

 別にあんな忠誠なんて見せる必要はなかった。

 ……、何をやってるんだ私!

 はっず、今になってなんか体熱くなってきた。

 恥ずかしい……!

 恥ずかしいよ~!

 本当に何やってんだ私……。

 気持ちが悪い……。

 もう……。


 少女は我に返ったのかじたばたするのをやめる。


 二人を守る。それがこの世界で私がやるべき事のはずなのに……。

 はぁ……。

 ……。

 でも……。

 たった三十日過ごしただけだけど、分かる。

 まだまだ私は二人を守れると豪語できるほど全然強くない。

 つくづく実力不足だって痛感させられた、それに今のままじゃ自分の事ですら守れない。

 二人を守るなんて夢のまた夢だ。


 広い部屋を一人で占領する一人の少女は心を落ち着かせた後は窓から見える星空を眺めながら考え事をしている。

 今日起きたことを整理したかったのだろう。


「ありがとう」とピエスに言われた声が未だに頭に残っている。

 それにあの熱い思いを聞いたら動きたくなるのは仕方がないよね……。

 私は芯のある人間が好きだし。

 それにケーニッヒと違って私の考えととても似ているところがあったし何より言葉に信念がこもってた。


 カレンはグーっと体を伸ばしベッドに寝っ転がり天井を見つめる。


 二人を守るためにはここで努力をしなきゃいけない、時は待ってくれない。

 それに胸にいる怪物のことも飼いならさないといけないし……。

 やりたいことが増えていく。

 もうそろそろ寝ようか……。


 カレンは一か月以上ぶりに落ち着いて寝ることができ、すぐに気を失うように寝てしまった。



 日差しがカレンを起こす。

 寝覚めは嫌なほどよかった。

「おはようございます……」

 静かにカレンに朝の挨拶をしてきたのはケモミミメイドのオレヤ。

「あ、おはようございます」

 カレンは昨日あれほど気になっていたうさ耳を今は触りたいとは思わなかった。

 妙にいい寝覚めだったのは体のみで、頭の中は不快な目覚めだった。

 オレヤはそんなことなど気にせず業務連絡を開始した。

 身だしなみや宮殿内のルールなど様々な事を淡々と説明された。

 すぐに覚えられるような内容と量ではなく、とてもこまごまとしたことまで教えられた。

「すぐには覚えられないと思うのでこちらを」

 オレヤから一つの本を渡された。

「これはなんですか?」

「先ほど説明した内容が一言一句たがわず書かれたものです。ピエス様は『覚えなくてもいい』とおっしゃってましたが一応ピロー様に渡せと言われましたので」

「あ、ありがとうございます」

「いえ」

 カレンは手に渡された本の表紙と裏表紙を見るが全く読めなかった。


 文字ね……。


「それから本日の朝食はピエス様とです。昨日の大食堂の隣のピエス様プライベートのお食事スペースがございます。そちらの部屋の前に執事がいますので目印にしていただければ」

「わかりました」

「その後の日程につきましてはピエス様からお聞きください」

「はい」

「それと……」

「なんでしょう?」

 オレヤは一瞬恐ろしい顔をしてカレンの方を見る。

「カレン様、私が申せる立場ではないことは重々承知していますが私などのメイドや執事などに対して敬語を使うべきではありません。この領内、特にここ宮殿ではピエス様と同等の扱いをせよと申しつけられています。ですのであなた様はもっと荘重にしてください」

「すみま、」

 オレヤはカレンの事を睨みつける。

「……ごめん」

「分かっていただければいいのです」

 オレヤはその後ベッドメークなどをあっという間に仕事を済ませ頭を下げ部屋を出ていった。

 カレンはオレヤに指定された服に着替え部屋を出てまずは昨日カレンの歓迎会を行った大食堂を目指す。

 歓迎会は食事はとても豪華だったが人数はピエス、ピロー、オレヤそしてカレンの領主室にいた者四名のみが参加でこじんまりとしたものだった。 

 カレンは歩く廊下を見て改めてこの宮殿のすごさを実感する。まるでプリンセスにでもなった気分だった。

 カレンは昨日の事を思い出し気分は下がった。


 結局私は何一つ守れずのうのうと楽な環境を享受してしまった。

 そんな自分に嫌気が刺す。

 仮にも私の努力が評価されてこの場にいるのであればまだよかった。けど自分の関わっていない所で勝手に起こった出来事のおかげでいるというのが不愉快極まりない。

 一夜明けて自分の未熟さを痛感する。

 結局感化されたとか綺麗事を並べて自分を正当化しただけの環境に流されているだけだ。


 朝からとてもブルーな気分になった。

 大食堂のあたりに着くとそばにに執事が立っており声を掛けると近くにあった扉を通された。

読了ありがとうございます!

次回のお話も楽しみ待っていただけると嬉しいです

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