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「第一話 大勇者の誕生」-13

カレン 十五歳

黒髪ロングの清楚な美人系少女。身長は178cm。

[最近あったこと]:白髪交じりだった髪の毛が黒髪だけになった。

オイキャス 十五歳

黒髪、黒目の主人公。

[最近あったこと]:婚約していた彼女から急にノーを突き付けられた。

シオノ

カレンの推し。

[最近あったこと]:カレンちゃんの様子がおかしい……笑。

 渡された冒険者カードには、名前、誕生日、職業、スキル、異能(いのう)、アビリティ、ステータスが載っている、そして裏面にはモンスターの名前とそれぞれの隣に0の文字が書いてあるそうだ。それとカラーではないが顔の写真まで載っていた。

 オイキャスに教えてもらいながらカードを細かく見ているとカレンは疑問が生まれる。

「あ、あの、スキルと異能の項目が何も書いていないんですけど」

「申し訳ございません。そちらの2つは『記憶(きおく)()』にあるギルドでしか判別できないので今回は反映できないです」

「なるほど」

 そういえば『スキル』に関する説明が全くされていないことにカレンは気が付いた。不思議に思ったがさっきの質問から察するに答えてはくれなさそうだったので諦める。

「おい、これまじかよ……!」

「どうしたの?」

 自分とカレンの冒険者カードを見比べていたオイキャスは驚いた。

「カレンのアビリティ―とステータスめっちゃ高いぞ!」

「へぇ……」

 オイキャスのほとんどのアビリティとステータスの数値が二桁なのに対してカレンは四桁後半に到達していた。

 受付のお姉さんも驚き、「すごいですね!」と羨望の眼差しで見てきた。上級職の冒険者程度の実力であることを教えてもらった。

 しかしカレンはあまり心地の良い気分ではなかった。

『私TUEEE』にしては弱く、初期の数値にしては高い。微妙(びみょう)で、端的(たんてき)にいうなら物語的に面白味が全くない。

 この数値ならあの獣を対処できたのではとカレンの脳裏をよぎるが、いまさら考えても意味がないと、考えるのをやめた。

「皆様の冒険者カードは配り終えました。通常ですと複数名で登録をしに来た方々はこの場でパーティーを組むことが多いですが皆さまはどうなさいますか?」

「この三人でパーティーを組みます」

 すぐさま答えたカレン。

「かしこまりました。パーティー制度に関しましては先ほど説明した通りでございます。Aランクを目指して頑張ってくださいね!」

 こぶしを作って両うでをむねの前に持ってきて応援していますとアピールする受付のお姉さん。

 カレンは受付のお姉さんの言い方に何か引っかかった。

「それから……」

 受付のお姉さんがばつが悪そうにして話しを続けた。この顔は三度目だ。

「なんですか?」

「すみません忘れていたことがあって……」

「はい?」

注意喚起(ちゅういかんき)です」

「注意喚起?」

「近年この街の周辺、というよりも冒険者ギルドのある街の周辺にSP狩りが多発してす。特にギルドに登録したばかりの初心者が狙われる場合が多いので気を付けてください。こちらでもできるだけ対応をしていますがそれでも難しいものが多く……」

「そうですか……」

「それと」

「まだ何か?」

「すみません。実は最近『チェリー』と名乗る冒険者狩りが現れたという報告が」

「それはSP狩りとはまた違うんですか?」

「はい、被害者から推測しますとSPを目的としているものではないと思われます。ただただ無差別に冒険者を狙っている可能性が高いかと……」

「なるほど、でもそんな人はいくらでもいますよね?」

「はい、その通りです。しかし一つ気になることが報告に上がりまして」

「なんですか?」

「被害に遭われたパーティーにお聞きした情報をもとに話しているのですが、怪我をした冒険者は確かに『チェリー』という者を見たというのですが、怪我をしていない方々は口をそろえて『チェリー』と名乗るモノは見ていないと言っているのです」

 確かに不可解な事で注意喚起されるのはわかった。カレンはもしやと思い、

「なるほど……。急増した怪我人ってもしかして……?」

「はい、その通りです。くれぐれも気を付けてください」

 カレンの予想は当たった。しかしどのような目的で『チェリー』と名乗る人間が無差別に冒険者を(おそ)っているか分からなかった。

「ありがとうございます」

「それでは、オイキャスパーティー一行の皆さん、冒険者ギルドへようこそ、心より歓迎いたします」

読了ありがとうございます!

次回のお話も楽しみ待っていただけると嬉しいです

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誤字や脱字がありましたら指摘をしていただき次第、修正いたしますのでご助力いただけると幸いです

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