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退屈
高二になった俺はやる気が全くなかった。
何も感じない。
何も楽しくない。
ただ1人、木偶として生きている。
俺の学校は一番下から進学クラス、特進クラス、S特進クラスとクラスが分かれている。
俺はまた進学クラスになってしまった。
学校統一模試の順位も載っていたのに。
何が足りないのか。
知りたくはなかった。
自分の欠点を知りたくない。
俺は俺が凡人より優れていると思い込んでいた。
勉強もスポーツも人並み以上にできるつもりでいた。
いや、現にできた。
できてしまったのだ。
だから1番にはなれなかった。目指してもいなかった。
ただ凡人より優れている優越感に浸りたかった。
1位をめざして限界を知りたくなかった。
そんな中、俺は高二になった。