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違う世界を認識する

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら、申し訳ございません。

追い付きたい人がました。私よりも勉強が出来て、私よりも努力している子でした。私もその子に追いつく為に努力しました。けれども敵いませんでした。ずっと晩年二位。

だから、だから、だから、辞めたんです。追っかけるの。


「辞めてしまったのかい?」

「えぇ、バッサリと」

梅の花がぱらりと花弁を開く季節に少女がふらりと訪れた。うねりのない黒の長髪を一つで纏めた一本結。顔には眼鏡が張り付いていて、見るからに真面目な印象を与えた。その外見に違わず、性格も真面目だった。ちょっと明るくて、ひょうきんだけど。

彼女は腰の低い長椅子に、体育座りするように、腰掛けていた。顔には晴れ切った笑顔。何一つ曇りのない晴天のような。それから上記の台詞である。

……前々から感じて居たけれど、私が思っている以上にしなやかで強い子だ。

「敵わない相手から頂いた唯一の誉ってのがありましてね」

彼女は自分の湿気った過去を、からっとした口調で話続けている。私から目を逸らし、ぐっと晴天を突くように伸びをした。それから軽く首を左右に振ると、僅かに口角を上げて口を開く。

「二位じゃなきゃ、許さないから」

「随分と傲慢な」

晩年二位の彼女に向けて、痛烈な皮肉にも聞こえる。苦しんでいる者に向けて発する言葉じゃない。でも彼女は自分の口で“誉”と言ったのだ。なんの憂いもない、嘘偽りない晴れやかな顔で。

彼女はまだ蕾の梅の花に向かって、手をのばしかけた。けれども何一つ弄る事無く胸元で拳を作った。

「そうですね。滅茶苦茶傲慢な、女王様のお言葉です。でも、認められた。と思ったんですよ。追い越すことは敵わないけれど、二位という座席だけは守れと」

それからは互いに無言のまま。共に梅の花を眺め続けた。思念伝達から聞こえてくるのは、彼女のぼやき。


その傲慢が許される程、私よりもずっと上の世界にいた子なんだよなぁ……。同レベルの戦いが出来るなんて思ってなかったから、目にかけて貰えるなんて絶対思わなかったし……。

……だからあれで良いんだ。並びたいと夢を見て、追っかけている時期から随分褪せてしまったけど、あれで救われた。あれ位で良い。


「梅香の君?」

「いや、何でもない。本当に君は、しなやで強くて、鋼のような子だね」

※言いたいこと言ってます。

※ご不快に思われる描写多大にあります。

※何でも許せる方向けです。


人生諦めが肝心だと思ってます。

叶わない相手を追っかけるのって凄い大変です。

だから叶わないと思ってた相手から認識されて、認められるって、凄く嬉しいです。

相手さん、如何せん次元が違うんで。


“関係ないけれども何時か書きたい話”

自分より凄い人って、同レベルまで能力が追い付かないと、差なんて分からないんですよ。

『私なんてまだまだですよ』

っていうのは、謙遜じゃないんです。

そのレベルまで漕ぎ着けて、初めて差に気がつくと言うか。


だから何に対しても未だに

高レベルでバトってる人皆すげえ。

とか思ってる人間です。

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