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第32話「シェリスカ王国・上空戦」

 Side スカイピアの追手の部隊


 =シェリスカ王国・上空=


 スカイピアと自衛隊の戦闘機がシェリスカ王国の上空で戦闘を開始する。

 自衛隊の戦闘機は油断ならない。

 末端でもとんでもない性能と腕前を持つとか言われている。


 現にスカイピア側はこれと言って自衛隊相手に戦果を挙げられていないのが実情だ。


 特にピエロのエンブレムやカラスのエンブレムに気を付けろとか言われている。

 そのエンブレムを敵に回した物は死ぬとまで言われていた。


 冗談だろと思っていたが――


『後ろにつかれた!?』


『誰か助けてくれ!!』


『ああ!! 一機落とされた!!』


 その噂話を肯定するかのように味方が次々と撃墜されていく。

 カラスのエンブレムの機体だ。

 そいつが次々と撃墜しているのだ。

 

『ドラグニア帝国の部隊です!!』


『あいつら!! 俺達を自衛隊もろとも潰すつもりか!?』


 ここでドラグニア帝国の部隊が出撃して来た。

 数は多い。

 たちまち乱戦になる。

 だがこの隙に逃げる口実が出来た事に安堵してしまう。

 


 Side ドラグニア帝国兵


『何が疲弊しているだ!!』


『日本の連中ピンピンしているじゃないか!!』


『また撃墜された!!』


『味方の撃墜報告しか聞こえてこないぞ!? どうなってるんだ!?』


 次々と味方は日本軍に撃墜されていく。

 多少は疲弊しているかと思ったが――そんな事は全然なく容赦なく撃墜されていく。


 こんなの戦いじゃない。

 一方的すぎる。

 

 自分達は一体何と戦っているのだろう。


 こんなの古代兵器でも投入しない限り勝てない。


 撤退する頃には味方は半分以上やられていた。


 決戦前だと言うのにこれでは命令を出した指揮官は物理的に首が飛ぶかもしれない。



 Side 川西 幸斗 二尉


 =シェリスカ王国・航空自衛隊基地=


「色々と聞きたい事はあるが――なんで俺が面倒みる流れになってるんだ?」


「私が希望したから」


『どうもキャプテン・アースです。貴方のスマホにお邪魔しています』


 川西 幸斗 一尉は頭を抱えた。


 一体上でどんな取引がなされたのか、レイヴン隊でアティと人工知能AI、キャプテン・アースの面倒を見る事になった。


「色々と言いたい事はあるが、スカイピアを裏切って本当に良かったのか?」


「正直言うと後悔はあるわ。けどあのままいたら私どうなっていたか分からないし、それにスカイピアのやり方が正しいとは思えないから」


「言っちゃ悪いが自衛隊のやり方も今後どうなるか分からんぞ?」


「その時はその時よ。今のところバルニアを焼け野原にするつもりはないみたいだし、ドラグニア帝国だってそうするつもりはないんでしょ?」


「まあそれはそうだが……」


 敵対した相手は無慈悲に叩き潰しているが、幸斗も美琴も例え敵国の人間であっても民間人には手を出すつもりはなかった。


 他の自衛官も似たり寄ったりな思考回路だろう。もちろん巨大な組織である以上例外はあると思うが、民間人を率先して殺したい自衛官がいたら大問題である。

 味方に殺されても文句は言えない。


「まあともかく俺達の指示には従ってもらうぞ?」


「勿論よ。そのつもりで来たんだから」


 と、アティが言う。


『私もお供します』


「お前はスマフォから出て行ってくれ」


 幸斗はスマフォにいるキャプテン・アースに辛辣な態度をとった。


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