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ジジ転世〜ワシがオナゴでふぁんたじー〜  作者: みけな
第三章 学び教える記憶
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第七十八話 無事帰還に不安

時間遅れてすいません!

次回は少し余裕持って書きます。


ブックマーク、誤字報告、評価、読んでくれた皆様。

ありがとうございます(*'ω'*)

 九層まで降りるのは2日くらいかかったのに、帰るのはあっと言う間じゃな。


「まだ日が沈みきっておらんな」

「中ですと時間は分かりませんからね」

「それよりここどこ?訓練場でもない気がするんだけど?」

「入口と出口は違うんじゃろう。学園の中じゃが……」


 外に出たワシらはウロウロと歩く。


「今、ペンタゴンに連絡したから。すぐここに来るわよ」

「お。すまんのうアズ」


 待っていれば誰かが迎えに来るのであれば、下手に動かず……


「……ま!」

「ん?何か聞こえたような?」

「気のせいだろう」

「いや、何かが近づいて来る……」


 何かがもの凄い速さでこちらに近づく気配が一つある。


「お嬢様!!」

「ジャム?」

「はい!お怪我は御座いませんか?」

「怪我なんぞせんよ。それに怪我をしても、スノウがおるし心配ない」

「したんですか!?」

「じゃから、しておらんと」

「見せて下さい!」


 あーもう好きにしてくれ。

 隅々までじっと確認するジャム。しばらく好きにさせておれば、おとなしくなるじゃろう……


「失礼します」

「これ!服をめくるでない!」

「しかし見えないところにアザでもあったら!?」

「ツールが見ておるじゃろう!そう言う事は部屋でやるのじゃ!」


 ちらりとツールを見ると手で目を隠して……チラッと指の隙間から目が合う。


「やめよ!!」

「はぅ!?」


 ジャムに軽くツッコミ入れて服を整える。ジャムは心配性じゃな。


「学園長はどうしたのじゃ?」

「すぐに来られると思います。私は知らせを受けて、全速力で来ただけですから」

「そんな感じじゃな。さっきまで料理でもしておったのか、良い匂いがするのう」

「十層に来ると思い、休憩の準備をしておりました」

「やはりあの料理はジャムか。美味かったぞ」

「ありがとうございます」


 皆もそれぞれジャムにお礼を伝えておると、学園長がやってきた。


「やぁ。お早い帰宅だね。100層行っちゃうのかと思ってたよ」

「俺もそのつもりでしたよ?でも九層でドラゴンは無いですよ……」

「あれはちょっとワイバーンと間違っただけだよ」

「ちょっととかじゃ無いし!?」

「でもあのドラゴンは幼体で、ジュエルさん倒してたじゃない?」

「何を言ってるんです?ジュエルの一撃で無傷でしたよ」

「そんな事はないよ。見事なまでに首を一太刀。床に落ちてたよ?」

「え?」


 学園長と話していたエルがワシを見る。


「すると?あの最後の音は……」

「首が落ちた音なんじゃろう」

「うわぁ倒してたのか。勿体ない事したのか?」

「そうでもないさ。どちらにしろジュエルだけがドラゴンに挑んだんだ。パーティーとしてはあそこが限界。どちらにしろ帰宅していただろう」

「ファクターの言う通りですわ。今回はいい勉強になりましたし、次また課題を受ければ良いだけの事。まさかジュエル一人に任せて、行けるところまで。なんて考えてませんわよね?」

「ま、まさか〜スノウさん!そんな事は思ってないですよ」

「それなら宜しくてよ」


 絶対エルは進めるとこまでと考えておったな。ワシはそれでも良かったが、皆のプライドが許さんじゃろう。


「まぁ突破は十層までが今回の結果で。100ポイントあげよう」

「さすが学園長!」

「一人16点計算じゃな。なので勉強を疎かにしてはいかんぞ?」

「分かってるさ!よし!今から帰って訓練でもするか!」

「俺は今日は帰って休むとする。昨日はすぐ眠りについたし、思っている以上に疲弊しているかも知れないからな」

「僕もそうする」


 エルは訓練でファクターとツールは休む。こう言うところで性格が出るよのう。そうなるとスノウは休んで、ライドはエルに付き合うじゃろう?ワシは……


「ワシは食事じゃ。ジャムが作ってくれておるのじゃろ?」

「はい!無事に帰ってきて頂いたので、腕によりをかけます」

「ふむ。それであればワシだけじゃ食べきれんのう。皆もどうじゃ?」

「食事であれば喜んで」

「僕も行くよ」

「訓練前に腹ごしらえは必要だよな」


 男子達は来てくれるようじゃ。


「それであれば、私もお手伝い致しますわ」

「なら私も手伝うよ」

「二人がやるなら、ワシも手伝うか」

「「「大丈夫です」」」

「そ、そうかのう?」


 なんか凄い圧で言われたが、そこまで言わんでもいいじゃろう……まぁ料理はした事ないから、邪魔になってしまうか。


「俺も手伝うか?」

「いいの。この前作ってくれたんだから、ファクターはジュエルと待ってて」

「そうか。分かった」

「ではワシらはテーブル確保しておくか」


 学園長も一緒に来るかと思うけど。動かずその場におる。


「どうしたのじゃ?学園長も行かないのか?」

「あーちょっとまだやる事あるから。無事に帰ってきたお祝いなんだから、皆で楽しんでおいて」

「そうか?なら良いが……」


 少し真面目な顔をして何を考えておるのか。


「アズ。少し学園長に話を聞いてみてくれるか?」

「まだご飯出来るまでなら」

「かまわん。出来たら呼ぶぞ」

「ならいいわ!」


 アズに情報収集を任せて、ワシはその場を後にする。




 ♢




 ジュエルに言われたから、ペンタゴンの側に残った。


「どうしたのペンタゴン?」

「アズはどう思った?」

「ドラゴンの事?それともジュエルの事?」

「どっちもだ」

「私もドラゴンはやり過ぎだと思ったけど」

「あれは元々はワイバーンを配置していたんだよ。それが何かの手違いでドラゴンがいた」

「手違いでドラゴンって、ジュエルがいなかったら洒落にならないわよ?」

「そうだね。でも俺の魔法陣でドラゴンなんて転移出来ないんだよ」


 でもあれはドラゴンだったわよね。幼体だから出来たんじゃ?でもそうなった段階で、ペンタゴンが気付かない訳ないわよね。


「それの問題があるのは分かるけど。ジュエルの事は?」

「ドラゴンって伝説と言われる存在なんだよね。それを臆する事なく挑み、更には一撃で討伐してしまう。これってどう思う?」

「どうって?ジュエルは度胸も実力も、下手な冒険者より凄いだけじゃない。そんなの初めからじゃないの?」

「ジュエルさんってバーンの孫ではあるが、十歳の女の子なんだよ?」

「あー子供にしては肝が座ってるわね。そんなの貴方もそうじゃない?」

「俺でも十歳でドラゴンと戦ったりしないよ」


 そうかしら?挑んだりしてたと思うけど?


「今回の事で何かが干渉している。そんな気がしてならないんだ」

「考え過ぎじゃない?大精霊の私が居て、誰が干渉するっていうのよ?言っておくけど私は何もしてないわよ?」

「それは分かっているよ。アズが居たからこれくらいで済んだと思っているくらいだよ」

「あ、ご飯出来たみたい。じゃ、行くわね!」

「…………君は自由だね」

「大精霊に縛りはないのよ。まぁ貴方の不安は分かったわ。私も少し気にしてあげるわ」

「そうしてくれると助かる」

「それじゃ、ペンタゴンも何か分かったら教えてよね。それじゃ〜」


 私はその場を後にしたけど、ペンタゴンは少し魔法陣を見つめていた。


 何かが干渉ね…………ジュエルはやっぱり何かあるわね。私が見てあげないとね!

 別に面白そうだからとかじゃないから。心の中で自分に突っ込んでみる。



ジュエル「それで学園長は何と?」

アズ「ん?ドラゴンがいるのも、それを一撃で倒すジュエルもおかしいって」

ジュエル「ざっくりし過ぎじゃ。もっと詳しく教えて欲しいが……」


ジャムストーン「出来ましたよ。甘い物も特別に用意しました」

ジュエルとアズ「「おぉ……話は後でいいか」」

ジュエル「じゃな!」

アズ「そうね!」

ジュエルとアズ「「いただきます!!」」




学園長「アズは話ししてくれただろうか……そう言えば食事と言ってたか。無理だろうな」

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