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ジジ転世〜ワシがオナゴでふぁんたじー〜  作者: みけな
第二章 積み重ねる記憶
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第三十六話 見た目との違い

予定を立てているのに、その通りにならない。何が問題なんだろうか……(´-`)

平和に過ごして貰いたいだけなのになぁ


ブックマーク、誤字報告、評価、読んでくれた皆様。

ありがとうございます(*'ω'*)

 頭が少しずつ周りの状況を理解し始めた頃。


 謎の挑戦者との一戦を思い出す。気がつけばワシの前には誰もいなくなっておった。


「む?もしや……またか?」

「まただ。ジジは一体何考えて戦ってるんだよ」

「何とはなんじゃ。相手を倒すためじゃろう?」

「あの威力で斬ったら、死んじゃうかもしれないぞ?」

「初見だった故に手加減せんかったのがいかんかったか?」


 手に持った訓練用の剣を下ろす。


「今のは何だったの?」

「ジジは昔から集中し過ぎるとあーなるんだよ」

「昔からなの?」

「子供の頃なんて結構酷くてな。走り始めてずっと戻って来なかったり。山に修行に行った時とか、ある生態系が絶滅する手前まで狩るとか」

「そ、それは凄そうだね」

「この頃は無かったんじゃがのう」


 周りが見えなくなっている訳じゃ無いんだがのう……ついつい考え過ぎてしまうんじゃよな〜次から次に考える事が増えていく感じ。エルやじいじに言ったが伝わらなかったが。


「ジュエルちゃんは相手に対して何を考えてる?」

「相手にか?んー何じゃろうな?」

「多分だけど、相手の事は何も考えてないんじゃないかな?」

「考えておらん事は……」

「そうかな?さっきのは相手が分からないから、考える最高の状態……自分に見立ててない?」

「自分?」


 はて?どう言う事じゃろう。最高の状態がワシ自身とな?まさかそんな自惚れてなんぞ……


 真っ直ぐ先を見ると、誰かが剣を構えてワシに向き合う。下段の構えをすると言う事は、ワシならここで……


「ジュエルちゃん?」

「っは!な、なんじゃツール?」

「今の感じは見えたんじゃない?」

「確かにワシなら……と思ったが」

「でも今のは少し意地悪かもね。僕が少し意識させちゃったかも」

「いや、貴重な意見じゃ。ワシはワシと戦っておった……でも一つだけ言っておくが、ワシを最高とは思ってないがな!」


 ツールの意見は的を得た話じゃが、否定せねばならんところは否定せんとな。




 ♢




 剣を拾いファクターさんが立ち上がる。


「そろそろ再開する?」

「そうだな。あんなの見せられたら、こんなところで休んでいられないな」

「あれを見てやる気になるのは凄いね。私は差を感じじゃったって思ったのに」

「差なんて最初から感じている。ジュエルは勉学も魔法も、俺よりも圧倒的に違う。だが、それはこれからその差を縮めれば良い」


 ファクターさんは意外と色んな事を考えているんだな……私はライドと同じ考えで、足踏みしちゃうんだけど。


「スノウも頑張ろう」

「あ、うん。ありがとうございますわ」


 私に向かって手を差し伸べてくれるファクターさん。私が足踏みしちゃうって思ったのがバレたかな?


「ファクターさん。なんで私に手を伸ばしてくれるのですか?」

「そんなの一人で立ち上がるより、手を借りた方が立ちやすいからだろう」


 私の疑問に対して即答なファクターさん。さらに私の考えを知っているかのように言葉を足してくる。


「さっきのジュエルの戦いを見て、普通なら落ち込むんだろうな。俺はあそこまでいけない……持っている才能が違うって。でもそれは頑張ってみてからでも、遅くないと思うんだよ」

「そうだね……」

「俺達はまだ若い。覚える事もたくさんなるしな」


 たまにファクターさんが物凄く年上に見える。ジュエルとは違う何かを悟った様な……


「それに頑張るなら一緒の方が楽しいだろう?」

「それは思うわ。一人では集中力が持ちませんし」


 そんなところは子供らしいのね。可愛いと思ってしまいますわ。


「さっきも気になったが、持ち方はこうだ」

「こうか?」

「違うって、ここは……」


 ファクターさんの剣の持ち方をライドが教えていますが、少し距離が近いのではなくて?あ、今触りましたわ!


「ん?スノウも教え……え?なんでそんなに睨むの?」

「なんでもありませんわ」

「何をそんなに……あー、ごめんごめん。そんなつもりは無いから」

「私は気にしてなんていませんわ」

「そうだね」


 ライドは何を考えているのかしら。私は別にファクターさんが誰と仲良くたって、全然まったく気にしません!


 気にしないんだから。




 ♢




 ライド達も訓練を再開しておる。ワシもエルと遊んでないで、しっかり指導せねばな。構え方に関しては間違いではないので、今はそのままで良いか。


 ―カン、カン!


「そうじゃ!そこで片手持ちをする事で間合いが広がるのじゃ。左太刀ならではの戦い方は、しっかり覚えておくのじゃぞ」

「はい!師匠!」

「その師匠と言うのはやめよ。ワシとツールは対等である」

「分かったジュエルちゃん」


 しかし、ツールの動きを見ているが何処が落第点なんじゃ?ツールの見た目から、戦うのは苦手なんじゃと思っておったが。特に問題になる様な動きはしておらん。


 じゃがのう……


「うーむ……」

「どうしたジジ?」

「打ち合いしてみて、今は素振りをしてもらっているのじゃが。何か引っかからんのじゃ」

「引っかかるじゃなくて?」

「そうじゃ。別に持ち方は左太刀ではあるものの、動きは悪くないのじゃ」

「確かに。見た目できなそうなのに、ツールは普通に出来てるな」


 ―ブン、ブン、ブン


 素振りも悪くない。では落第点なのは間違いなのか?


「ツールよ。今度はエルと打ち合い出来るか?」

「うん。分かった」

「エル。分かっておるかと思うが……」

「分かってるって。全力じゃやらないって」

「訓練と言う事を忘れるでないぞ」

「ジジに言われたくないけど。まぁー了解」


 エルはいちいち一言多いのである。


 ―カン、カン!


 ふむ!忘れておった。


「足捌きが謎すぎる。じゃが転んでおらんし、特殊な歩行方法と言われれば……」

「これだけ出来るのに、ツールはなんで落第点とか言われているんだ?」


 そうか。分からなければ聞けば良かったのか!


「僕、本番になると緊張しちゃって。剣もまともに振れなくて」

「「そこか!?」」

「え?」


 通りでワシら相手は問題ない訳じゃ。


 ワシらとの打ち合いを止め、緊張をさせない為に訓練中の色んな者達と打ち合いをさせた。これでツールも大丈夫じゃろう。

 何故かツールの相手を探しておると、ワシにも長蛇の列が出来た。ツールの為じゃし相手を全員してやろう……ふふふ。

ツール「お、お願いします!」

エルダーン「まだ緊張してるな。まぁ後は慣れだから、見守るしかないな」


ジュエル「どんどんくるのじゃ!なんなら二人ずつでも構わんぞ!」

エルダーン「慣れすぎだろう。てか、大人気だな」


ツール「もう一本お願いします!」

エルダーン「うんうん。良い感じだ」


ジュエル「まだまだじゃ!もう全員でかかって来るのじゃ!来ないのなら、こちらから行くぞい!」

エルダーン「もはやコロシアム状態だと!?少し目を離した好きに何があったんだよ」

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