第三十話 集え!クラス対抗戦〜対抗リレー②
10月最後の投稿です!
次回は11/3 12時にアップします。
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ありがとうございます(*'ω'*)
第一走者のスノウがレーンに入る。
『各選手がレーンに入りました。さぁ皆様大注目の一戦が今始まります!今回は解説席に我らがペンタゴン・ファスト・マーシャルアーツ学園長と、魔法工学講師で英雄バーン・ジルコニア・イグニート様をお迎えして参りたいと思います』
『みなの頑張り、見届けさせてもらうよ!』
『ジュエル〜!頑張るのじゃぞ〜!』
『こほん!お二人共、よろしくお願い致します!』
じいじが見ておるのじゃ。これは無様な様は見せられんな。
『それではコールを!』
解説者の合図に一人の教師が出て来る。
「オンユアマークス……セット……」
審判らしき教師の言葉に、スノウ達が走る姿勢をとる。フォームの勉強してきたであろうスノウのフォームは、どこから見ても完璧である。そうフォームだけ見ると……
―パァン!
合図に各者一斉に走り出す。
『フライングは無し!各者綺麗にスタートしましたぁぁあ?』
『綺麗なフォームだ……なのだが、おや?』
『おそっ……綺麗なフォームじゃ』
分かるぞじいじ。あの綺麗なクラウチングスタートからは、想像も出来ない遅さである事は。つい言葉が漏れておるが、それも仕方がない事じゃ。
『あ〜……三組が一歩抜きん出たか!いや、アウトから一組も追い上げているぞ!』
『ま、まだ始まったばかりですし』
『こ、ここからじゃ!みな頑張れ!』
若干動揺している二人を置いて、実況者がしっかりレースの状況を伝える。
『五組を除いて、綺麗に横一線!コーナーを抜けた先のバトンの受け渡しが勝敗を分けるのかぁ!?』
スノウを除く四人の実力はほぼ一緒。スタートから稼ぐ為か、各クラス速い人間を持ってきたようじゃな。
『コーナーを抜けてまずバトンを受け取ったのは……アウトコースからの一組です!続いて三組のバトンが綺麗に渡る!!』
『足が速いだけではなく、バトンの受け渡しもスムーズですね』
『それだけ練習してきたと言うのが分かるのう』
それにしても皆、速いのう……これは一気に勝負が決まってしまうか?
トラック半周とは言え、200メートルはスノウには長いかもしれんのう。
「申し訳ありません!」
「大丈夫だ!任せろ!」
―パシ!
『そして今!第二走者へとバトンが繋がる五組!その際はおよそ100メートル!』
『結構離されましたね。しかしあの速さでこれなら速いのかな?』
『次の走者次第じゃろう……エルダーン!根性見せるのじゃぞ!』
第二走者はエルが走る。魔法は使えんから、自身の力のみにはなるが……
『速い!?五組第二走者速い!』
『さすがはバーンの親族ですね。魔力を使わずあの速さは異常とも言えるね』
『走り込みは基本じゃからな。とは言えまだまだジュエルには及ばんな』
じいじがワシのハードルを若干上げてきておるが、そこはいいじゃろう。家からワシの家まで走り込んでおるだけに、良い走りをしておる。まぁワシには及ばんがな!
『その差がどんどん縮まる!しかし!一組はそろそろコーナーを抜けてしまいます!』
『さすがに速くても、あの差を無くすのは難しいか』
『気合が足りんのう……今度ワシが直々に鍛え直さんと……』
『おぉ〜っと!ここでさらに速くなったぞ!バーン様の叱咤に反応したのか!?』
なんじゃ、エルもやれば出来るじゃないか。とは言えあそこまで縮められれば上出来かのう。
『コーナーを先に抜けた一組が……バトンを繋ぎます!そして順位は変わらず、三組が続きます』
『ここもミスはないね。二組と四組も上手な繋ぎだね』
『エルダーン!気張れぇ!!』
『バーンはもはや観客だよね』
「ファクター!頑張れ!」
「無論だ!」
『こほん。遅れましたがここで第三走者にバトンが渡る!ここまでの差がどう影響して来るのか!』
第三走者はファクター。これまた遅いからあまり期待はせんが……せんが……
「走れファクター!死ぬ気で走るのじゃ!」
「ファクターさん!頑張って!」
スノウが大きな声を!?おっとそこに驚いておる場合ではない。
「スノウ……俺は!」
「喋らんで良いから死ぬ気で走るのじゃ!」
しかし、縮めたその差はさらに開いていく。
『第三走者に変わりまして、三組が一組を抜きました!そして後ろから追い上げて来る二組!』
『さすがは選ばれた選手だけあって、どの組も速いね』
『一学年も中々やりおるわい。これぞリレーじゃな!』
一位だった一組を三組が抜き、二組が飛び抜けた事で順位が変動した。トップとの差どんどん開き、既に100メートルは差が出たかもしれんのう。
「結構差が開くのう。行けるかライドよ」
「まぁやれるだけの事をやるだけさ」
「ファクターさん……」
順番待ちのライドに話しかけるが、緊張はしておらんようじゃ。スノウは走るファクターを見て、手を祈る様に組む。
『さぁコーナーを抜けて一番にバトンを繋ぐのは三組です!そして追い上げた二組と一組が同時にバトンを繋ぎます!少し遅れて四組!しかしまだまだ接戦です!』
『五組は……もう少しか』
『気張れ少年!!』
ファクターは頑張っておる。スノウが応援したからか、本番に強いのか。差は開くが転ばず走り続けておる。
そしてコーナーを抜け第四走者であるライドにバトンが……
―パシ!
「ごぉっ!頼んっ!」
「よく走った!」
ライドに渡る頃にはその差は半周と少し。
『五組がバトンを繋ぎました!』
『差は開いているが……ってこの子も速いな』
『さすがはジュエルの友人!行くのじゃ少女よ!』
トップ争いはそのまま変わらずだが、じいじが応援するからか視線は五組に集まっておる?それは良いとして。
「ひゅ……はぁ……」
「よく頑張りましたファクターさん」
「頑張ったぞファクター!」
「へへ……」
「スノウ。ファクターの事は任せたぞ。お主の仇はワシがとる!」
「別に俺は死んでいないんだが……」
ライドは走る。ワシの目から見てもかなり速い。しかし先頭集団を抜くまでは厳しいじゃろう。
『さぁ先頭がコーナーを抜けて、バトンを繋ぎます!アンカーに繋ぐ最後の走者です!』
『ここが踏ん張りどころだね』
『悔いのないよう走って欲しいものじゃな!』
先頭集団がバトンの受け渡しをミスなく繋ぐ。
「走れツール!」
「うん!」
―パシ!
そして第五走者へとバトンが繋がる。
ジュエル「この感じドキドキするのう……」
スノウ「ジュエルでも緊張するのですね」
ジュエル「ワシだって人間じゃぞ?倒れていった仲間の為にも、ワシは走らねばならんのじゃ」
ファクター「だから俺は死んでないって……」
エルダーン「おつかれライド」
ライド「はぁはぁ……ごめんなさい。私で抜けなくて」
エルダーン「ライドはしっかり走ったじゃないか」
ライド「でも……」
エルダーン「大丈夫だ。ライドが頑張っていたのは俺がちゃんと見ていた。誰にも文句は言わせないさ」
ライド「……エルダーンは優しいんだね」
エルダーン「今は仲間を信じよう。見ろツールも頑張っている」
ライド「そうだね……頑張れツール!!」
エルダーン「頼むぞツール……ジジ」




