〜はじめての喧嘩〜
それから色んな所に行ったんだ、すごい遠いところとか、変な何て言うの?峠道?もう無理やり連れてかれたよ。
正直ね、とっても嫌だったね。
だってあいつ友達使い粗くてさ、もう酷いもんだったよ。
あいつの彼女とかよく一緒に遊んだけど、これがまたひどい。
偶然見かけたんだ、あいつじゃない男と一緒にいたんだ。
あちゃーと思ってるとさ、あいつは悲しそうな顔してた。
俺はどうしてもそんな顔は見たくなかった。
だから喧嘩売りに行ったんだ。
変な小さい山道だったっけ。
結果は単純、すぐに負けちまった、俺が不甲斐ないのもあるけどあいつもまだまだ弱い。
そうやって遊んでるともう3年経ってしまった。
あいつが俺を悲しそうに見るんだ、聞いたよ?どこかへ行ってしまうのかってね。
どうやら就職?というものでこの街から離れるらしい。
それはそれでとても悲しくなった。
俺にしては珍しく涙が出た。
で俺はあいつの友達を紹介してもらうことになった。
そうしたらびっくりさ、だって女の子なんだもん。
「え!俺にも春が来た!」
そう思ったね。
その子は俺と沢山遊んでくれて、俺と沢山話をしてくれて、沢山可愛がってくれた。
今思うと…何とも甘い日々だったんだろう。
それでもやっぱり別れは突然来たんだ。