〜はじめての友達〜
思い出してみると、あれはいつだったかな、確かものすごい暑い夏だったかな。
俺と友達になりたいって言って俺に会いに来た奴がいたんだよ。
こいつが曲者だったんだ、口の利き方は悪い、不衛生だし、多分学校もろくに行ってないんじゃないのか?
とはいえそいつが俺との初めての友達になったんだ。
もうね、遊んだ遊んだ!!バカだけどこれはめちゃめちゃ面白かった。
今もその時のことを思い出すとやっぱり笑えてくるし、何より胸がジーンとなる。
そいつ不思議なやつでさ、俺なんかに金かけてお洒落させてくれるんだよ。
するとさこれがやっぱり女の子からモテるんだよ!!
あれは嬉しかったね、もう何人の女の子とも遊んだよ。
初めて会ってから3年、別れは突然にやってきた。
なんでも学校?進学?引っ越すらしい、正直…本当に正直…めちゃくちゃ悲しかった、本当に寂しくなった。
そいつがさ、最後に言うんだよ。
「お前と遊べて本当に最高に楽しかった」
……………俺はあまり人の心は理解しないけど分かったんだ。
こいつ泣いてるってね。
俺も悲しくなっちまったよ。
そいつが引っ越した後、そいつの弟が俺の友達になった。
本当に大変だった。