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正義の咎人≒罪喰らう虫  作者: エマ
罪喰らう虫
22/48

第十二劇 楽勝



「私の失態です、責任を取りに行きます 」


「……そうか。お前の忠誠心は本物だもんな……今までありがとな、お前には何度も助けられた 」


 最後の通信を終えたナガラは、ここにあるデータをすべて転送。

 そして削除した。


 失態を犯した部下は一人。

 呑み込まれるように施設の奥へと進む。


(私は……騎士が嫌いだ )


 ナガラは昔、街中で殴られたことがある。

 集団から連れ込まれ、腹を刺され足を折られ内蔵のひとつを破裂させられた。

 金は愚か服すら剥がされ、土の一粒すら感じる姿で路地に放置された。


 誰も助けてくれなかった。


(助けてくれなかった騎士が嫌いだ )


 だから自分で復讐した。

 素性を調べ、そいつの大切なものを調べ、脅し、孤立させ、自らの手で、殺した。


 それを偶然見た騎士は、ナガラを犯罪者として殺そうとした。


(不平等な、騎士が嫌いだ )


 ナガラのそれは、誰しもが持つ感情だった。


 困っている自分を見捨てた人を、好きになることはない。

 助けてくれなかった親を愛すことも、助けてくれなかった騎士を尊敬することも無い。


 救ってくれなかった者なんて、救われなかった者にとっては憎悪の対象でしかない。

 だからこそナガラは、救ってくれたクロウを好きになった。


 言葉通り、なんでも出来るほどに。

 すべてを捨てられるほどに。


『ありがとな、お前には何度も助けられた 』


「私の方こそ、あの時助けて頂きありがとうございました 」


 起動されたイージス。

 ナガラはその細長い針を手に取り、耳の中に入れ、鼓膜を貫いた。


 イージスにはフォルセダーの技術が使われている。

 義手を腕と同じように動かす、人の脳波を読み取る技術が。


 それを応用したイージスは、人の脳波をコントロール。

 そして記憶を削除できる。


 ナガラは忠誠を貫くと決めたのだ。

 情報を渡さぬために、自らの意思を捨てると。


 忠誠を貫くために、忠誠心を捨てると。

 決めたのだ。



ーーー



「それで〜アグラヴェイン 」


 夜の荒野に立つのは一人の騎士。

 それに話しかけるのは、枯れ木に止まる歯車のフクロウだった。


 これは円卓の騎士、マーリンが作った『通信用超高性能フクロウ型二式ノ零』という機械だ。


「どうしてここに来たの? 」


「殺すために 」


「OK質問の仕方が悪かったね。なんで国境沿いに来たの? ここは僕の仕事範囲だよ? 通報があったからってさ、わざわざキミが来る理由が分からないんだ。何か急ぎの用事? 」


 発想を過度に飛躍させるアグラヴェインのために、マーリンは丁寧に疑問を説明。

 それを聞いたアグラヴェインは納得したように頷いた。


「先日、ある自警団を潰したんです。そこに騎士のような老兵が居ました 」


「自警団に騎士、しかも老兵。それは早めに潰しておいて正解だったね、騎士の情報を持ってる犯罪者だなんて恐ろしいよ。それで? 」


「この通報先に、騎士らしき人が居ると匿名の情報がありました 」


「それ嘘の情報じゃないの? 」


「ですが本当であれば無視できません。なので私が来ました 」


「あはは〜、相変わらず真面目だねぇ 」


 笑い声をあげるマーリン。

 歯車のフクロウはバサリ、機械仕掛けの翼で羽ばたいた。


「いいよ、サポートしよう 」


「助かります……むっ? 」


「早速お出ましだね 」


 夜の荒野で蠢く物。

 それは月光を反射し、赤い体を冷たく輝かせていた。


 人型の機械の群れ。

 その中央では、金髪の女が操られるように動いていた。


 当然、その者の名前を彼女らは知らない。


「あれは? 」


「あ〜、見た限りだと人を捕まえて盾にする感じの機械だね。うわぁ脳みそ壊せるように作ってる……怖ぁ 」


「つまり? 」


「あれはもう助からない。壊していいよ 」


 マーリンの判断に呼応するように、血の通わぬ機械たちはいっせいに走り出す。

 四方八方、捕まらぬようバラバラに。


 相手が人であればそれで逃げれたであろう。

 人であればだ。


「マーリン。辺りに人は? 」


「居ない、被害も抑える。でもさすがに加減してね〜 」


「了解 」


 円卓は人に在らず。

 その気となった円卓から逃れられる者などいない。


理想幻体(アイディアル) 起動 」


 広がる無音。

 血濡れの騎士の鎧は、罪を流すように純白へ変わる。


 瞬間、逃げ惑う機械たちはいっせいに地面へ倒れ込んだ。


 何かから押し付けられるように。

 何か重たいものを乗せられたように。


 アグラヴェインの能力。それは質量の付与。

 厳密に言えば、自分が感じている罪悪感や責任の重さを、他の何かに背負わせる事ができる。


「結界生成 」


 マーリンの呼び掛けと共に、アグラヴェインはゆったりと右腕をあげる。

 それはジャブを打つような構えだった。


 アグラヴェインは空間に質量を付与している。


 質量を持つ空間には実態が生まれるという事。


 実態があるということは、殴れるという事だ。


「ぶっぱなせ〜!! 」


 音速を超えた拳。揺らされた空間。


 水槽を殴りつけるに等しいそれは、空間の中に波を起こした。


 波。

 つまりこの空間では、アグラヴェインの力が伝播する。


 必中の衝撃が、空間すべてに響き渡る。

 

道外れ(スカー・ボルグ)


 嵐、雷鳴、噴火。

 自然界の言葉ですら表しきれない音が炸裂した。


 衝撃を受けた荒地は砂漠へ。

 生物は土クズへ。

 吹き荒れる無音の風は、生き残ったものへ安堵を与える。


 神業にも等しいそれは、たった一つの拳によって引き起こされた。

 たった一人によって巻き起こされた。


 これが円卓の騎士。

 アグラヴェインの力の一端。


 彼女が全力を出すには、世界は脆すぎる。


「……帰ります 」


「うん、おつかれ様。でも急がなくていいよ、裏の騒動はもう終わるから 」


「なぜ? 」


「もう円卓の騎士が向かったから 」



ーーー



 一方街の中。


 普通の家に偽装したアジト。

 そこでは銃を構えるカナギがクロウと対面していた。


「俺はお前を止めるために来た。勝てなくてもいい、ここで騒ぎを起こせば本物の騎士が来る 」


 カナギは覚悟を決めていた。

 本気のクロウに勝てるわけが無いと分かっていたから。


「あ〜そこはどうでもいい。俺はもう詰んでる 」


 だがクロウは諦めたように椅子にもたれかかった。


「……はっ? 」


「お前がここに来た時点で詰んでんだよ。カナギ……誰かと会ったか? 」


 問い。動揺しながらもカナギは頷く。

 

「あぁ、女性と 」


「何かされたか? 」


「……あっ、あぁ 」


 少し気まずそうに頷くカナギ。

 終わりを察したクロウはやれやれと肩を落とした。


「なるほど。カナギ、お前機械を飲まされたな 」


「……はっ? 」


「発信機か別のもんか。そういやあの時の弾丸、なんかでかかったな……ははっ、何処までがお前のシナリオだ? ルース 」


 自らの詰みを何度も実感するクロウだが、カナギにとっては何を言っているか分からない。

 そもそもルースという名すら知らない。


「さっきから何を」


「衝撃に備えろ。どデカい花火が来るぞ 」


『ピッ 』


 起動音、続く爆音。

 割れた窓ガラスは室内に飛び散る。


 ヴィアラによって仕掛けられた爆弾は、アジトの地盤を破壊。

 地下室が壊れたことにより陥落。


 クロウたちは地下深くへと落ちた。


「……てめぇは真面目すぎだ、こんくらい躱せたのによ 」


 クロウを庇ったカナギの背。

 飛び散ったらガラス片たちは、すべてカナギの背に突き刺さっていた。


「うるせぇ、聞きたいことがあるだけだ 」


「あぁ、蒸し焼きになる前に聞いておけ。時間もねぇしな 」


 クロウ達の周辺には、激しい炎が燃え上がっていた。


「今の爆発はなんだ? 」


「怨みを買いすぎったってとこだ。奪ったのなら怨まれる、当たり前のことだろ? 」


 血を口からこぼすカナギ。

 それは内蔵が傷付いた証である。


 だがカナギはずっと、クロウを見ている。


「……お前は悪人だ。なのにどうして、お前は人を助ける 」


「……ハハッ 」


 狂人だから、イカれているから、犯罪者だから。

 クロウを決めつける言葉は大量にあるにも関わらず、カナギはずっと問い続ける。


 ずっと本人の答えを待っていた。

 

「悪いな、俺にも分からねぇんだ 」


 だが幕引きの時間が来た。

 幕を下ろす者が来た。


「よぉ 」


 認知すら及ばぬ斬撃。

 道を開けるように崩れた壁からは、赤の騎士が姿を現した。


 その姿を知らぬ者など居ない。


「円卓の騎士 モルガン。登場だ 」


 ヘラヘラと笑うモルガン。

 だがその目は二人をじっと見ている。


 下手な真似をすれば殺すと脅している。


「クソ円卓がよォ、潜入捜査までさせるとか卑怯だろ 」


「犯罪者に卑怯な手を使って何が悪い? 」


 モルガンは話を合わせるようにカナギを見た。


「潜入任務ご苦労さん。後は俺がやる 」


 ()()はカナギを助けるために、今この場でそういう事にした。

 そうすれば罪に問われることは無い。


 だがカナギは空気に押されず食い下がる。


「待ってください。俺は……いや、こいつは人を救っていたんです。まだ殺すには速い。こいつを利用すれば多くの人を助けられます 」


「犯罪者に耳を貸す必要はどこにある? 」


 カナギの訴え。

 それは無情にも切り捨てられた。


 けれどもカナギは反論に牙を立てる。


「あります!! 悪を利用できれば救える人が増えっ!!? 」


 だが黙らせるような蹴りが、その体を打ち上げた。

 それはクロウの蹴りだった。


「あばよ 」


 吹き飛ぶカナギは地下から地上へと飛んでゆく。

 死にはしないが、すぐには動けない重たい一撃だ。


「さて、初めましてモルガン。あんた結構優しいな 」


 クロウは椅子に座りなおす。

 処刑台に上げられるのを待つ、犯罪者のように。


「裏で生きてたから分かる。騎士が躊躇えば、犯罪者は必ず騎士を殺す。だって隙だらけだからな!! だからこそ犯罪者だとレッテルを貼る……じゃなきゃ、弱い騎士はどんどん死んでくからな 」


「……お前は何者だ? 」


「ただ真面目が大好きなカラスだ。あぁ、タバコ吸っていいか? 最後の一服はどんな味か興味がある 」


「好きにしろ 」


 モルガンの背後。

 そこから人影が現れた。


 それの肌は破けていた。

 垂れる赤は人の境界線を隠し、焼けた足はペタリペタリと溶けた皮膚で地面を踏む。


 辛うじて残った頭皮。それに植え付けられた金髪。


 彼女は亡霊のような足取りでモルガンを通り過ぎ、大事に抱えたライターで、クロウのタバコに火をつけた。


「ありがとなナガラ。手間が省けた 」


「……… 」


 彼女の鼓膜は壊れていた。

 笑うほどの表情筋すら顔に残っていない。


 だがその目は安心したように細められ、そのまま倒れた。

 クロウはそれを静かに支えた。


「……ふぅ 」


 タバコの煙が宙を漂う。

 それはクロウの人生を表すようだった。


「昔、俺は偏見を無くしたかった。金持ちは悪、犯罪者は死ぬまで犯罪者、罪人の息子も罪人……そういう考えを無くしたかった。無くしたかったんだけどなぁ 」


 だがクロウは自傷するように高笑いを上げた。


「まぁ結果は散々!! どこかの金持ちが問題を起こせばやはり金持ちは悪! 犯罪者は死ぬべきだってな。犯罪者の息子がいくら努力してもレッテルは剥がれず……少しムカついて喧嘩をすれば、あぁやっぱり犯罪者の息子だなと言われる。偏見は無くならない、ならせめて……自分が救える人間を救おうとした 」


 吐かれたタバコの煙。

 最初は濃いが、広がるにつれ煙は薄くなる。


「犯罪者になるしかなかった者。レッテルを貼られ殺されそうになった者。平和から救いの手を伸ばされなかった者。真面目すぎて死んじまった者……俺は犯罪者だからな、犯罪者の気持ちがよくわかる。だから手当り次第助けたさ……まぁ歳でも、歳をとるにつれて、段々と納得がいくようになっちまった 」


 タバコの灰は涙のように落ちていく。


「犯罪者はこの世に必要ない。だって不安じゃねぇか。人を殺した過去のある人間の隣に居たいか? 物を盗んだ過去のある人間に店を任せたいか? そんな事はねぇ!! 人は不安を無くしたい生き物だからなぁ!! ……だが、犯罪者も人だ。死にたくないんだよ。少なくとも俺はそうだった。だから奪って殺して、汚く穢れながらも生きた。終わりが決まっている地獄で、世界の不要としてな 」


 クロウは真っ当な生きた方を知らない。

 だから人を救おうとする度に人を殺す。


 無知で矛盾で無垢なカラス。

 彼はこの世に必要ない存在だ。


「まぁでも……こんな世界でも良い奴はいるよ。犯罪者であろうと理解しようとする、優しすぎる馬鹿がな 」


「……あぁ 」


「そいつらはだいたい早死にする。だからモルガン、あんたの考えは間違ってねぇよ。それに人殺しの罪を背負う覚悟も持ってるお前は……俺にとっちゃ眩しすぎる。ハハッ、クソみたいな世界で、目を焼くほど真面目なヤツらに出会えた。美味い飯もたくさん食えた 」


 クロウはまだ残っているタバコを火の中に放り投げた。


「遺言は? 」


「満足だ 」


 クロウの顔は綺麗に消し飛んだ。


 それは円卓の慈悲だった。

 

 


ーーー



 今宵、裏を支配する王の首が落とされた。


 (から)の玉座。

 その上を土足で踊るのは道化(ルース)


 彼は自らの脚本通り、この玉座を手に入れたのだ。


「ふふ〜ん 」


 ダボダボのパーカーを被り、サングラスをかけたルース。


 玉座に着いた彼が最初に向かった場所。

 それはクロウの側近たちが居るアジトだ。


「こんばんは 」


 ベットに横たわり、布団をかけようと両手が塞がった瞬間。

 ルースは側近の顔を見下ろした。


「……はっ? 」


 困惑するその顔からは赤い涙が流れ、彼はそのままベットに横たわった。


 仕事に疲れていたのだろう。

 数日もすれば虫にとってご馳走になる。


「この人で終わりですかね? ヴィアラさん 」


「そうだよ〜 」


 暗闇から現れたヴィアラ。微笑み返すルース。


「さて、これでボスの素顔を知る人は居なくなった 」


「じゃあ、これからの話だね〜 」


 過程はどうであれ、結果的にルースは大量の持ち金を手に入れた。

 そして彼らは新たな賭けに出る。


「ねぇ、本当に国境を越えるの? 王の座が手に入ったなら、このままのんびりするのも手だと思うよ〜? 」


「ダメですね。犯罪者にとって円卓は、タイマーを隠された爆弾みたいな物。いつか爆発する、いつ爆発するか分からない。そんな街にノアさんを残せませんよ 」


「ふ〜ん、優しいね 」


 ぼんやりと二人は、人が居なくなった狭い廊下を歩いていく。


「ところでヴィアラさんは、どうしてノアさんを助けるんです? 」


「前のボスに恩義があってね〜。恩人の娘なんて守らなきゃいけないでしょ? ちなみにそっちは? 」


「好きな人の面影があるから 」


「ハハッ、十分過ぎるね 」


 生き残りには心がある。

 だからこそ、単純な想いこそが原動力になる。


 何をも犠牲にできる、悪魔すら畏怖させる人の感情が爆発するのだ。


「でもまだ手札が足りませんね。今のままだと……最悪円卓全員と戦うことになります 」


「最悪過ぎないそれ? 」


「だから待ちます。そして手札を増やす。まぁ最低でも、円卓一人と対峙しなければいけませんがね 」


「はぁ〜……勘弁して欲しいなぁ 」


「もう降りることはできませんよ。それと……ノアさんを任せましたよ 」


「そこは安心して。全力で守るよ 」


 ルースが返した笑み。

 それは悪魔のように優しい物だった。



「さぁて…… 」


 ヴィアラと別れたルース。

 彼は当たり前のように街中の家に入った。


 ここはクロウがアジトの一つとして使っていた家だ。

 

「この部屋かな? 」


 鍵を開けて入った部屋は、とても簡素な場所だった。


 机が一つ、棚が一つ、寝返りをすれば落ちてしまうほど小さなベットが一つ。


 アジトとは思えない普通の場所を見て、ルースは確信した。


「ここだな〜 」


 ルースはクロウに癖があるのと思っていた。

 習性にも近い、隠そうとしても隠しきれない癖が。


 まず、普通に擬態する事を好む。

 そうすれば騎士(天敵)が来ないと知っているから。


 そして孤独に弱い。

 誰かと一緒に居なければ何かに押しつぶされそうな程に。


 そんな人間が一人になってしまうアジトに、何も置いていない訳がない。

 けれど腐っても裏の人間。


 目立つ場所にはそんな大事なものを置くわけが無い。


(だからここにあると思うんだよなぁ )


 ルースは先ほど開けた扉を触っていた。


 机から良く見え、良く触り、他人に取られる心配がない場所。

 壁やベットは構造上の問題で隠し場所が分かってしまう。


 だが扉の中に大事な物を隠すなど、あまり人は考えない。


 そうルースは読んでいた。


「おっ、みっけ 」


 ルースの予想通り、扉の下側には爪が引っかかるくぼみがあった。

 それを引く。

 すると少しのお金と写真が落ちてきた。


 写真の中では、クロウと赤髪の男。

 そして白髪のオッドアイの女性が写っている。


 その中では皆、心の底から笑っていた。


「あっ、この人街ですれ違った人じゃん 」


 ルースはその写真を光に当てる。

 そうすると裏側に何かが書かれていることに気がついた。


 それは名前だった。


「ロクス……ハウ……なるほど 」


 新しい手札を手に入れたルース。

 彼は探し物がやっと見つかった時のような、優しい微笑みを浮かべた。


「使えそうだ 」



 



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