外伝1.お忍び
船の中では誰もが嫌うあの音が一室から鳴り響いていた。
7時に設定されたタイマーを叩き潰し、男は起き上がった。
オーシン「んぁ、あぁ。また壊しちまった。」
イライラさせる方が悪いと思いながら、部屋から出た。廊下のガラスからは朝というのに日光が差し込んで眩しかった。
この世界に地平線はない。そう、ここは宇宙。オーシンはティーガーン星という星を目指していた。
この世界には「祝福」という不思議な力が存在する。
一般では概念を身を宿すものだと考えられているが、詳しくは「神」という存在から与えられる、またはある出来事を通してこの世界の概念と一体化をすると得ることができる。
そんな世界を「神」は7000年に一度リセットする。
「神」は自分たちまでリセットしないため、「神」に関連するものにフィルターをかけそれ以外を消す。
しかしこれには欠点があり、この世界に散らばった「神」に関する書物や壁画なども次の世界も残ってしまう。
オーシン達は世界のリセットを止めるため、その過去から残された「神」の情報を探し数多の星々を巡っている。
今現在、7000年目はすぐそこまで迫っている。
おや?そうしている間にティーガーン星に着いたようだ。
俺はオーシン!
俺の「祝福」はExit。
何の時空と繋がっているか分からん「出口」を作れる。
そこからぶっといビームなり、デーモンハンドを出したりできる!!
決して!別の祝福がよかったなんて思ってねーよ!
そういったら噓になるか…
この無愛想な顔をしている男はランド!
元々俺たちと敵対関係だったが、色々あって今となっては手を組んでる。
こいつの「祝福」はBreak。
名前の通り、ひびを使って破壊ができる。
おぉ怖。
そしてこの別嬪がスカイ。
俺は両親がいないからこいつの家に住んでいた過去がある。
いわば幼馴染だ。
彼女の「祝福」は2つある。せこいよな。
一つ目はIce。
名前の通り、氷出せたり、冷気を出せる。
最近は機動力の補助にしか使ってないらしい、ほんと贅沢だ。
二つ目はTime。
時間を止めたり、空間の時を戻せたりする。
この祝福が別の奴の手に渡るのはだいぶ危険だ、いろんな意味で。
この祝福は元々「神」のものだったが、スカイがこの祝福に選ばれて何故か持ってる。
正直ぶっ壊れ。
この祝福のおかげでうちの最大戦力と呼ばれてる。
俺はめっちゃ悔しい。
まぁ俺のパーティーはこんな構成だ。
この惑星の一番の都市、K4には「神」の書物が眠ってるという情報が入ったから、これからお忍びでそれを探しに行く。
オーシン「いいか、お前ら。俺たちお得意のごり押しは今回なしだからな!名付けて「お忍び作戦」!」
スカイ「私、そもそもごり押しは好きじゃないよ。」
ランド「こいつは自分に言い聞かせてるんだ、無視してやってくれ。」
三人は街中へと消えていった。
ランド「やっぱり、こんな重要なものを探すとなると行く当てはこの星で一番偉いやつしかないな。」
オーシン「そうだな。でも今回はお忍びだから、いきなりラスボスの所には行けないだろうな。」
スカイ「さっきから「お忍び」「お忍び」って言いすぎよ。そろそろ飽きて来た。」
オーシン「騒ぎを起こさないようにススッと移動し、怪盗のようにパッと消える。
しかし、目当てのものはこの腕の中に。
今までにない、新たな冒険の形。
でも、騒ぎを起こさないって意外と楽なん…。」
パシャッ!!
オーシンの真横であるものが光った。
???「あ゛ーーーーーー!!!」
その光の原因の女性がオーシンに掴みかかった。
???「あんたのせいでーーーー!!!」
オーシン「え?俺?なんかした?」
後ろでは二人が頭を抱えてため息をついていた。




