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あの虹のように  作者: おわなん
一章:小雨
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4.The 学Time

翌日、最初の授業は座学だった。9人と1人がぶどう組に集まり、資料が配られた。


シアン(この資料、見にくすぎる!なんで一つも図がないんだ。文字ばっかりで目が疲れる)


1人の男が絶えれず挙手をした。


サルビア「教官。この資料お世辞にも良いと呼べないので今日の座学は止めにしませんか?」


プーリム「うーむ、そんな見にくいか?俺の祝福じゃ文字しか書けなくてな。我慢してくれ。」


サルビア「それでは機器を使って資料をつくってください。僕はないですが、寝る人が現れます。」


プーリム「俺は機械を使えないんだ。人生の大半を前線で過ごしたからな。あるだけましだと思え。」


サルビア(教官変えたい)


シアン(この男一言多いうえに図が足りないのか。目標にするの止めようかな)


クトル(まさかこれも、試練!?すでに修業は始まっているというのか!さすが教官!)


プーリム「まあ任せろ。今回は祝福の基礎知識だからな、全員興味あるだろ?」


彼は生徒に指摘されたことが気になったのか、使ったことのない黒板に絵を描きながら座学を始めた。絵は下手で何を書いているのかわからないレベルだったが、今度こそは教官が切れると思ったのかそれを指摘するものはいなかった。


プーリム「祝福はこの世に存在する概念を一つの体に宿し、保有者はそれを自由に扱える能力だ。大きな可能性を与えてくれるものだが、禁忌も存在する。

1.未来に干渉することはできない

2.他の祝福自体に干渉できない

3.命を蘇らせることはできない

この3つだ。2番の意味に関しては相手の祝福を消滅することができなかったり、使えなくさせることができないって意味だ。ここまでは義務教育で受けたろ。

ここからは戦闘に関する知識だ。祝福同士の戦いでは3つの要因で決まる。

1.祝福自体の強さ

当たりの祝福、外れの祝福が存在する。中には考えられないくらい強い祝福がある。例を挙げるならメイズの「Return」はぶっ壊れだと個人的に思う。

2.祝福の相性

例えば、「Water」の祝福と「Fire」の祝福が戦ったなら容易に結果が想像できる、そういうことだ。

3.祝福の練度

たとえどれだけ祝福が弱くても、相性が悪くても練度を磨けば「Fire」は「Water」を蒸発させるレベルにだってできる。俺の祝福だって決して強くはないが、練度でここまでの地位に建てた。

とまぁ、こんなところだ。一番二番に関してはもう変えることはできないが、3番の伸びしろは無限だ。お前らには主に祝福の練度を磨き上げてもらうからな。」


生徒全員は考えた。今できることではなく、今後自分の祝福で実現できるような使い方を。そして気づいた、だれもが最強になる資格を持っていることを。


プーリム「最後に祝福の可能性についてだ。祝福は何かの出来事をきっかけに得るものだ。生まれ持ったり、どこかで授かったりはできない。そうして得られた祝福は左手の甲にアルファベットの頭文字で記されるが、稀に2つ祝福を得られるものがいる。しかし、2つまでだ。それ以上は前例がない。後から受け取った祝福は左手か右手の甲に記される。さらにそれよりも低い確率で祝福は「覚醒」をすることができる。覚醒は祝福の紋章の色を見ればわかる。普通は黄色だが覚醒すると赤色になる。覚醒をすることで能力の限界はなくなりあらゆることが可能になるといわれている。そう、禁忌も破ることは可能。名前のきいたことのある兵士でも祝福の覚醒をしているのはほんのわずか。単に起こりにくいってのもあるが、覚醒した兵士は理由もなく消えている。一部では呪いと言われて恐れられているが、おかしい話だよな。覚醒して何物にも並ばれない力を手に入れているはずなのにな。あー、以上だ。質問は?」


シアンが手を挙げているのに気づき、プーリムはシアンを指名した。


シアン「教官はなぜ右手に手袋をしているのですか?まさか、2つ目の祝福を隠してるわけではないですよね。」


その場は凍り付いた。なぜなら、祝福を隠したことで死罪になったケースも過去にあったからだ。そんな疑いを、ましてや教官にかけるため、隣に座っているクトルもあたふたしていた。プーリムは落ち着いた様子で口を開いた。


プーリム「ふぅ、これはな、義手を隠すためだ。別に見せてもいいが機械の腕を見るのは気色が悪いだろ?だからこうやって隠してるんだ。あ、俺が前線から退いだのはこれが理由じゃないからな!」


シアン「ご回答ありがとうございます。」


そう言って一連の流れは終わったが空気はまだ凍り付いたままだった。


プーリム「あー、とにかくこれで座学は終わりだ。6日後のトーナメントに備えて今日から訓練に入れ。ちなみに訓練メニューは各自で決めて行動しろ。俺はその様子をみて口をはさむ程度しかせん。以上解散。」


シアンは授業後いろんな人から文句を言われていた。ただ、シアンは引かない人間だったので軽い口論が繰り広げられていた。その枠に入りたくないクトルは一人でトーナメントの組み合わせを見て一戦目の相手を確認して驚いた。


クトル(え、一試合目は、シアン君と、僕)

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