38.Like a Rainbow
ダルマはクトルに向かって、襲い掛かったがヒラリと躱され、ダルマもまた高速道路下に落とされた。
しかし、ダルマは踏ん張り、高速道路を支えている柱に捕まった。そんなダルマをクトルは見逃さなかった。
クトル「Ranger、捕縛蔦。」
ダルマはどこからかやってきたツタに捕まり、柱から離れなくなった。クトルは空中にとどまり、また詠唱した。
クトル「Ranger、烈風。」
その瞬間、目の前の柱はダルマと共に円形にくりぬかれた様に無くなっていた。
クトル(まだダルマはやれていない。探さなきゃ)
クトルが索敵をしようと考えたと同時に弾丸がクトルの頭目掛けて飛んできた。クトルは首を傾けて避けた。
後ろには長距離からクトルを狙うコープがいた。
クトル(そうか、あいつもいたな)
クトル「Weapon、スナイパー。」
クトルは右手をぴんと伸ばし、人差し指と親指を伸ばし、左手の人差し指と親指で円をつくった。そして、それを右目に置いた。
最後にこうつぶやいた。
クトル「ばん。」
クトルの弾丸は、コープのスナイパーライフルのスコープを通り、そのままコープの頭を貫いた。
コープはその場に倒れた。
ミック(やっぱり何回考えてもこの「教義」しかない。こいつの力の源は)
クトル「コープは殺したよ。」
ミックの目の前にクトルが現れた。
ミック「それは、どうも。ダルマはどうした?」
クトル「それはまだだよ。まぁ君が先でもいいかなって。」
ミック「いいのか?そんな調子に乗って。」
クトル「信じてるから、彼らの力を。」
クトルは戦闘態勢を取った。
クトル「僕の気遣いはここまで。お喋りはもうしないよ。君を殺すことに、集中するよ。」
ーーー約一年前
プーリムが教官に就任したての際、他の教官達が飲み会を開いてくれた。
当然のごとく、元最強の軍人は質問攻めを食らっていた。
教官「しっかし、こんな辺境の地に来るなんてな!期待してるぜ!!」
プーリム「任せとけ!でも、教えることに関しては不安が。まぁ!どうにかなるか!」
教官「そういえば、あんたの「教義」教えてくれよ!元最強の授かる「教義」なんて気になってしかたねぇ!」
プーリムは少し言いづらそうにしていた。
プーリム「あぁ、あの「遺体」から貰える奴な。正直言ってよく分からないんだ。能力自体は強いんだが。」
教官「教えてくれよー。」
プーリム「いいぜ。酔ってるから今なら何でも喋れそうだ!
能力は、他人から祝福を貰うのと、その祝福の覚醒だ。
そして、冠された名は「Like a Rainbow」。」
周りの教官たちはそれを聞き悩んでいた。
教官「うーん。能力自体は強そうだが、シールドを張れるとか速く走れるとかではなく、なんかその、直接的なものじゃないからイメージしずらいな。
しかも、全員が使えるものってわけでもなさそうだ。こんなケース始めてだ。
発動条件とか譲渡する条件って聞いていないか?」
プーリム「それも聞いてないな。」
教官「そうか、なんで「虹」なんだろうな。その「教義」の発動と同時に虹でもかかるのか?
それに祝福をあげる人と貰う人には何か条件があったりするのか?」
プーリム「さぁな、お前らが分からんのであれば、俺にもさっぱりだ。」
教官「…愛し合ったもの同士、だったりして。」
プーリム「ははっ、なわけ。」
ーーー
クトルの左手の甲には、赤く光る「L」、黄色に光る「R」の紋章が並んで刻まれていた。
Lichの「L」、Rangerの「R」、そしてAtomの「a」




