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あの虹のように  作者: おわなん
最終章:出梅
37/43

37.だが、それは今じゃない

ミックはダルマを見つけ、治療していた。


ミック(こいつがこんな痛めつけられるなんてな。

ん?脳が発達してる痕跡が。一応元に戻しておこう。記憶が戻ってもらったら困るからな)


ミック「今目覚められてたら困るんだ。まだ俺の理想は完成してないんだ。だからよ、まだ記憶は眠っててもらうぜ、親父。」


ダルマは起き上がり、何事もなかったかのようにミックについて行き始めた。




宇宙船を呼ぶため、高い場所を探していた。丁度いい高さの高速道路があったため、その足元まで移動した。




大きめの瓦礫に二人は乗り、その下に小石爆弾を転がした。

その瓦礫は勢いよく飛びあがり、二人を上まで運んだ。


ミックは上昇しながら、尻目に自分の破壊した街を見た。その頬を雨がか弱く叩くだけだった。




高速道路の上で吹く風は穏やかで、視界を遮るものがなく美しい朝日も拝めることができた。


しかし、その朝日を遮るものが一つ立っていた。


ミック「クトル。もう、戦うな。」


ミックは呆れていた。疲れきったような声をかけたが返事が返ってくることはなかった。




クトルは朝日に照らされ、向かい風により、なびくマントは広い空を覆っているようだった。


ミックはため息をつき、ダルマに命令した。


ミック「殺れ。」


ダルマはその言葉と同時にクトルに襲い掛かった。




風はミックに対して、追い風だったがいつの間にか向かい風に変わっていた。


ミックの目の前には鬼の形相をしたクトルがいた。


ミック「は?はや…。」


ミックは殴られ、気づいた時には高速道路から落とされ、あの街に戻っていた。ミックは理解が追い付いていなかった。


ダルマ「グルルルル。」


ダルマは自分を無視し、自分の主を真っ先に攻撃したクトルに切れていた。


クトルはダルマの方を振り向き、手招きした。




ミック(どういうことだ?この短期間で「覚醒」した?いや、それだけでは説明しきれない強さだ。

…まさか、あの教官の手帳に書いてあった。これがあいつらの「教義」なのか。


これが「Like a Rainbow」なのか)

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