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あの虹のように  作者: おわなん
三章:雪時雨
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16.本当の理想

シアン、アルニコは互いに相手の行動を探るべく静止していた。


シアン(アルニコから手を離させたのにヴィオレが起きない。首を強く握られてたからそれで失神したか、だとしたらここで戦うのはまずい)


シアンは接近戦を選んだ。触れられるとまずいことは分かっていたが、シアンは賭けに出た。


シアン(一か八かの、最大出力128倍‼)


シアンの全力の蹴りはアルニコを電車の天井を突き破るほど吹き飛ばした。しかし、アルニコと電車は互いに引っ張り合い、磁力の力で戻ってきた。

シアンも電車の車外に移動した。


シアン(こいつをリタイアさせるのは失敗したか。だがこれでいい、ヴィオレのいる場所からは離れさせた)


アルニコ「いいのか外に出て!俺はくっつけるからいいが、お前はどうだ。立ってるだけで辛そうだ。そのまま吹き飛ばされるなよ、つまらんからな!」


アルニコは手を止めて少し考えた結果、シアンと話し合う余裕はあると考えた。


アルニコ「なあ!一回話してみたかったんだ。お前は平等、自由どちらが大事だ?」


シアンは敢えてアルニコの会話にのった。


シアン「さあな!帰って自由研究のお題にしたらどうだ。」


アルニコ「ハハッ!面白くないな!どちらも選べないだろ。かつて俺もそうだった。」


アルニコは警察署に勤めていた。市民の平和、自由と平等を守るため。しかし、あるゲリラの偵察任務に就いた時彼の考え方は変わった。


アルニコ「縛れば平等がうまれる。解放すれば自由がうまれる。相対する概念なんだ。平等を求めるお前らは白、自由を求める俺たちは真っ黒。求められる方は白でもなく黒でもなく…

グレーなんだよ。だからこの瞬間!俺とお前が混ざり合ってるこの瞬間が!最高なんだよ!

分かるか!!」


シアン「…狂ってるな、お前。」


アルニコ「だから俺は黒になった。」


その瞬間、苦しそうにしていたシアンの動きが元に戻ったように見えた。


クトル「うぉぉぉぉ!くらえーーーー!!」


アルニコの背後から鉄棒を持ったクトルが頭をかち割ろうとしていた。アルニコは早めに気付いたため、ヒラリとかわしクトルはシアンの横に並んだ。


クトル「Ranger、空気抵抗0。大丈夫だった?シアン君。」


シアン「丁度教えを説かれてたところだ。128倍も使ってしまってな、もう初見殺しは使えん。お前はしっかりタスクをこなせたか?」


クトル「中にいたお仲間はあんまり喋ってくんなかったけど、ここの路線にやけに詳しい人から教えてもらって大体わかったよ!

あの人たちの目的はこの電車を官邸に突っ込ませることが目的らしいよ。この先にあるカーブのレールを壊してその直線状にある官邸に落とすって算段だよ。恐ろしいね!」


シアン「了解、ありがとう。」


シアン(だから車輪を逆回転して停めれるアイビーをまずつぶしたってことだな。それと助かったぜ、鉄オタも役に立つときあるんだな)


シアン「蒸気ガードは?祝福の2つ同時発動は安定してるか?」


クトル「うん。まだ3つは無理だけど。」


シアン「よし。やるぞ、この二人で!」


二人は背中合わせでアルニコの方を向き、戦闘態勢をとった。


アルニコ「二人か、RangerとMagnification。全く問題ない。」

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