君が来たから
君はそっとボクに近付いて
そう
ボクを困らせる
熱帯夜から解放されて
朝は清々しく感じられて
空気は乾いたようで
晴れ渡った空の青は遠くなったようで
夏は終わった
って感じてはいたけど
だからかな
君はボクに近付いて
いつの間にか
そう
そうやってボクを困らせるのは
いつもの事
乾いた風が木々を揺らして
ざわざわざわ
と
噂話
見えないよ
いつだって君は
清々しい朝に
窓を開けると
ほら
クシュン
噂話のせい
なんかじゃないさ
クシュンクシュンクシュン
止まらなくなったよ
ほら
ムズムズムズ
目を擦るのは
泣いていたわけじゃないさ
痒いんだ
何なら顔の全てが痒いんだ
目には見えない
君はいつだって
ボクを困らせる
あぁ
君のおかげで
秋が来たって感じられる
清々しい朝
後悔して
ボクは窓を閉めるんだ
春よりも、秋の方が辛いんだ。ボクは。