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転生魔法使いの愛のある生活  作者: チムチム
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第26話

本日2話目です。週末更新がんばります!

「また、魔法使ってたでしょ?」


バレバレのようだ。


「ちょっと魔力いじってただけですよ。」


嘘は言ってない。



「ふーん、で、授業抜け出して何してたの?」



シエラ先生怖いです。

顔は笑ってるけど、目が怒ってます。


「えっと〜、その〜、、、。」


やっぱり今後のこと考えたら先生を味方につけておいた方がいいよなぁ。でもなぁ〜。


「あの〜、ちょっと聞きたいんですけど、魔法を使った契約書ってありますよね?それって先生は使えたりしますか?」



この世界の契約書は魔法を使ったものとそうでないものがある。魔法を使ったものは特別な紙に契約事項を記入してお互いの血判を押し、魔力で神に誓う。ただし、その特別な紙が貴重なので、おいそれとできない。しかも魔力で契約を縛る魔法は使える人が限られている。そして契約を違えると神の裁きが下るというものだ。魔法を使わないものは、前世とそう変わらない。



「出来るけど、何に使うの?」


「ボクと先生で契約を結びたいんです。」


「ふーん、おませさんね。そんなに私と結婚したいの?」


なんか勘違いしている上に、すごく喜んでる。違うって言いづらいなぁ。



「いや、結婚とかじゃなくて、」


うわぁ〜、あからさまに不機嫌になった、こんな子供が結婚とか言うわけないのに。

・・・ごめんなさい。


また心を読まれたようで、結構本気で睨んでる。



「あの、ボクの秘密に関わることなんで、先生以外に秘密にして欲しいんです。」


「あー、そう言うこと。転生以外にも何かあるってこと?」


「そのこともそうなんですが、詳しくは魔法契約してからってことで。ボクの秘密をボクの許可なしに他の人に知られないことって内容で。」


「それは私にも何か利益があるのかしら?」



ごもっともです。契約は互いの利が一致しなければかわせない。先生への利益ねぇ〜、あ、そうだ。



「先生にとっての利益は先生が知らない魔法を一番最初に知れることです。・・・たぶん。」



「たぶん?あなたが知らないだけで、私は知ってるかもしれないわよ」


「はい、その可能性があると思ったので、たぶんだったんですが、、、。他の人に頼みます。今の話は忘れてください。」



「ちょっと!あっさり引きすぎじゃないかしら?それとも他に当てはいるの?」


「先生ほど、魔法に詳しい人はいませんが、他の人でもまあ、信頼できそうな人にお願いします。あと、契約内容を教えずに魔法契約の魔法だけしてもらうことは出来ますか?無理なら然るべきところでやってもらうことにします。」



「もう!見かけによらず意地悪ね!わかったわよ。契約するわよ!興味はあるしね!」



意地悪したつもりはないんだけど、なんか勝手に納得してくれたみたい。



「えっ?いいんですか?本当に知ってるやつかもしれないですよ?」



「構わないわ!さっさとやるわよ!」



先生はおもむろに腰につけてたバッグから契約書を出した。


「いつも持ってるんですか?」


「えっ?あなたマジックバッグ知らないの?」



マジックバッグは高価なものらしいが、ダンジョン産のアイテムで、容量に差があるものの普通に王都で買えるらしい。



「初めて見ました!ボクはほとんど家から出してもらえなかったので。」


あれー?俺かなり世間知らず?聞き様によっては軟禁されてたみたいになっちゃうね。


「そ、そうなんだ。」


なんか先生が悲しそうな顔してる。絶対誤解された!


「いやいや、そんなかわいそうな子見るような目をしないでくださいよ!」



たしかに魔力が強力すぎて屋敷から出ることは少なかったけど、両親の愛と愛する妹と一緒にいられて幸せだったんだから。



「まあマジックバッグのことは後で聞くとして、契約お願いします。」



俺も先生もちょっと気まずい空気ながらも、内容を記入して血判を押す。先生が契約書を閉じて魔法を唱える。


「コントラクト!」


契約書が魔力を受けて怪しく光る。

光が大きくなったと思ったら消えた。

それと同時に頭の中に契約の内容が流れ込んできた。さすが魔法だなぁ。

うーん、意外とあっさりしてたけど、これで大丈夫なんだろうか?



「これで契約完了よ。でもなんかいつもと違ったのよね?でも契約内容は流れてきたし、間違いはないんだろうけど。」



うーん、駄女神がいなくなったことも関係してるのかもしれないな。あいつの代わりに誰か別の神が処理してくれてるのかもしれないな。


実際、アウロラがいなくなった後、創世神が対応してくれているのだが、ハートランドには知る由もない。



「じゃあ、先生、契約出来たので、お話ししたいんですが、その前に、、、。」


「ソナー!」


研究室を中心に半径100mくらいまで広げる。ブーストとドレインを使った魔力量アップはあからさまにソナーの効果範囲を広げていた。


「な、何?何してるの?君の魔力がすごい勢いで広がっているんだけど?!」


「えっ?あー魔力感じ取れる人にはバレちゃうんですね。これも改良しなくちゃダメだな。」


「魔法創生!」


ソナーの魔力を感じ取らせないように、察知されないよう魔力を隠蔽するイメージ、空気のように周りに溶け込むイメージ、、、。



「あれ?消えたわ。何をしているの?それに魔法創生って何?」



成功したようだ。ソナー2という名前にしよう。

思わず口に出して魔法創生やっちゃったな。

契約あるからって自重しなさすぎたな。

まあ、いずれ話さなくちゃいけないから、

先生だしいっか。



「えーっと、最初に魔力を広げてたのは、ソナーってボクが名付けた探知用の魔法ですね。でも先生が魔力を感じられるみたいだったんで、魔力が感じ取れないように、魔法創生ってスキルで作り直したんです。」


「・・・・・・えっ?」


あれ?伝わらなかったかな?



「魔法を作る?!」


「はい。作れるんです、ボク。これは先生とボクだけの秘密ですよ!」


「えーーーーーーーーーーーーーっ!」


職員棟にシエラ先生の叫び声が響き渡ったのは致し方ないことだろう。


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