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転生魔法使いの愛のある生活  作者: チムチム
23/101

第23話

前回がちょっと短かったので本日2話目です

「(ドレイン)」


心の中で唱え、魔力を回復する。ムラトが予想以上に早かったから焦って大量の魔力を込めてブーストしてしまった。魔力切れが悟られないようにとぼけてみたが、なんとか誤魔化せたようだ。

それにしても、剣が消えちゃうとは思わなかった。自分のも相手のも。


これひょっとしたら、何かに使えるかもしれない。メモっておこう。


「じゃあ、次はナナとマユリちゃんでやってみようか?」


「先生!私たちは戦わなくて平気です。それともどうしても戦わなくちゃダメですか?」


ナナが切ない顔してこちらに訴えかけてくる。

うーん、マユリちゃんの方が好みだけど、やっぱ可愛いよな。なんか眼が光ってるように見えるけど。あ、ムラトがこっち見てる。本当にあいつナナのことになると見境ないな。これは一度、男同士2人で話す必要があるかもしれない。


「あー、まあ、無理に戦わなくてもいいけど、どんな能力の持ち主で、どんなことが出来るか知りたいから、それを教えてもらえるかな?さっきは秘密って言ってたけど、それだと何を教えていいかわからないから。」


「・・・はい。はぁーっ自信なくしちゃうな。」


ナナがため息混じりに言う。


「私の得意な魔法は魅了魔法ですよ。さっきから使ってるのに全然先生に聞かないんだもん。」


ほっぺを膨らませてる姿もかわ、、、。おっと平常心平常心。


「あー、それでさっきから目が光ってたのかぁ!」


ムラトが驚愕の顔をしている。さしずめ、ナナの魅了魔法に屈しない俺に驚いているんだろう。


魅了魔法はヴァンパイヤ一族の者の多くが使える魔法で、そのルックスと魔力を駆使し相手の心を掴み意のままに操る。自分の魔力を相手に流し込み、洗脳するって感じらしい。もっとも魔法耐性のある人や、魔道具、それ以上の魔力がある人には効かない。


俺は多分耐性を失っているから、魔力量で防げたのだろう。


「魅了魔法にも魔力量にも自信あったのに、、、。まあ、先生ならいいかな?私の「力」もさっきの魔法見る限り効かなそうだし、うん、先生、これからよろしくね!」


うっ、いかんいかん、ウインクとか反則だろう?


俺はムラトとナナを取り合う気は無いんだ、だからこっちを見るな、ムラト!

そうそう、ヴァンパイヤは「力」パワーにおいて他の種族を大きく上回るらしく、ムラトの身体強化をもってしても、耐えるのがやっとのようだ。人と同じくらいの大岩なら素手で軽く壊せるくらいらしい。怒らせてはいけない、絶対!


落ち着け落ち着け。次はマユリちゃんだ。


「マユリちゃんはどんな魔法が使えるの?」


「あ、あのー、その前にどうして私だけ、ちゃん付けなんですか?」


「そりゃあ、だって、す、、、。」


「す?」


「う、うん、特に意味はないんだ。なんとなくちゃん付けしちゃったんだ。イヤならやめるけど。」


「イ、イヤじゃないです。(う、うれしいし)」


俺のデビルイヤーは聞き逃さなかった!

ムラトもこっちを見てサムズアップしている。

バレたか、バレちゃったのか?


えへへっうれしいって言われちゃった、なんていい日なんだ!神様ありがとう!


いない神に願ってしまった。


はっ?!


とてつもない魔力が俺の後ろに、、、。



「オ、オーロラ先生、な、なんでそんなに魔力を高めてらっしゃるのかな?」



「いや、わからないけど、なんかムカムカする。なんでだろう、あなたたちを見てたらなんだか、、、。」


とりあえず、オーロラ先生を鎮めて、マユリちゃんの魔法を聞く。


マユリちゃんは空間魔法が使えるが魔力が少ないからか短い距離をつなげられるだけで、なんの役にも立たないと言っていた。


実際に使ってもらうと1メートルから2メートルくらいの距離を移動しただけで、魔力切れの手前くらいまで使うらしい。苦しそうにしていたので、今は休んでもらっている。


ナナに聞くと、マユリちゃんは闇魔法を使って目くらましのようなものも使えるらしい。でもこれもすぐに魔力切れを起こしてしまうようだ。


ただ、この2つの魔法を組み合わせることができたら、相当ヤバイ能力だと思う。使いようによっては、、、。


ともかく、3人とも魔力量さえ増えれば、恐ろしいほどの強さを身につけるだろう。



で、オーロラ先生なんだが、、、。


なんか拗ねてる。見えないけど、なんか小石を蹴っているような仕草をしている。


「オ、オーロラ先生、先生のすごい魔法見せてもらいたいな。」


ご機嫌を伺いながらたずねる。


「ふん、どうせ私の能力なんて見たって、私の方が先に先生になったのに、みんなしてハートランド君ばっかりと話してさ。」


あー、そういうことか。自分も担任なのに、ほとんど俺が聞いたり戦ったりしてたから拗ねちゃったのか?


「いや、オーロラ先生、何を言ってるんですか?先生より後に入ったボクが先生の手を煩わせないように、自主的に動いただけですよ。ほら、学園長だって、他の先生に仕事させて、自分はのんびりしてていざとなったら、出てくるって感じでしょ?」


「えっ、あ、、うん、うん、たしかに。ふ、ふん、わかってればいいのよ。私の方が偉いんだから、そこは間違えないでね!」


チョロい。。。



「じゃあ、先生のすごいところ見せてあげる!マユリちゃんよりも私の方を見ててよね!」


なぜかマユリちゃんを引き合いに出されたが、気にしないことにする。


オーロラ先生は魔力を体に纏い始めた。俺と同じ身体強化に見えるが、纏っている魔力は緑、そう風属性だ。


そして闘技場内を飛び回る。文字通り、飛び回っている。飛行している。空を飛べる風魔法使い、そして何より速い、今の俺でも影しか見えない、スピードは力だ。あのスピードで突っ込まれたらどうしようもない。スピード×重量として表記するとすれば、重くて硬い武器を持ち突っ込むだけで、相当な攻撃力となる。そしてあのスピードを捕らえられなければ、まず勝ち目はない。



「ど、どうだった?」


ドヤ顔だが、目が回っているようにも見える。残念だ、それさえなければ、生徒への威厳を保てたのに。その場で倒れてしまった。



他の生徒が午後の授業を始める前に、教室へ戻る。結局あの後オーロラ先生と話した感じだと、調子に乗って魔力を使いすぎたこともあって倒れてしまったとのことだ。

当面は俺たち担任2人を含めて5人で魔力上げだ。

他の来ていない生徒もいるが、魔力をあげるのは誰もが必要だろうし、たくさんあって困るもんでもない。他の生徒も一緒にやってもらおう。



さて、魔力上げと言っても誰もが必要だと思っているが、なかなか上がらないのが現状だ。

魔力をあげるには魔力をギリギリまで使ってそれが超回復を起こし魔力量を増やす。単純に言えばこの繰り返しだ。ただ、俺に限って言えば、ドレインがあるので、思いっきり使って、ドレインをしていればどんどん魔力量を増やすことが出来る。ここで問題なのは、俺だけが増えても仕方がないということだ。ドレインは俺のオリジナル魔法だから、俺以外に使うことはできない。魔法創生と無属性の組み合わせの人が他にいれば別だが。と、なるとみんなの魔力を回復する手段を考えなければ、魔力上げは成り立たない。


ここはまた、俺の新魔法を作って解決するしかないだろう。マユリちゃん、俺はやるよ!

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